はいはいはい! Qetic読者のみなさま、ついに来ましたよこの時期が! ライオットの準備はできてますよね!? はい、せーの! 「アーーークショォォォーーーーンッッ!!」 腹から声でてますかー? って、そろそろ分かりましたよね、この暑苦しいテンション^^ そうです、新作リリースなのです。アタリ・ティーンエイジ・ライオット(以下、ATR)の最新作がリリースするんです! しかも来日も決定しちゃったってわけですから、もう三度の飯よりATR狂いなQetic編集部(一部の人間)としては、いてもたっても居られないわけですよ!! はーぶるぶる、興奮しますね。
ということで、これから数回にわたってATR特集をお届けする予定なのですが、まず始めにですね、――「は? ナニ言ってんの、ナニ熱くなってるの??」、「ライオットってもしかして反社会勢力的なワケなの……?」といった声が聞こえなくもないので、そんなATR未体験者の方々に向けたコンテンツ『ATRまとめ(2014年版)』を真剣にお届けします! 読み終わった後、あなたはもうレボリューション・アクションしちゃってること間違いなし! ですよ。
目次:
ATARI TEENAGE RIOT まとめ(2014年版)
・彼らの“メッセージ”とは一体?
・ATARI TEENAGE RIOT – その誕生の背景
ATARI TEENAGE RIOT ver.1.0
・まさにスピード! 駆け抜けた90年代
・突然の終焉 – 伝説の『LIVE AT BRIXTON ACADEMY 1999』
ATARI TEENAGE RIOT ver.2.0
・REVOLUTION Never Die!!!! まさかの復活!!!
・手法は変われど、そのメッセージは変わらず!
ATARI TEENAGE RIOT ver.3.0
・新たなる新章
・来日公演で「革命」を目の当たりにしよう!!
ATARI TEENAGE RIOT まとめ(2014年版)
彼らの“メッセージ”とは一体?
ATRが生まれたドイツでは第二次世界大戦の敗戦以降から今でも、戦前の思想=“ネオナチ”や“ファシズム”といった外国人や同性愛者を排他・嫌悪し、全体主義を正義とし自由主義を嫌う過激な思想を持つ集団が存在。ATRは1990年代初頭、そんな集団や思想に対する“反抗”や“抵抗”を表現するために始動します(ちなみにメンバーのニック・エンドウの顔には抵抗の「抵」の字が漢字で書かれています)。
ドイツ国内で幾度となく発売禁止を受けたそんな彼らのメッセージが、なぜここまで世界的に信者を増やすのか? ーそれは“不条理な権力に対する反抗”というメッセージが、私たちを取り巻く様々な問題に置き換えられるから! そう考えると彼らの叫ぶ言葉は至極シンプルであり、その姿勢は今もなおブレることはありません。
Berlin Riot 1999
■【衝撃映像】 当時のドイツがNATO(北大西洋条約機構)に基づきコソボ紛争へ武力介入することに対して反抗するために行われたデモ・ライブ。最終的に4人は煽動罪で逮捕。この映像はその衝撃の一部始終!!!!
ATARI TEENAGE RIOT – その誕生の背景
ATRが登場する1990年代のヨーロッパは自由なダンス・ミュージックが“レイブ・カルチャー”として発展した時期で、ドイツでも<ラブ・パレード>に代表される大規模なパーティーが活発に催され始めます。ただし享楽的なこのカルチャーはすぐさまドラッグと密接となり、また別次元では大きな資本が乗り込んで牛耳るようになります。
元々がリベラルな主旨のもとで開催された初期の<ラブ・パレード>にアレック自身も出演していましたが、次第とドラッグ、資本主義、右傾化してゆく主催者やイベントに嫌気が差し、それらのアンチとして立ち上がる<ヘイト・パレード(2年目以降は<ファック・パレード>に名称変更)>を支持するようになります。そんな当時のレイブ・カルチャーへの抵抗として、アレック・エンパイア、ハニン・エライアス、カール・クラックの3名が集結して「アタリ・ティーンエイジ・ライオット」を結成! 後に現メンバーの1人である日系アメリカ人のニック・エンドウが合流します。
1980年代は音楽がコマーシャルな商業主義に走った時期でもありますが、ジョン・レノンやボブ・マーリーのように「思想の表現」が音楽に“力”を宿すという本質を見直す存在として、エッジーなアーティストやリスナーにまず絶大なる支持を得ることとなります。ちなみにアタリ・ティーンエイジ・ライオットの由来は、サウンドのプログラミングに「ATARI」というメーカーのコンピューターを使っており、その「アタリ」という言葉には“ビンゴ!”や“ラック”というポジティブな意味もある。ティーンエイジ・ライオット=10代による暴動は、そのようにポジティブであって欲しいという意味で掛け合わせたネーミングだそうです!
Atari Teenage Riot –“Atari Teenage Riot”
■1stアルバムに収録されたユニット名を冠した曲で、ギターリフはニルヴァーナの“SMELLS LIKE TEEN SPIRIT”。その他、セックス・ピストルズ“GOD SAVE THE QUEEN”のギターリフを引用した“DELETE YOURSELF”、シャム69の“IF THE KIDS ARE UNITED”のカバー“KIDS ARE UNITED”など、猛スピードに駆け抜ける打ち込みビートと狂気のノイズギターで新たなパンクを提示。熱狂的なファンを世界中に生むこととなる1stアルバムは傑作!!