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<title>Qetic - 時代に口髭を生やすニュースメディア”けてぃっく”</title>
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<description>ニュースメディア Qetic（けてぃっく）では、音楽、映画、芸能、アート、ファッション、グルメ、アプリ、コラム、アニメなど、最新トレンドから今ネットで話題のゴシップまであらゆるエンタメ・カルチャー情報をお届けします。</description>
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	<lastBuildDate>Fri, 03 Apr 2026 11:17:36 +0900</lastBuildDate>
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		<title>時代・世代を超えて鳴り響く平安京の梵鐘・自然音──NAQUYO長屋和哉、赤川純一対談</title>
		<link>https://qetic.jp/interview/naquyo-220418/428703/</link>
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		<pubDate>Mon, 18 Apr 2022 09:00:46 +0900</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[竹田賢治]]></dc:creator>
		<category>6</category>

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<![CDATA[<summary><p>1200年を超える歴史と伝統を培ってきた京都で、文化芸術の新たな可能性と価値を提示するKYOTO STEAM−世界文化交流祭−と＜MUTEK＞を主催するMUTEK.JPの共同プロジェクトとして、＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞が2020年度〜2021年度の2か年度にわたり開催された。</p>
</summary>]]>
<description><![CDATA[<article><figure><img width="1440" height="961" src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12122640/interview220416_naquyo_23-1440x961.jpg" class="attachment-medium size-medium wp-post-image" alt="NAQUYO" decoding="async" srcset="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12122640/interview220416_naquyo_23-1440x961.jpg 1440w, https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12122640/interview220416_naquyo_23.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1440px) 100vw, 1440px" /></figure><div class="text-box fade-up">
<p><p>1200年を超える歴史と伝統を培ってきた京都で、文化芸術の新たな可能性と価値を提示するKYOTO STEAM−世界文化交流祭−と＜MUTEK＞を主催するMUTEK.JPの共同プロジェクトとして、＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞が2020年度〜2021年度の2か年度にわたり開催された。最先端テクノロジーを駆使した音楽とデジタルアートを用いて、音楽学者の中川真氏が著書『平安京 音の宇宙』で幻視した平安京のサウンドスケープを再現しようと試みるプロジェクトだ。</p>

<p>本プロジェクトでは、昨年3月に初のパフォーマンスを敢行。そして12月24日〜25日には集大成として、平安京のサウンドスケープを夢想するインスタレーションに加え、Kazuya Nagaya ＋ Katsuhiko Orii、Junichi Akagawa ＋ nouseskouの2組による実験的なパフォーマンスが披露された。また、DOMMUNEでも本プロジェクトをめぐる特集番組が2回にわたり配信されている。</p>

<p>Qeticでは、本プロジェクトの発起人の1人でもある<strong>長屋和哉</strong>氏と、パフォーマンスにも参加した<strong>赤川純一</strong>氏の対談を実施。京都各所に鎮座する社を象徴する梵鐘の響きに、豊かな四季折々を思い起こす自然の物音。この対談記事を機に、都市の作り出す音に耳を傾ける機会が生まれることを願う。</p></p>
</div>

<h2 class="fade-up">INTERVIEW：NAQUYO長屋和哉、赤川純一対談
時代・世代を超えて鳴り響く平安京の梵鐘・自然音</h2>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12122635/interview220416_naquyo_22.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428782" /></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><h3 class="fade-up">日本に生まれ育つ人々のルーツとなる音</h3></p>
</div>

<div class="text-box left fade-up">
<p><p><strong>━━パフォーマンス前にも2年がかりで実現したとおっしゃってましたが、長屋さんは2年前どのような形でプロジェクトをスタートされたんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋和哉（以下長屋）</strong>　この平安京のサウンドスケープのプロジェクトをスタートさせる以前から、アイデア自体は持っていました。僕自身が考えていたのはもう20年以上前で、MUTEK.JPと共同で実現しようと決まったのが数年前。KYOTO STEAMの方がご興味を持ってくれてスタートしたんですが、いずれにしても最初は梵鐘の音をこの京都盆地の中でどのように再現するか、というテック的に物凄くハードルが高いところから始めました。プロジェクト自体は志を高く、と考えていましたね。</p>

<p><strong>━━20年前とおっしゃってましたが、元を辿ればどのようなアイデアだったのでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　このプロジェクトにも入ってらっしゃいますが、原案となった中川真さんの著書『平安京 音の宇宙』という本がありまして、その中で四神相応と梵鐘のチューニングのことが書かれていて。いくつかある京都のお寺のうち、何％かが四神相応のチューニングに合致していたということを実証されているんですね。それを読んで、すごいなと。この梵鐘の世界をどうにかサウンドスケープとして現代に再現してみたいなと思いました。</p>

<p><strong>━━中川さんの本を読む以前は、梵鐘に対してどのような認識をされていたのでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　僕自身はおそらく特殊な捉え方をしていたと思います。幼少期の頃の梵鐘に対する感受性というのは、おそらく僕も含めて日本に生まれ育った方はほとんど変わらないと思いますが、僕自身は若い頃に、今回の＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞で笙を演奏してくれた折井克比古さんと一緒に作った音源を別名義でカナダの実験音楽のレーベルに送った際に、すごく恥ずかしい思いをしたんですね。なぜかというと、いわゆる西欧文化のコンテキストに乗っかった音楽をそのままやっていることに違和感を感じたから。僕は日本人なので、ちょっと引け目を感じるというか。若い頃は他人の土俵でやっているという自覚がありました。</p>

<p>そういう引け目みたいなものを感じなくて済むような音とか、音楽を作れるんじゃないかと考えて、梵鐘だったり、おりんのようなものに目を向けるようになり、それと同時に、いわゆる明治以前の物語に注目して読むようになりました。</p>

<p><strong>━━日本に生まれ育った長屋さんのルーツとしての音を探していく中で、特に梵鐘というものに出会ったきっかけはなんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　梵鐘はもちろん、おりんにも共通してますけど余韻が消えていく。音が消えていくと、徐々に静寂が大きくなってくる。人は願いを込めながら年末年始に除夜の鐘を聴いて、みんながみんなそうではないかもしれないですが、余韻が消えるまで聴こうとするじゃないですか。音を最後まで引き取るような。自分の身の回りの静寂もそうですが、どこか自分の内側に広がってくる静寂がある。特に梵鐘はそれが顕著なんです。除夜の鐘は参加型のコンサートのように1人ずつ鐘をついていくわけですけど、その姿も美しい風習だなと子供の頃に思っていました。</p>

<p><strong>━━そういう気づきもあって、今回のプロジェクトをスタートさせるに当たって、まずその第一歩はどういった形で？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　結局実現できなかったことなんですが、例えば東大寺で鳴った鐘は中世の時代にどこまで響いたんだろうと。それってITを駆使して調べられることなんだろうかという疑問から始めて、ロシアにいるAIを研究されている友人に聞いてみたりしました。あとは気候的な条件によって、梵鐘の余韻がどう変わるのか、とか。あるいはAIを使って架空の梵鐘を作れるのかどうかも調べたりしました。ヨーロッパのベルがどのように作られているから、こう鳴るっていう論文はあったんだけど…...。</p>

