——当時は、バンドに追い風を感じていたんじゃないですか?

山本 いやいや、売れ損なった3バンド集めてそんなことを。

——いやいや。

小田 でも同世代の機運みたいなのはあったよね?

岩本 でも結果わかっちゃってるからね、このストーリーね。

山本 しかも、俺らセカンドアルバム『We Rolled Again』出す時には、絶対売れないってわかっていましたから。この感じないなぁと思って。どうやって店閉めるか考えてましたからね。

The Cigavettes 2nd album 「We Rolled Again」 2012.04.04 in stores!

——今ならではの話ですね。

山本 当時から言ってましたけどね普通に。

岩本 セカンドアルバムめちゃめちゃ良いアルバムだったよね。このアルバム売れなかったら辞めるっていう締め方もうまくできている。

山本 車のローンとか全部清算するために最後ワンマンライブを2本やるっていう(笑)。チケットいっぱい売って。同じことをなんとかセブンティーンってバンドでもやったんですけどね。

三浦 それは、解散先輩に教えてもらって……。

山本 なので、追い風みたいなのはあんまり感じず、そよ風くらい。

小田 当時、THE BAWDIESとか、ガーッていってたよね。

三浦 同世代が、早めに売れましたしね。

The Cigavettes “We Rolled Again” Music Video

——当時、自分は神戸に住んでいて、地元だと音楽に詳しい人がそんなにいるわけじゃなかったんですけど、3バンドとも好きな人は多かったですよ。

岩本 なのに(笑)。

山本 まぁ、QUATTROは頑張ったよね。HO17もがんばったよね。

小田 オアシス(Oasis)のオープニング・アクトやったり。

岩本 あれ(QUATTROがオープニング・アクトを務めた09年のオアシスの来日公演。会場は幕張メッセ国際展示場)は自分のバンド人生の中で一番キャッチーな出来事でしたね。

【鼎談】一夜限り?の再結成The Cigavettes、HO17と、QUATTROフロントマンが解散/現在を赤裸々に語る In170619_3band26-700x467

——3バンドとも、来日公演のオープニング・アクトを結構やっていますよね?

三浦 そういうのが流行ってた。

小田 (編集部・松永を指して)この子は、2014年の<フジロック>のレッドマーキーのQUATTROを観に行っていたのよ。

Qetic編集部・松永 観に行ってました。

小田 憧れているので、今日結構ソワソワしてる。

——すごいことじゃないですか。

山本 すごいことではないよ。

岩本 すごいことでは……。でも、嬉しかったかもしれないですね。最初に、クーラ・シェイカー(Kula Shaker)のオープニング・アクトやった時も、まだ20前半だったから、すげー嬉しかったけど、一番嬉しかったのはツアー一緒にやったフィーダー(FEEDER)!

——というのは?

岩本 ライブは全公演結構なアウェイでしたけど、色々と思い出に残ってます。グラントもタカさんもすごくよくしてくれて。

三浦 福岡のKieth Flackとかにも遊びに来てたな。当時は、洋楽がまだ売れてたから、ツアーも全国回って。

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——当時は多かったですよね、地方公演が。

岩本 日本の若手を入れる余裕があったんだと思う。だって、俺らが入ったところで動員伸びないじゃん。今入れるとしたら動員を伸ばさなきゃ。

小田 この間のコールドプレイ(Coldplay)のオープニング・アクトのRADWIMPS的なね。

岩本 当時は余裕があったから、やらせてもらえたっていうのはあるかな。

小田 ウィーザーもね。

三浦 あれは、こっちからお願いして。

山本 チケット買い取りよね! そうだったねぇ。

三浦 ノルマ100枚ぐらい僕らも売らないと、それを友達とかに安くても良いからっ売るていうのをやんなきゃって気持ちで。

小田 なんか、リハーサルでアンプ壊れたよね?

三浦 アンプ壊れた! 

山本 リハーサル良い感じでやったのに、本番前にウィーザーのPAさんが来て、フェーダーをがっつり下げるっていう。すっげー音小さかったんですよ。

小田 でも、ウィーザーが始まった時もすげー音小さかった。フェーダーそのままになっちゃってた。“Buddy Holly”の音がめっちゃ小さかったっていう。

一同 (笑)。

岩本 うっかりしすぎでしょ。

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小田 ザ・ストロークスの『Room On Fire』のチーフ・エンジニアのヨシオカ・トシカズさんがプロデュースしたよね? それは、どうだったの?

岩本 殴られたことと蹴られたことしか覚えてない(笑)。

一同 えー。

岩本 めちゃくちゃストイックに叱られましたよ。あの当時は、いかにこの場所から逃げるかしか考えてなかった。まぁ、人によると思うけど、俺は後になってから愛情を感じてたかな。

山本 殴られて蹴られて愛情を感じるわけ?

小田 そこだけ取るなって(笑)。

岩本 俺のボーカル録りとかも良いの録れるまで、お金が発生してるわけではないのに、とことんやってくれたりしてたから。今になると、あの時間費やしたら金もらわないと生活できないわと思って。演者としてじゃなくて裏方として考えてみれば。当時8ottoとかも一緒にやってたのもあってだと思うんですけど、登戸に音出して平気なマンションを一室スタジオとして借りてて。別にそこに住んでるわけじゃなくて、そこで歌録りやったりして。だから、そこの家賃とか払わなきゃいけないのに。とはいえ、俺ら当時ソニー・ミュージックにいましたからね。お金は結構払えたのかな? ってところもありますけど。未だに気にかけてくれるのは嬉しいけど、震え上がります。