いよいよ作業行程も終盤に差しかかった、2016年最後の授業は始まった。
まずは前回塗装したボディーと自分の左手にうまくフィットさせながら削ったり、フレットを打ったりしたネックとをビスで連結させた。合体した瞬間にやっと楽器になった。約半年間かけてここまでたどり着いた。楽器屋に売っているベースしか見た事なかった僕は、言葉で表現できないくらいの嬉しさが湧き出し感動してしまった。でもこれで終わりのはずがない。
弦を張るために必要なペグとブリッジも取り付け、次にストラップピンをつけるためにボディーのバランス感を考慮しつつ、自分が弾きやすいポジショニングを探しそこに穴をあけピンを埋め込んだ。
そして、いよいよベースの内部部分に作業が進む。
ピックアップとボリューム、トーン、ジャックとを半田ごてで半田付けしていく。良い音が出るか否かはこの作業にかかっていると言ってもいい。
だからこそ、ビビりながらやっても駄目だとなぜか思いながら潔さだけで半田付けを行ったが、この潔さが正解か不正解だったかはアンプに繋いで音を出して初めて答えが出る。またワクワク感が止まらなくなったが、今年の授業はこれで終了した。
今までで経験させてもらった事が、何もかも全てが新しい発見で今後の自分に繋がっていくだろう。たったの一音を出すために影で努力している人や、その一音をどう良い音にするかのメカニズム、色々勉強させてもらった。先生方の様に「これがこうだから、あれがああで‥」ってみたいに言葉ではうまく説明できないが体で感じてきた。この体験を胸に2017年、自分の指先からピックアップを通りジャックから抜けシールドを通りアンプから出るパワー絶大な気持ちをたくさんの人に届けられるように頑張ります。
では、また次回お会いしましょう。