<p><strong>赤川純一（以下赤川）</strong>　どういう形だと、どういう倍音が増える、とかそういう話ですか？</p>

<p><strong>長屋</strong>　そういう感じですよね。で、ロシアの友人と一緒に見たりしたんだけど、結局職人しかできないって書いてあるの。再生技術がないから、架空であっても作ること自体が不可能だと。</p>

<p><strong>赤川</strong>　明確な技術はなく、個人の感覚ということですかね？</p>

<p><strong>長屋</strong>　そう。職人が手で作って…...。</p>

<p><strong>赤川</strong>　チューニングも個人の感覚で？</p>

<p><strong>長屋</strong>　そう、そんなことが論文で書いてあって。じゃあダメじゃん、って。</p>

<p><strong>━━では、ご自身の中でも作業にいきなり入るというよりは、概念を理解することを優先したということでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　そうなんです。僕としてはやりたいことが決まっていて、ビジョンが明確だったので、その上でMUTEK.JPチームとも話し合っていた。ただ、テックについてはどうしていいかわからないというのが現実的な問題としてありました。人工知能を利用してバーチャルに作るのがいいのか、それとも実際に梵鐘を叩いて反響を計測するのがいいのか、とか色々と考えました。それから僕がMUTEK.JPにテックに強い人を紹介してくれと相談したのがきっかけで、赤川さんも参加されて。音を再現するために、どうテックを使っていくのかというところを相談したりしました。</p>
</p>
</div>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12123441/interview220416_naquyo_21.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428784" /></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><h3 class="fade-up">NAQUYOで描いたサウンドスケープの仕組み</h3></p>
</div>

<div class="text-box left fade-up">
<p><p><strong>━━今回の公演について、制作はどのように進められたんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>赤川</strong>　まず（2021年）3月にパフォーマンスがありまして、京都の音風景、音宇宙というものをどうやって自分たちの中でパフォーマンスに入れていけるだろうと色々と考えて、一度作品にしました。3月までの間に梵鐘の音を録音しに行ったんですけれども、僕も長屋さんもお願いしていたレコーディングエンジニアの方に一緒について行って。梵鐘自体の響きも場所によってそれぞれ違いますし、梵鐘が置いてある場所の環境でどう響くかも違いますし。それに梵鐘の中に頭を入れて鳴らしても、外にいる時と違っているんですね。あとは、その録音している場所の風景がどんなものなのかとか。そういった印象からインスピレーションを受けて、パフォーマンスしました。その中で、方角に応じた鐘の音を使ったり、方角に応じた体の部位を振り付けの中に入れたり。中川真さんの本から読み取れる内容を僕たちなりに解釈したものを取り入れた作品になったんですね。</p>

<div class="text-box fade-up">
<p><p>▼<strong>合わせて読む</strong>
・<a href="https://qetic.jp/art-culture/naquyo-210415/393799/" rel="noopener noreferrer" target="_blank"><u><em>平安京のサウンドスケープを現代に生かす・活かす ── ＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞イベントレポート</em></u></a></p></p></div>

<p><strong>赤川</strong>　今回はその3月のパフォーマンスで受けた感覚をさらに発展させようという形でスタートして。京都の四神相応の方角に応じたモチーフというものは今回も使いつつ、ただし今回は僕たち演者も観客もステージ上の同じ空間にいることで、ステージと客席という距離があると伝わらないものも伝わるのではと思い、360°を音でサラウンドするステージングになり。nouseskouと僕はお客さんに囲まれた中でパフォーマンスする、という形で作っていきました。</p>

<p><strong>━━初日のインスタレーションもそうですが、周りを音がサラウンドしていて、体全体で捉えられる音の感覚が実感できて、ある種錯覚に近いような聞こえ方を改めて考えさせられたパフォーマンスでした。360°を音で取り囲むというアイデアも長屋さん、赤川さんのお二人で考えられたのですか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　基本的なところは最初から決まってたんですよ。梵鐘は東西南北にあるので、それを誰が聴くのかというと、平安京当時は平安京の内部にいた人たちですよね。なので、スピーカーのサラウンドシステムだと、お客さんが中にいるという形になる。ですから、最初のコンセプトから自然発生として生まれてきたステージングです。</p>

<p><strong>━━しかも実際の東西南北に配置された梵鐘の音が、それぞれの方角から聞こえてくるという。</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　そうです。その囲まれた空間を僕がどう使うか、赤川さんがどう使うかは別問題になってくるんですが、赤川さんはお客さんが取り囲むように中心を演者に充てた。僕のパフォーマンスの場合は、お客さんを真ん中に、という形にしました。</p>

<p><strong>━━今回長屋さんは笙という楽器をパフォーマンスに取り入れてらっしゃいました。打楽器に比べると反響はそこまでダイレクトに感じられないように思いますけれども、空気の振動を感じたんですね。笙を取り入れたことについてお伺いできますか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　今回取り入れたのはもちろん個人的に好きだからというのもありますが、平安京をテーマにする中でヨーロッパの楽器は使えないけど、アコースティック楽器を使いたかったから。笙は本当に特殊な楽器なんですよ。いわゆる中国・アジアの南東部、ベトナムとかあのあたりの楽器で、ミャオ族の楽器。つまり民族楽器です。あちらでは死者の魂を呼んだり、特別に扱われていますが、なぜそれが漢民族の宮廷の音楽に取り入れられたのかちょっとわからないですよね。つまり辺境の民の楽器で、中国を通して日本に入ってくるんですが、おそらくそれほどすごく特殊で魅力的な響きだったはずです。笙ってどこから鳴ってるかわからない感じがするじゃないですか。音が空間を満たしていく感じ。</p>

<p><strong>━━もともと長屋さんがお作りになった音に対して、今回笙の演奏で参加された折井さんはどのような形でアプローチしていったんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　まずあれは古典曲なんですが、それを解体して再構成しました。それに合わせて吹いてもらったんですが、本来の古典曲はメロディがもっと速いんですよ。そうするとアンビエントにならないので、ゆっくり吹いてほしいとお願いしました。折井さんの思うゆっくりで、と話をして、それをもとに作り直しました。折井さんは大体原曲の半分ぐらいのスピードだとおっしゃってましたけど。</p></p>
</div>

<div class="text-box fade-up">
<p><div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182827/interview220416_naquyo_1.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428732" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182935/interview220416_naquyo_13.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428744" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182910/interview220416_naquyo_9.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428740" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><strong>NAQUYO－平安京の幻視宇宙－_NAQUYO#6 Immersive Sound Live Performance（ダイジェスト）【KYOTO STEAM－世界文化交流祭－（2021）】</strong>
<div class="movie_wrap"><iframe width="960" height="540" src="https://www.youtube.com/embed/KiPk6adaH7I" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></div>

<p><em>昨年12月25日に開催された＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞のパフォーマンスを収めたダイジェスト映像。Kazuya Nagaya ＋ Katsuhiko Orii、Junichi Akagawa ＋ nouseskouの2組による幻想的なパフォーマンスが40分にわたり収録されている。</em></p></p>
</div>

