毎日をちょっとだけ幸せに―――。ヘアーアクセサリーブランド『Tuno by Azumi(チュノ・バイ・アズミ)』は、昨年の5月末にWyolicaとしての活動に終止符を打ち、現在、ソロアーティストとして間もなく15年目の活動に突入するAzumi、自らがデザインするヘッドドレス/ヘアアクセサリー専門のブランド。当初は自身のライブ衣装として作りはじめましたが、2012年5月に周囲の後押しでプライベートブランド化を実現。すべての工程を自身でデザイン、プロデュースし現在は、特別なパーティー用のヘッドドレスからデイリーで使えるエアアクセ、そして今期はブライダルのラインまでコレクションは多岐に渡っているのです♪
ヘッドドレスというと男性陣はピンとこないかもしれないけれど、女の子にとっては特にスペシャルなもの=「高度なファッションアイテム」…リボンやカチューシャ、レースや綺麗な真珠がならんだヘッドドレス…このスタイリングがバシッと決まった日には、ず~~っとどこかにお出かけしていたいような、楽しくて、ハッピーな1日になれるものです。それは幾つになってもですよ、女性っていうのはこういう、毎日のちょっとだけ~のオシャレがキラキラとした、幸せの秘訣なわけなのです! ―――『幸せ』、は自分の手で『創るもの』。女性の毎日を『幸せ』にするお手伝い――とブランドコンセプトにも綴られていましたが、実際、Azumiさんにお話を伺って納得。いちミュージシャンとして、表現者として届けたいこと、Azumiさん自身も背中をおされること、続けていく上で溢れるメッセージは本当にポジティブで素敵なものでした。
☆昨年12月9日よりオンラインショップもオープン! さらに現在「2013 AW&2014 PRE-SPRING EXHIBITION」もTuno by Azumiにて公開中なので、ヘッドドレス大好きな女子も、まだトライしたことない女子も、ぜひチェックしてみてください~。ブランドについてや、15年目を迎えたアーティスト活動についてなど様々な側面でお話をしてくれましたAzumiさんのインタビューをどうぞ!
Interview:Azumi
「足りないもの」が見えてきて、ならば自分で作っちゃおうかなと(笑)。女の子の目がキラキラする瞬間があるんです。その瞬間に立ち会える――本当に嬉しいことです
――まずはじめに…『Tuno by Azumi(チュノ・バイ・アズミ)』のブランドを立上げた経緯として、Azumiさんの周りの人達から「ブランドやってみては?」 といった声があったとか、きっかけはそこだったんですか?
そうですね、TunoのファーストコレクションのメインとなるヘッドドレスのSWANを自分のライブ用の衣装として作っていたんです。それを見た「VOGUE girl(ファッションマガジン)」の軍地彩弓さんや、「Numero TOKYO(インターナショナルモード誌)」編集長の田中杏子さん、「AULA AILA(ファッションブランド)」の社長である川島幸美さんなど周りの方々から「ブランドを始めてみては?」 と言っていただいていたのですが、自分ではなかなか動けなくて。そんな時、軍地さんからパーティー用のヘッドドレス4人分を作ってと言われまして、それをきっかけに10個作ったんですね。そうしたら軍地さんが「あなたこんな事でもなかったらブランド始められないでしょ? やれるわね? やりなさい!」 と言われまして(笑)。軍地さんが私の背中を押してくれたんです。
――おお~! では自身でやってみよー! というより、周りからの大プッシュが大きなキッカケだったんですね。
はい、それでも、まだ私が右も左もわからないド素人な状態だったので、川島さんが工場を紹介してくれたり、「AULA AILA」の展示会で一緒にお披露目させて頂いたりと…。本当に色んな方々の後押しがあったお陰でスタートできたと思いますね。
――元々こういったものづくりが得意だったんですか? 自身の衣装を作っていたところから始まって…、まさかブランドを持つことになるなんて想像できました?
