今、日本の昨今の大企業のオープンイノベーションや新規事業への機運を始めとして、先進国を中心とした多くの企業がイノベーションを必要としている。
【参考】:前回取材記事
イノベーションは複数のアイデアや事象の接合で生まれることが一般的に知られている。そのため、イノベーションを起こそうとするならば、より多くの事例や考え方、アイデアのインプットが不可欠であり、そこから新たな学びを得ることは重要であると言えるだろう。
上記の流れを受けて2016年7月、イノベーションリサーチ及びアドバイザリーサービスを専門に行う英・Stylus(スタイラス)が日本で初めてイベントを開催し、注目を集めている。今回は、これから日本国内でも存在感を増していくであろうイノベーション専門アドバイザリーファーム「Stylus」について触れて行きたい。
Stylusとは?
Stylusの設立は2009年。CEOはネットメディアの先駆者、Marc Worth(マーク・ワース)だ。英ロンドンに本社を置き、20を超える産業分野においてイノベーション事例の調査・研究を行っている点が最大の特徴である。加えて、その最新事例を元に新規事業開発のコンサルティングを行っており、設立からわずか6年でクライアント数を500社にまで増やしたというから驚きだ。
Stylusのクライアントを見てみると、トヨタやインテル、ノキア、ナイキ、スターバックス、ソニーなど、世界の有名企業ばかり。このような点からも、Stylusのユニークさがご理解いただけるだろう。
スタッフは60人ながら、世界各国に100名を超えるフリーランサーネットワークを有しており、そのリサーチ対象は、食品・日用品・建築・ファション・金融・テクノロジーなど多岐に渡る。
リサーチのみならず、実行支援までサポート
Stylusが行ったイノベーションリサーチの成果は「stylus.com」にて公開されている他、「Stylus Innovation Forums」といった自社イベントでも披露されている。
しかし最も注目すべきは、リサーチ結果を元にコンサルティングを行う「イノベーション・コンサルティング」という領域である。
ここまで業界横断的にリサーチ・情報提供を行いつつ、そのプランニングから実行支援までサポートできる企業は、世界中を探してもそう簡単には見つからないはずだ。
AIが台頭する時代だからこそ発展を続ける領域
昨今、様々なサービスにシステムやAIが導入され、事例やケース、データが貯まってきてビジネス環境下でStylusやIDEOのように“右脳で戦う”ことを強みにした企業が台頭してきている。
Stylusの場合も、何をもってその企業に合うイノベーション事例なのか、そしてその先にどういうプランニングやアイデアの方向性があるかは、論理的な裏付けだけで判断をしていくことが難しいからだ。
今後ますます彼らを活用する企業も増えていくだろうし、日本にもこういったコンサルティングファームが出来てくる日もくるかもしれない。
▼参考リンク
http://www.stylus.com/management
http://wired.jp/2016/06/23/innovation-forum-0711/
http://dentsu-ho.com/articles/4309
http://www.dentsu.co.jp/news/sp/topics/2016/0627-008974.html
http://stylustokyo.peatix.com/?lang=ja