<div class="text-box left fade-up">
<p><p><strong>━━今回インスタレーションで初めて長屋さん、赤川さんのお二人が共作されたわけですが、どのような形で作業を進められたんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　赤川さんはデジタルでプログラムを走らせて作っていて、ジェネレーティブなものを使っていたので、回ごとに内容が変わっていました。僕の方は完パケで作るっていう。それを赤川さんが参照しながら、映像を加えていったという形ですよね？</p>

<p><strong>赤川</strong>　そうです。</p>

<p><strong>━━なるほど。先に長屋さんが先に制作を進められたということですが、当日赤川さんの映像を見てどう感じられましたか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　最初見た時は「多分これ変わるだろうな」って思いながら見てました。最初ははっきりした線があったので、多分ご自分でもっとぼやかしたりとか、曖昧な線を作ったりとか、フラジャイルな動きにするんだろうなと。かなり変わりましたよね？</p>

<p><strong>赤川</strong>　はい、変わっていきましたね。インスタレーションもリアルタイムで映像を生成しているので、完パケの映像を流すわけではなく、長屋さんの音楽に合わせて映像を操作していました。長屋さんから音をいただいたのも実は結構直前で。それを聞いた上で音に合う素材を用意していましたが、僕自身音に映像を反応させるというのが得意なので、どの音に映像を反映させようかなと考えていたんですよ。今回梵鐘の音だけを僕に送ってほしい、という話もしていて、梵鐘の音に映像が反応するのが面白いかなと。</p>

<p>でも最初のリハーサルであの空間で音を聞いた時に、そもそも映像いらないなって思うぐらいの感動があって。それこそ梵鐘の音なんて、一回鳴り響いたのを聞いてその余韻に浸る方がすごく贅沢で、そこで映像が揺れてたりしても「絶対いらないな」って思ったんですね。結果的に、長屋さんの楽曲の中にも方角を伝えるための音だったり、季節を伝えるための音のマテリアルが入っているんですが、僕はそっちに寄り添おうと思い、構成を変更しました。</p>

<p>なので、水の音だったり風の音だったり、ちょっと特殊ですけど百鬼夜行だったり。梵鐘以外のところに寄り添って、余韻とかアンビエントとか空間を演出するような感じで変えていきました。多分1日目の初回なんかははっきり線を出していましたが、2日間通して12回やりましたけど、どんどん僕の映像が薄くなっていって。見えるか見えないかギリギリのところですが、その瀬戸際が音楽を聞いた上で僕の出す映像とリンクするところで。そこから先の何かを想像できるように、と音に合わせていたら気がついたらそういう曖昧な映像になっていました。何度か繰り返していくうちに、自分の中でも多分チューニングされていったんでしょうね。</p>

<p><strong>━━初めにもおっしゃってましたが、洋楽的なコンテキストを使わない日本の音楽として四季を描くという意味でも、ヴィヴァルディの『四季』に対する日本からの回答のような気もしました。</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　僕の頭には三島由紀夫の『豊饒の海』がずっとあったんですよ。『春の雪』から始まる四部作ですが、四季をベースにして描かれている。僕9月25日が誕生日なんですけど、その日に15年ほど一緒に暮らしていた僕の大好きだった犬が死んじゃって。でも誕生日に死んでくれて、僕の生命の日じゃないですか。僕は永遠に忘れないでしょ。生きてる時からその犬に「また子犬になって生まれ変わっておいで」ってずっと言ってたんですよ。だから応えてくれたような気がして。それもあって、三島も何か思っていたんじゃないかと思うんです。『豊饒の海』を書き切って、そのまま市ヶ谷駐屯地で自殺したんですけど。だから彼も輪廻のことをずっと考えてましたよね。そうした自分の経験もあり、僕もめぐる命のことをずっと考えていました。</p></p>
</div>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12122626/interview220416_naquyo_20.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428780" /></div>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/12122611/interview220416_naquyo_17.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428777" /></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182930/interview220416_naquyo_12.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428743" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182947/interview220416_naquyo_15.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428746" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p>

<div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182941/interview220416_naquyo_14.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428745" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><h3 class="fade-up">世代・時代を超えてつながる都市の音風景</h3></p>
</div>

<div class="text-box left fade-up">
<p><p><strong>━━四神相応について、守り神がいるそれぞれの方角で梵鐘の音のチューニングが違うことを先程もご説明いただいたと思うんですが、それぞれの方角を表す音と映像がシンクロナイズドされている様子も印象的でした。この二つを組み合わせるのにどのような形で作業を進められたんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　まず僕のパフォーマンスに関して言えば、梵鐘は方角が決まっていますので、この梵鐘は東から出す、という風に京都の地形をなんとなく念頭に置いていて。例えば東の梵鐘が鳴れば、西と北で響くとか、そういう考えのもと、東は東山、西は嵐山、北は船岡山とそれぞれのエコーを入れていきました。</p>

<p>映像は、4方向のエレメントをモチーフにしています。東のエレメントは竹で、南は火ですから滝の映像を赤く色付けて火に見えるように。北は水ですから、水草の映像を淡々と流して。西は金なんですが、これが最も大切で、非常に難しい。いわゆる浄土信仰とあいまって、西は阿弥陀如来の浄土にあたります。日本各地でこの信仰が広まりましたが、そういう意味でも西というのは特別な方向です。なので、今回の映像では仏様を映し出しています。声明（しょうみょう）※も多くは西に入れました。</p>

<div class="text-box fade-up">
<p><p><em>※声明：仏教音楽の用語のひとつ。仏教儀式で経文を声に出して読む、諷誦することを指す。</em></p></p>
</div>

<p><strong>━━直接足を運ばれた場所もあるんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　映像のためには足を運んではないんですが、梵鐘の録音のためには行きました。高台寺、法然院、勝林院、来迎院、往生院、法輪寺、大徳寺、仏国寺と全部で8つ。</p>

<p><strong>━━やはりそれぞれ音が違うのでしょうけれども、そんな中で気づきというものはありましたか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　それぞれ全然違いますね。気づきがあったとすれば、年月が経つと余韻が消えていくということです。来迎院の一番古い梵鐘は余韻が短い。あれはすごく問題だと思います。我々人間は見えるものは大切にするんです。文化財は目に見えているから残っています。音は目に見えない分、大切にする人がすごく少ないんですね。</p>

<p><strong>━━長屋さんがおられて赤川さんがおられて、公演中にも黒子としてアシスタントしていた京都芸術大学の学生さんがおられて、世代がすごく幅広い作品ですよね。このプロジェクトの中で若い人からある程度キャリアのある方までを揃えるということを最初から長屋さんは気にかけていらっしゃったんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　いえ、僕の考えではありませんでした。いわゆる産学協同プロジェクトみたいなことで、それがKYOTO STEAMの取り組みなんですよ。そこからKYOTO STEAM側で京都芸術大学と、という話になり学生たちと、という流れです。サウンドインスタレーションで百鬼夜行の音を作ったのも学生たちのアイデアです。</p>

<p><strong>━━実際に学生の方々と現場で作業なさっていかがでしたか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　本当素敵な人たちで、スポンジみたいですよ。前も何度か言ってますけど、平安時代の音を洗い出すような作業をしていて、若い学生たちが平安京の夢を見るようになり始めて。なんでも取り込むんですね。それはもう柔らかい感受性で素晴らしいです。</p>