いや~、思ってもなかったです。ものづくりも得意というより、小さい頃から手芸が好きだったくらいで(笑)。昔から、音楽と同じくらいファッションが大好きだったんですが自分で服を作るのは絶対出来ないと思っていたんです。セレクトすることはできても、0から1を作っていくことは難しいと思って。でも、衣装を着た時に何かもの足りなさを感じ始めたんです。「頭に何か付けたいな」、「腕に何か欲しいな」っていう、その「足りないもの」が見えてきて、ならば自分で作っちゃおうかなと(笑)。それからは、その「足りないもの」を埋めていく作業をし続けてきたという感じです。
Swan-Dress-Hat
Swan-Dress(Black)
Swan-Dress(Black)
※Swan-Dress Hat (White)在庫切れ
――いつも自分の為に作っていたものですが今は、実際に誰かに身につけてもらう為に作っている訳ですが、「作るときの意識」自体も変わってきますか? 本当にどれも素敵なヘッドドレスですよね。
すごく変わりましたね。元々が衣装用だったので、そのままだと場所も人も選んででしまうし、デイリーユースで使えるものと、ヘッドドレスのような大きなものを別で考える事にしました。それで出来たのがカチューシャや(リボンの)クリップ、バレッタなどの日常で使いやすいものでした。
――思っていたよりすごくバリエーションが豊富ですね! デイリーユースのものも凄く可愛いですね~。
こういうラインをメインに、色々なお店に商品を置いていただけるようになりましたね。伊勢丹さんでもポップアップショップをやらせていただきました。実際に私もお店に立ってスタイリングさせてもらったんですが、ファンの皆さんが沢山来てくださって本当に嬉しかったですね。 ライブ会場の物販じゃないですけど、ちょっとした集いみたいになったりして(笑)。皆さんと直接お話してみるとオシャレが大好きっていう方も多いんですが、実際にヘッドアクセを初めて買うっていう人も多くて。頭に何かをつけることが恥ずかしかったり、抵抗があったりする方に、一緒にスタイリングの話をしたり、コーディネートしたりしている内に、さっきまで迷っていた女の子の目がキラキラする瞬間があるんです。「あっ私に似合うのはこれだ!」って瞬間に立ち会えるんです。そうなったら完全に私のことを忘れてオシャレを楽しんでいるんですよね(笑)。こうやって直接、ファンの方々の顔を見て喜んでもらえて実感できるって本当に嬉しいことです。
――確かに、直接ファンの方々とコミュニケ―ションがとれるって特別ですね。今までは、ミュージシャンというフィルターからファンの方々とコミュニケーションがあったと思いますが、また別の切り口で色んな方との交流機会が増えますよね。
そうですね。お客さまが一生懸命選んでくれて、自分にマッチしたものが見つかった時に目がキラキラする瞬間の表情が本当に可愛いんですよ。それにお客さまの声を聞いてどんな物が欲しいのだろうとか、身につけやすい物を作ってみようとか、とても勉強になります。ライブの時もそうですが、顔がパアッと明るくなったり嬉しそうだったり…目の前でポロポロ泣いていたり…皆さんの顔を目の前で見ることができる。やっぱり音楽も、物作りも、皆さんの心に触れる瞬間や喜んでもらう顔やが見たくてやっているんだなって実感します。
――そのAzumiさんの変わらない想いが、ブランドにした時にもファンの方々に通じているんですね。そこから新しい表現がまた生まれていくっていう…素敵ですね!
先ほどもお話しましたが、去年大阪で2週間、伊勢丹さんでポップアップ・ショップを出させて頂いたのですが本当に沢山の方がきてくれて!ライブでも長い間、大阪に行けてなかったのでファンの皆さんが何百人とお店にきてくれたのが嬉しかったですね~。当時、大阪のこのショップでしかチュノが買えないっていうものもあって、東京・横浜・山形・兵庫とか全国から来て下さいました。お客様の中に「結婚するのでAzumiちゃんのヘッドドレスでお嫁に行きたい!」 とお母様と一緒に来て下さった方もいたり、その後、伊勢丹新宿店でショップを出した時に写真を見せにきてくれたり。こういうファンの方がたくさんいらしてくれてグッときちゃいましたね。
――各地から!? ファンの方の実際のブライダルのものまで、感動ですね! ブライダルのラインは新作ですよね?
ブライダルは今季から立ち上げたんです。デイリーユースのものと、自分の作品としてのヘッドドレスの棲み分けをしたくてブライダルのラインを作ったんです。先日昔からのファンの男性から「妻のサプライズで渡したい」ってfacebookを通して連絡をいただいて、急遽、現物をお届けしたんですよ。素敵なお話で私も嬉しかったです。
Satin Cattleya
Cloud Pearl Katyusya
Bow Tie Barrette
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