<p><strong>━━逆に気付かされることもあった？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　ありますよ。一緒に糺の森でフィールドレコーディングしましたけど。僕が指定した場所よりも、彼女ら彼らがレコーディングしたいって言っていたポイントの方がもっと良かったりもしましたし。</p>

<p><strong>━━公演後には「若い人たちに引き継いでいく」ということをおっしゃっていましたが、先程の「見えないもの」を継承していくことも今回のプロジェクトの大きなポイントだったということですか？ </strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　赤川さんも若いから赤川さんにも継いでいかないといけないんだけど、やっぱり学生たちに僕が持っているものを全部教えてあげたいですよ。僕が持っている知識だったり、あとは何が大切なのかを。彼女たちが歳を重ねると、僕の気持ちがわかると思うんですけど。人間の社会において、悪いものは簡単に受け継がれていく。でもいいものって伝えるのがすごく難しい。そのために僕らは努力しなきゃならない。</p>

<p><strong>赤川</strong>　すごくわかります。具体的な鐘の音を残すこともそうですけど、僕はレコーディングに行った際も、制作している際も、「響いていく」とか「共鳴する」というキーワードを感じていて。時代を超えて共鳴することもできるな、とも思います。過去と共鳴できたら、今僕たちがしている表現を未来に遺すこともできるんじゃないかと。過去を思うと同時に未来を思うことになると思うので。</p>

<p>きっと平安時代に鳴り響いた梵鐘の余韻というのも常に残っているはずです。例えば梵鐘を鳴らした後に響く余韻も、聞こえなくなったなと思っても梵鐘の中に頭を突っ込むと「あ、まだ鳴ってる」とか、もしかしたらほぼ鳴ってないかもしれないけど、頭の中では鳴り続けるとか。それって文化だったり、いろんなことにも言えるなと。そういったものを意識するいい機会になったなと思います。</p>

<p><strong>━━今回のプロジェクト全体を通して、具体的に若い世代に伝承していきたいこと、伝えたいことはあったんでしょうか？</strong></p>

<p><strong>長屋</strong>　僕が一番伝えたかったことはやっぱり愛情を持ってほしいということ。携わった学生たちにも伝えましたが、ささやかなものの中にいろいろなものが詰まっているから、どんなものにも愛情を持ってほしい。</p>

<p><strong>赤川</strong>　僕というか、nouseskouとの作品だったので、僕たちはという表現になるんですが、何かを伝えようと思って作品を作ってないんですね。でも平安京のことを考えるということにおいてもそうですけど、何かしら僕たちは影響を受けていると思います。自然の中で映像を撮りに行ったり、映像を撮らずにずっと喋っていたりとか、いろんな場所に行って感じられたことだったり。その影響を受けた僕たちがステージに立つことで、そこで見てくれた人たちと何か共鳴しあえるんじゃないか、そこで繋がっていけるんじゃないかと。僕たちと自然、そして過去・現在・未来が繋がって、そうやって溢れ出たものが誰かに届いて、さらにそこで共鳴が生まれればいいなと思います。</p>
</p>
</div>

<div class="text-box fade-up">
<p><div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182831/interview220416_naquyo_2.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428733" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="full-img-v fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182848/interview220416_naquyo_5.jpg" alt="NAQUYO" width="1627" height="2440" class="alignnone size-full wp-image-428736" /></div>

<div class="full-img-v fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182837/interview220416_naquyo_3.jpg" alt="NAQUYO" width="1627" height="2440" class="alignnone size-full wp-image-428734" /></div>
<div class="text-box fade-up">
<p><p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182852/interview220416_naquyo_6.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-428737" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="separator"></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182905/interview220416_naquyo_8.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428739" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="full-img-v fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182859/interview220416_naquyo_7.jpg" alt="NAQUYO" width="1627" height="2440" class="alignnone size-full wp-image-428738" /></div>

<div class="full-img-v fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182917/interview220416_naquyo_10.jpg" alt="NAQUYO" width="1627" height="2440" class="alignnone size-full wp-image-428741" /></div>
<div class="text-box fade-up">
<p><p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="text-box fade-up">
<p><div class="img-box fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2022/04/11182923/interview220416_naquyo_11.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-428742" /></div>
<p><em>Photographer：井上 嘉和</em></p></p></div>

<div class="text-box right fade-up">
<p>Interview Photo by 岡安いつ美</p>
</div>

<div class="profile">
<h3 class="profile-title">PROFILE</h3>

<p class="name">長屋和哉</p>
<p class="text">
これまでに12枚のアンビエントアルバムをリリース(2020年現在）。
初期の3枚「うつほ」「千の熊野」「魂は空に 魄は地に」は修験の聖地・吉野を拠点に制作された吉野３部作で、極限まで音を削り込んだ静寂の余韻を特徴としている。ストイックで凛と張りつめた気配が漂うアルバム群。
その後、八ヶ岳に拠点を移し、「シークレットライム」「すべての美しい闇のために」「イリュミナシオン／冥王星」「サレントガーデン」「光の響き」「Microscope of Heraclitus」をリリース。また、EP「cold moon」を日本のPropostからリリース。EP「Tokyo Unconscious」をスペインのレーベルIndigo Rawよりリリース。
アルバム「dream intrepretation」をドイツのレーベルSCI+TECH Recordsよりリリース。
ドイツのレーベルMinusから「Utshuho」その他リミックスをリリース。イタリアのCognito PerceptiよりEP「On Lotus」をリリース。「Microscope of Heraclitus」をスペインのレーベルIndigo Rawよりリリース。
Plastik manのリミックスをMinusよりリリース。
 
「地球交響曲第6番」に出演。その他「地球交響曲」シリーズに楽曲を提供。
星野リゾート「星のや軽井沢」「星のや京都」「ブレストンコート」の館内音楽、イベント用音楽、教会の音楽などを作曲。
パリコレで、ファッションデザイナーIris Van Herpenと共演。
ドキュメンタリー「神々の響きを求めて　熊野・千年の時を超えてこだまする音」（BS-i）で主演。
著書では、エッセイ集「すべての美しい闇のために」（春秋社刊）、小説「ナヘルの鐘」（人間社刊）
小説「インディオの眩しい髪」で文芸春秋文学界新人賞佳作を受賞。
ヨーロッパを中心として海外公演多数。国内での公演も数多い。

<a href="https://www.kazuyanagaya.com/" rel="noopener noreferrer" target="_blank">kazuyanagaya.com</a></p>

<div class="separator"></div>

<p class="name">赤川純一</p>
<p class="text">オーディオビジュアルアーティスト・Ableton認定トレーナー。
2010年から2013年までベルリンを拠点に活動し、現在は京都在住。
Ableton Liveとmax for live、またopenFrameworksやtouchdesigner等を用い舞台作品のリアルタイム演出やインタラクティブな体験システムの設計から実装を行う。
これまで日本、ドイツ、オランダ、イスラエル、中国など国内外で公演を行い、身体、映像、音を基調としたダンス作品”Figure”では横浜ダンスコレクションEX2014にてイスラエル テルアビブ-ヤフォ・横浜文化交流賞を受賞。2019年には文化庁メディア芸術祭とMUTEK.JPのコラボレーションイベントに出演。
2017年にHz-recordsよりフルアルバム“Consistency Test”、2018年にはShrine.jpより“Dice from the Window”をリリース。

<a href="https://junichiakagawa.net/" rel="noopener noreferrer" target="_blank">junichiakagawa.net</a></p>

</div>

<div class="profile">
<h3 class="profile-title">INFORMATION</h3>

<p class="name">NAQUYO－平安京の幻視宇宙－</p>
<p class="text"><a href="https://kyoto-steam.com/program/event03/" rel="noopener noreferrer" target="_blank">詳細はこちら</a></p>

</div><p>© Qetic Inc.</p>
</article>]]>
</description>
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		<guid isPermaLink="true">https://qetic.jp/music/naquyo-211118/417301/</guid>
		<title>平安京のサウンドスケープを現代に再現！＜NAQUYO &#8211; 平安京の幻視宇宙 -＞の集大成となるライブ＆インスタレーション展示が開催決定</title>
		<link>https://qetic.jp/music/naquyo-211118/417301/</link>
		<comments>https://qetic.jp/music/naquyo-211118/417301/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 18 Nov 2021 09:00:32 +0900</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[竹田賢治]]></dc:creator>
		<category>6</category>

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<![CDATA[<summary><p>アート×サイエンス・テクノロジーの祭典「KYOTO STEAM-世界文化交流祭-」と、電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK.JP」のコラボレーションによる1200年前の平安京のサウンドスケープ（音風景）を創造するアートプロジェクト＜NAQUYO-平安京の幻視宇宙-＞。2ヵ年に渡るプロジェクトの集大成となるライブ公演＜NAQUYO Immersive Sound Live Performance＞が、12月25日（土）ロームシアター京都サウスホールにて開催されることに。</p>
</summary>]]>
<description><![CDATA[<article><figure><img width="1440" height="960" src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122735/music211118_naquyo_1-1440x960.jpg" class="attachment-medium size-medium wp-post-image" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" decoding="async" srcset="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122735/music211118_naquyo_1-1440x960.jpg 1440w, https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122735/music211118_naquyo_1.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1440px) 100vw, 1440px" /></figure><p>アート×サイエンス・テクノロジーの祭典「KYOTO STEAM-世界文化交流祭-」と、電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK.JP」のコラボレーションによる1200年前の平安京のサウンドスケープ（音風景）を創造するアートプロジェクト＜<a href="https://qetic.jp/?s=NAQUYO-%E5%B9%B3%E5%AE%89%E4%BA%AC%E3%81%AE%E5%B9%BB%E8%A6%96%E5%AE%87%E5%AE%99-" rel="noopener noreferrer" target="_blank"><strong>NAQUYO-平安京の幻視宇宙-</strong></a>＞。2ヵ年に渡るプロジェクトの集大成となるライブ公演＜<strong>NAQUYO Immersive Sound Live Performance</strong>＞が、12月25日（土）ロームシアター京都サウスホールにて開催されることに。</p>

<h3>＜NAQUYO - 平安京の幻視宇宙 -＞のライブ公演＆インスタレーションが開催決定！</h3>

<p>ライブには、音楽・映像シーンで最先端技術を駆使してパフォーマンスを行う2組のアーティストが出演。舞台上に「<strong>平安京サウンドスケープ（音風景）</strong>」をテーマとした、イマーシブ（没入型）なインスタレーション空間が構成され、最先端の電子音楽、デジタルアート、雅楽（笙）、コンテンポラリーダンスなどを融合させたライブパフォーマンスが展開される。観客席はアーティストと同じ舞台上に設置。没入型空間の中に身を置き、全身で平安京サウンドスケープを体感することができる。</p>

<p>最新録音技術を用いてレコーディングした京都市内各所の寺院の梵鐘、天台声明、糺の森の自然音など、平安京をイマジネーションできる音源を使用し、1200年以上の歴史をもつ京都の文化と最先端音楽技術との融合による、これまでにない全く新しいアート・パフォーマンスが発表される。</p>

<p>また本公演に先立つ12月23日（木）、24日（金）にはインスタレーション展示＜<strong>NAQUYO Immersive Sound Installation</strong>＞も開催。かつて平安京を包みこんでいたであろう音空間が、最新の立体音響システムを用いてバーチャルで再創造される。空間構成はNAQUYOアーティストである<strong>Kazuya Nagaya（Audio）</strong>と<strong>Junishi Akagawa（Visual）</strong>が共作している。梵鐘の音に代表される平安の音とデジタルアートを組み合わせたイマーシブ（没入型）空間に身を置き、平安京サウンドスケープを全身で体感してほしい。</p>

<figure><a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417305" rel="attachment wp-att-417305"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122735/music211118_naquyo_1.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-417305" /></a><figcaption><span class="colorline">撮影：井上嘉和</span></figcaption>
</figure>

<figure><a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417306" rel="attachment wp-att-417306"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122740/music211118_naquyo_2.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-417306" /></a><figcaption><span class="colorline">撮影：井上嘉和</span></figcaption>
</figure>

<figure><a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417310" rel="attachment wp-att-417310"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122801/music211118_naquyo_6.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-417310" /></a><figcaption><span class="colorline">撮影：井上嘉和</span></figcaption>
</figure>

<figure><a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417309" rel="attachment wp-att-417309"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122756/music211118_naquyo_5.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-417309" /></a><figcaption><span class="colorline">撮影：井上嘉和</span></figcaption>
</figure>

<figure><a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417308" rel="attachment wp-att-417308"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122752/music211118_naquyo_4.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-417308" /></a><figcaption><span class="colorline">撮影：井上嘉和</span></figcaption>
</figure>

<figure><a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417307" rel="attachment wp-att-417307"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122747/music211118_naquyo_3.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1627" height="2440" class="alignnone size-full wp-image-417307" /></a><figcaption><span class="colorline">撮影：井上嘉和</span></figcaption>
</figure>

<div class="information">
<h2>EVENT INFORMATION</h2>
<h3>NAQUYO Immersive Sound Live Performance</h3>

<a href="https://qetic.jp/?attachment_id=417302" rel="attachment wp-att-417302"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/11/18122714/music211118_naquyo_9.jpg" alt="NAQUYO 平安京の幻視宇宙" width="1920" height="1080" class="alignnone size-full wp-image-417302" /></a>

<p>2021年12月25日（土）14:00〜16:00</p>
<p>2021年12月25日（土）18:00〜20:00</p>
<p>※各回開場30分前・開演後の入場はできません</p>
<p>会場：ロームシアター京都 サウスホール</p>
<p>※舞台上での鑑賞となりますので靴を脱いでご覧いただきます。</p>
<p>出演：Kazuya Nagaya（Music）＋ Katsuhiko Orii（Shō“笙”）</p>
<p>Junichi Akagawa（Music, Visual）＋ nouseskou（Dance,Dramaturg）</p>
<p>料金：前売一般￥1,000</p>
<p>中学生以下 無料</p>
<p>※要証明書呈示</p>
<p>参加対象：小学生以上</p>
<p>定員：各回100人（全席自由）</p>

<div class="separator"></div>

<h3>NAQUYO Immersive Sound Installation</h3>

<p>2021年12月23日（木）、24日（金）</p>
<p>各日 16:30〜／17:00〜／17:30〜／18:00〜／18:30〜／19:00〜（鑑賞15分間）</p>
<p>会場：ロームシアター京都 サウスホール</p>
<p>※舞台上での鑑賞となりますので靴を脱いでご覧いただきます。</p>
<p>料金：無料（全席自由）</p>
<p>空間構成：Kazuya Nagaya（Audio）＋Junichi Akagawa（Visual）</p>
<p>参加対象：小学生以上</p>
<p>参加定員：各回30人</p>
<p>申込方法：各日16:00から現地にて申込受付開始（先着順）</p>
<p>制作協力：学校法人瓜生山学園京都芸術大学 歴史遺産学科</p>
<a href="https://kyoto-steam.com/program/event03/" class="btn" target="_blank" rel="noopener noreferrer">詳細はこちら</a>
</div><p>© Qetic Inc.</p>
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		<guid isPermaLink="true">https://qetic.jp/art-culture/naquyo-210415/393799/</guid>
		<title>平安京のサウンドスケープを現代に生かす・活かす ── ＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞イベントレポート</title>
		<link>https://qetic.jp/art-culture/naquyo-210415/393799/</link>
		<comments>https://qetic.jp/art-culture/naquyo-210415/393799/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 15 Apr 2021 09:00:03 +0900</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[竹田賢治]]></dc:creator>
		<category>6</category>

		<guid isPermaLink="false">https://qetic.jp/?p=393799</guid>
<![CDATA[<summary><p>KYOTO STEAM -世界文化交流祭-とMUTEK.JPのコラボレーションによって開催された＜NAQUYO 平安京の幻視宇宙＞は、電子音楽とデジタルアートを通して平安京のサウンドスケープを現代の京都に浮かび上がらせようという壮大なアート・プロジェクトだ。3月27日にロームシアター京都で行われた公演では、3組のアーティストがパフォーマンスを披露。翌日にはワークショップも開かれ、公演を実現させたテクノロジーについて出演者やアーティストが解説。芸術とテクノロジーと平安時代の宇宙的理論が交差する、極めて稀な機会となった。</p>
</summary>]]>
<description><![CDATA[<article><figure><img width="1440" height="960" src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155250/art210414_naquyo_main-1440x960.jpg" class="attachment-medium size-medium wp-post-image" alt="NAQUYO" decoding="async" srcset="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155250/art210414_naquyo_main-1440x960.jpg 1440w, https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155250/art210414_naquyo_main.jpg 1920w" sizes="(max-width: 1440px) 100vw, 1440px" /></figure><div class="text-box fade-up">
<p>KYOTO STEAM－世界文化交流祭－とMUTEK.JPのコラボレーションによって開催された＜<strong>NAQUYO－平安京の幻視宇宙－</strong>＞（NAQUYO…読み「ナクヨ」）は、京都の地ならではの文化研究を礎に、電子音楽とデジタルアートを融合させて平安京のサウンドスケープを現代の京都に浮かび上がらせようという壮大なアート・プロジェクトだ。3月27日にロームシアター京都サウスホールで行われた公演では、3組のアーティストがパフォーマンスを披露。翌日にはワークショップも開かれ、公演を実現させたテクノロジーについて出演者やアーティストが解説。芸術とテクノロジーと平安時代の宇宙的理論が交差する、極めて稀な機会となった。</p>
</div>

<h2 class="fade-up">EVENT REPORT：＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞</h2>

<div class="text-box fade-up">
<p><h3>方位、色彩、四神相応…平安京の都市設計を音で映し出す梵鐘</h3></p>
</div>

<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155357/art210414_naquyo_17.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-393826" /></div><figcaption>Photo by 岡安いつ美（Itsumi Okayasu）</figcaption>
</figure>

<div class="text-box left fade-up">
<p>近世以前の日本では、五行思想などを土台とする複雑な音楽理論が体系化されていたとされる。たとえば、文治元年（1185年）に北山隠倫凉金が著したとされる楽書『管絃音義』。民族音楽学・サウンドスケープ論の研究者である<strong>中川真</strong>は、この書について「<strong>音を方位、季節、色彩、母音、内臓、世界の元素などとの連関のなかで捉えようとする、すぐれて体系的で宇宙論的な学</strong>」（『平安京 音の宇宙』）と書いている。中川によると、音や色彩を媒介として、人間と宇宙を繋げるこうした観点は中国から持ち込まれたものだったという。雅楽の思想的背景のひとつにもなったその理論は、現代に生きる私たちに音と世界の新たな関係性を教えてくれるものだ。そして、驚くことに、そうした理論体系は794年に開かれた平安京の都市設計にも応用されていたともいわれている。

よく知られているように、平安京は東西南北を四神――東に流水（青竜）、西に大道（白虎）、南に窪地（朱雀）、北に丘陵（玄武）――が守護する「四神相応」の地だったとされている。その思想は、平安京に並ぶ寺院の釣り鐘「<strong>梵鐘</strong>」の調律にも反映されていたのではないか？　中川真が著書『<strong>平安京 音の宇宙</strong>』で解いたのは、そうした四神相応の思想を元にした平安京のサウンドスケープだった。＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞の出演者のひとり、<strong>長屋和哉</strong>は90年代に中川の著作を通してその音世界に触れ、大きな衝撃を受けたと話す。

「『平安京 音の宇宙』を読んで驚いたのは、それぞれの寺院に掲げられた梵鐘のピッチ（音程）が四神相応の考え方に即していたということだったんですよ。平安京に住んでいた人たちは、この現実の世界に住んでいながら、四神相応の神々に守られた理想の世界にも暮らしていたわけですよね。つまり、平安京では2つの世界が二重写しになっていた。僕らが知っている街や都市とはまったく別の空間がそこには広がっていたわけで、僕にとって重要なイマジネーションになったんです」（長屋和哉）

長屋はこれまでに国内外のレーベルから数多くのアンビエント・アルバムをリリースし、初期には修験の聖地である吉野を舞台に作品制作を行ってきた。各地の風土や歴史からインスパイアされながら音楽制作を続けてきたわけだが、そうした長屋にとっても平安京のサウンドスケープをモチーフとする作品作りは長年温めていたアイデアだったという。4年ほど前、そうした構想をMUTEK.JPに持ちかけたところ、実現に向かってプロジェクトがスタート。中川真もアドバイザーとして関わることによって、今回ようやく実現することになった。

まず行われたのが、梵鐘の音のレコーディングだ。これまでゴングや鐘を作品に取り入れてきた長屋にとっても、寺院にセッティングされている現役の梵鐘をレコーディングするのは初めての体験だった。

「5つのピッチに則した梵鐘を中川さんに選んでもらい、何パターンかの方法でレコーディングしました。でも、実際にレコーディングしてみると、どうもイメージしている梵鐘の音と違うんですよ。もっと軽い音がする。つまり、僕らはこの日本という場所で生きるなかで、知らず知らずのうちに文化的なバイアスのようなものを抱えていて、梵鐘の音のイメージを自分たちの中で作り上げてしまってるんですね。なので、実際にレコーディングされた音を自分のイメージの音に近づけるために、ひとつずつ加工していった。梵鐘も劣化が進んだものだと音の余韻が短くなるので、長く加工しました」（長屋和哉）

同じ梵鐘の音でも、録音や加工などで携わった人物の視点によって音色は変容する。ありのままの音を作品に落とし込もうとしても、そこには何らかの「創作」が加わるのだ。今回の＜NAQUYO－平安京の幻視宇宙－＞という公演自体もまた、平安京のサウンドスケープを再現することだけが目的ではない。長屋をはじめとする3組のアーティストは、梵鐘の音や四神相応の思想をモチーフとしながら、自身の作品世界を自由に描き出した。平安京に由来する文化や思想に軸足を置きながら、2021年の京都でどのような表現を生み出すことができるのか。今回の公演は、新たな創作の方法を探る試みでもあったのだ。</p>
</div>

<div class="text-box fade-up">
<p><h3>三者三様の“平安京の幻視宇宙”</p>
</div>

<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155229/art210414_naquyo_7.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393809" /></div><figcaption>Photo by 井上嘉和（Yoshikazu Inoue）</figcaption>
</figure>

<div class="text-box left fade-up">
<p>3月27日の公演当日、どのようなパフォーマンスが行われたのだろうか。その模様をレポートしたい。

最初に登場したのは長屋。ステージ上のテーブルには、鐘状の仏具「おりん」、ネパールのシンギングボール、そしてPCが設置されている。それを囲むように、無数のおりんが四つの円形状に並べられている。その数は実に430個。まるで神事でも始まりそうな厳かな空気が会場を覆っている。

長屋がシンギングボールをこすってドローンを奏で始めると、そこにさまざまな音が重なり合っていく。ストリングス、電子音、あるいはグレゴリオ聖歌のような歌声。随所で梵鐘の音色が響き渡り、その音に呼応するかのように長屋はおりんを打ち鳴らす。すべての音が立体音響によって再生されているため、あらゆる方角から音の風景がじわりじわりと広がっていく。

「今回は京都芸術大学の学生が調査にも関わってくれまして、平安京当時のさまざまな文献から音の記述を拾ってきてくれたんです。たとえば『源氏物語』や『枕草子』に風の記述は何回出てきたか、雨はこういう音だったのではないか、というように。

オンラインで学生たちが調査したものを発表してくれたことがあったんですよ。そのなかで学生のひとりがね、『調査しすぎて夢に平安京が出てきました』と言うんです。しかも、鬼が出てきたと。別の学生も平安京の夢を見たそうで、それ以来、夢日記をつけていると話してくれました。

僕らは平安京のことをやっているかぎりにおいて、何かに触れている気がするんです。中川さんはバリ島で研究もしているんですが、向こうでおかしな経験もだいぶしているらしいんですね。学生の話をしたら、『鬼は本当にいるから、気をつけたほうがいいかもしれない』と言っていました」（長屋和哉）

NAQUYOという今回のプロジェクトは、梵鐘やおりんを作品作りに使い、四神相応の思想をモチーフにしている以上、確実に信仰的領域に踏み込んでいる。長屋はそのことに対するある種の畏れを持ちながら作品を制作している。地域の歴史や風土、信仰に対する長屋の態度は、極めて誠実なものといえるだろう。

長屋の奏でる音に対してもうひとつの世界を描き出すのが、トルコ生まれの<strong>アリ・M・デミレル</strong>だ。アリは90年代からリッチー・ホウティン（Richie Hawtin）とコラボレーションを重ねてきた映像作家。長屋の背後には、彼の制作した映像作品が常に映し出されており、アニミズムに立脚した多層的なイメージが作品世界をさらに奥深いものとしていく。平安京というかつて実在した計画都市からスタートしながらも、長屋の音楽が必ずしも仏教的なイメージだけで構成されているわけではないように、アリの映像も特定の民族性に縛られないイメージの広がりがある。

公演後、「僕のなかでも作品を通じて伝えたいことはいろいろとあった」と話す長屋は、こう続けた。

「僕らの住んでいる都市とは、基本的に機能性を中心に作られているわけですよね。平安京ももちろん機能性については考えられているわけですけど、都市設計に『神の目』が組み込まれている。平安京に限らず、古代都市とはしばしばそういった思想がまちづくりに反映されています。日本は超高齢化社会に入っていますが、そのなかで死をどう扱うべきか考えていかなくてはいけないと思います。今後の日本では都市の思想がふたたび見つめ直されていくと思うし、平安京が成し遂げていたものがひとつのヒントになるんじゃないかと考えているんです。僕にとってはそれが今回の重要なテーマでもありました」（長屋和哉）
</p>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155235/art210414_naquyo_6.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393810" /></div><figcaption>Photo by 岡安いつ美（Itsumi Okayasu）</figcaption>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155301/art210414_naquyo_2.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393815" /></div><figcaption>Photo by 井上嘉和（Yoshikazu Inoue）</figcaption>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155245/art210414_naquyo_4.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393812" /></div><figcaption>Photo by 井上嘉和（Yoshikazu Inoue）</figcaption>
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<p>2組目に登場したのが、オーディオ・ヴィジュアル・アーティストの<strong>赤川純一</strong>と、ダンサーである<strong>nouseskou</strong>のコンビだ。客電の点いた会場に携帯電話を片手にしたnouseskouが入ってくると、無音状態のまま、会場内の光景を動画で撮影していく。いったい何が始まるのだろうか？　やがて彼が撮影する映像はステージ上に映し出され、同じように携帯を手にした赤川純一がステージ上に現れた。

目まぐるしく展開するイメージと音。点滅するストロボ。渋谷の雑踏の風景が挟み込まれたかと思えば、赤川とnouseskouが床に寝転び、岩を打ち鳴らす音を響かせる。赤川は音を奏でるだけでなく、自身もパフォーマンスを行う。なかには明らかに四神相応を意識しているであろうダンス・パフォーマンスもある。

2人のパフォーマンスのなかでも梵鐘の音が重要な要素となっていた。梵鐘の音がドローン状に引き伸ばされる瞬間もあり、同じ音を扱っていても長屋とはアプローチが異なる。テクノロジーと身体と電子音がぶつかり合いながら、2021年の京都に新しい四神相応のサウンドスケープが作り出されていく。

3組目としてパフォーマンスを繰り広げたのが<strong>Yuri Urano</strong>と<strong>Manami Sakamoto</strong>の2人。Uranoはエレクトロニック・ミュージックと自身の声や自然音をブリコラージュさせた作風で知られるアーティスト。一方のSakamotoは東京を拠点とするヴィジュアル・アーティストで、海外のメディアアート・フェスにもたびたび出演している。

赤川とnouseskouはステージを大きく使い、時には客席にまで降りていってパフォーマンスを繰り広げたが、UranoとSakamotoはスクリーン前に機材をセッティング。梵鐘の音色、鳥の鳴き声、水や石のイメージを用いながら、平安京のサウンドスケープを現代に再構築していく。会場で配られたパンフレットには2人のこんなコメントが記載されている。「1200年の時間の中に漂うノイズやエレメント。そして平安京から受け継がれるクリエイティヴィティを頼りに、現代に生きる私たちが創造するサウンドスケープの中で“静”と“動”を再現します」――その言葉どおり、中盤からはヘヴィーなキックが鳴り響く。それは多くの人々が行き交い、喧騒渦巻く大都市でもある京都と、かつてその場所に存在していた平安京の音風景を二重写しにしたものだったのかもしれない。やがて2人のパフォーマンスはふたたび静寂の世界へと舞い戻り、静かにエンディングを迎えた。</p>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155221/art210414_naquyo_9.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393807" /></div><figcaption>Photo by 岡安いつ美（Itsumi Okayasu）</figcaption>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155212/art210414_naquyo_11.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393805" /></div><figcaption>Photo by 井上嘉和（Yoshikazu Inoue）</figcaption>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155153/art210414_naquyo_14.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-393801" /></div><figcaption>Photo by 井上嘉和（Yoshikazu Inoue）</figcaption>
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<p><h3>平安京のサウンドスケープを現出させたテクノロジー</p>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11163643/art210414_naquyo_24.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393828" /></div><figcaption>Photo by 岡安いつ美（Itsumi Okayasu）</figcaption>
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<p>翌3月28日には前日と同じロームシアター京都を会場に、公演の際に採用されたテクノロジーについて解説する＜<strong>NAQUYO Audiovisual Workshop</strong>＞が開催された。

この日のワークショップは4つのセッションで構成されていた。ひとつめは「<strong>静寂の技法～過去の音、未来の静寂のために</strong>」と題された長屋和哉のレクチャー。ここでは前夜のパフォーマンスの背景にあった思想と、静寂を作り出すための技法が解説された。かつての平安京では遠く離れた桜島の噴火の音が聴こえたというが、それほどまでにハイファイな音環境のなかで、梵鐘はどのように鳴り響いていたのだろうか。現在の都市から失われつつある空白／静寂とは、新たな創造の手がかりになるのではないか。いくつものヒントの詰まったレクチャーであった。

二番目のセッションでは、メディア・アーティストである<strong>Ayako Okamura</strong>が音楽制作ソフトウェアである<strong>Ableton Live</strong>と<strong>TouchDesigner</strong>の使用例を解説。最先端のオーディオ・ヴィジュアルの領域でいったい何が行われているのか、現在のデジタル・テクノロジーに縁のない参加者にも分かりやすく教えてくれるセッションだった。

三番目のセッションでは、京都を拠点とする実験集団「<strong>SPEKTRA</strong>」が光と空間演出の方法についてレクチャーを行った。プログラマーやデザイナーなど複数のメンバーで構成されているSPEKTRAは、光を使った作品制作や空間・ライヴ演出、ライト・インスタレーションのほか、作品化に向けた実験と調査を繰り返している。ここでは彼らがこれまでに行ってきた実践を紹介しながら、テクノロジーを応用した空間演出方法が具体的に解説された。

この日最後のセッションとなったのが、前日の公演の裏側を明かす赤川純一とnouseskouのレクチャ－「<strong>裏から覗くパフォーマンス</strong>」だ。ここではiPhoneやiPadで複数のソフトウェア（Ableton Live、TouchDesigner、ZigSim、Touch OSC）を走らせる複雑な機材構成図のほか、赤川とnouseskouの創作ノートも公開。最先端のテクノロジーを用いながらも、「直前までお互いにアイデアを出しまくって、考え、話し合い、実験を繰り返していきました。クリエイションしながら本番になだれ込んだような感じだった」と赤川が話すように、創作のプロセス自体はかなり泥臭いやり方だったようだ。2人はこう話す。

「僕は身体表現であってもテクノロジーであっても音楽であっても、表現しているのが人間である以上、一緒にやるうえでは2人の心のバランスを取るのが大事だと思っていました」（nouseskou）

「テクニカルな領域でも必ず制限はあるんですよね。たとえばケーブルの長さに限界があったり、それによって機材を置く場所も決まってきたり」（赤川純一）

「人って何か制限があったほうが動きが発揮できることもある。むしろテクノロジーの制限のおかげで普段にはないおもしろい動きが生まれることもあるんですよ」（nouseskou）</p>
</div>

<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155318/art210414_naquyo_18.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1281" class="alignnone size-full wp-image-393818" /></div><figcaption>Photo by 岡安いつ美（Itsumi Okayasu）</figcaption>
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<p>この日もっとも印象に残ったのは、赤川のこの言葉だ。

「生身のものをデジタルに変えた時点でいろんな情報がこぼれ落ちてしまうし、バグみたいなものが生まれるんですよね。むしろ『そうしたバグと遊ぶ』という感覚がありました。システムは最初に構築しておかないといけないわけで、生身の身体や楽器に比べると制約が多いけど、そのうえでバグと遊ぶ。そこを楽しめればと思っていましたね」（赤川純一）

テクノロジーとはあくまでも技術である。それをどう使い、何を表現するのか。さまざまな技法が紹介されたワークショップの最後に創作の原点について話が及んだことは、今後のプロジェクトの展開を考えても重要な意味を持っていたといえるだろう。

NAQUYOプロジェクトは2020年10月にDOMMUNEで行われたオンライン・トークイベントを皮切りに、12月のトークイベント＜平安京の音宇宙を想像する－文学と美術史料から探るサウンドスケープ－＞、さらには今回開催されたパフォーマンスとワークショップと展開され、2020年度の活動は幕を下ろした。だが、KYOTO STEAM－世界文化交流祭－実行委員会によると、その試みは2021年度も継続されていく予定だという。

冒頭でも触れたように、近世以前の日本では音を方位や季節で捉える宇宙観が構築されていたわけだが、こうした感覚は現在のクリエイティヴの領域においても活かすことができるはずだ。そして、現在NAQUYOプロジェクトで行われている試みも、ひょっとしたら数百年後のクリエイターたちにとって何らかの創作のヒントになるのかもしれない。
</p>
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<p>Text by 大石始</p>
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<figure><div class="full-img fade-up"><img src="https://cdn.qetic.jp/wp-content/uploads/2021/04/11155216/art210414_naquyo_10.jpg" alt="NAQUYO" width="1920" height="1280" class="alignnone size-full wp-image-393806" /></div><figcaption>Photo by 井上嘉和（Yoshikazu Inoue）</figcaption>
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</figure>

<div class="profile">
<h3 class="profile-title">INFORMATION</h3>

<p class="name">NAQUYO－平安京の幻視宇宙－
KYOTO STEAM in collaboration with MUTEK.JP</p>
<p class="text">KYOTO STEAM－世界文化交流祭－実行委員会と、最先端テクノロジーを用いた音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK」を主催するMUTEK.JPでは、様々なクリエイターや研究者、エンジニア等の協力のもと、最新の音響･映像技術と、京都の地ならではの文化研究を融合させ、1200年前の平安京のサウンドスケープ（音風景）を創造するアートプロジェクト「NAQUYO－平安京の幻視宇宙－」に取り組んでいます。

※NAQUYO＃3、＃4のアーカイブ映像は<a href="https://kyoto-steam.com/program/event04/" rel="noopener noreferrer" target="_blank"><strong>こちら</strong></a>

※NAQUYO＃1･＃2のアーカイブ映像は<a href="https://kyoto-steam.com/program/event04/video/" rel="noopener noreferrer" target="_blank"><strong>こちら</strong></a>

<a href="https://kyoto-steam.com/program/event04/" class="btn" target="_blank" alt="Link" rel="noopener noreferrer">詳細はこちら</a>
</p>
</div><p>© Qetic Inc.</p>
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