5月11日(木)、都内にて総合スポーツ用品メーカーのアシックスによるイベント<アシックスステーションストア品川〜ワークプロダクトへの新テーマ披露会〜>が開催されました。
「ワークプロダクト」とは、なかなか聞きなれない言葉かもしれません。これは工事・建築現場における、現場作業者向けのプロユースのウェアやシューズなどのアイテムを指しています。例えば現場作業者のシューズというと真っ先に思いつくのが安全靴。
かつてはパンクロッカーたちが愛用していたことでも有名なこの靴は、真っ黒なブーツのような形状で、つま先部分に鉄芯が入ったものといったイメージがもともと強かったものかと思います。いわゆる現場のハードワークを象徴する、武骨なイメージ。また、合わせて地味なイメージでもあります。しかしこの「ワークプロダクト」、馴染みのないところでいろんな変化が現れています。その新しい風を吹かせているのがアシックス。その「ワークプロダクト」が、どのようなものなのかというと……。
現場仕事人のアイテムに異変!?快適性とオシャレ
まずアシックスのそのカタログを見ると、多くの人が驚くのではないでしょうか、「これが安全靴?」と。ラインナップにはアシックスがスポーツ分野に提供しているシューズのような、カラフルでオシャレなデザインが並びます。黒一色というイメージだけでなく、赤、青、オレンジ、さらには黄色、あるいは蛍光色など、従来の安全靴のイメージからはなかなか想像できないデザインではないでしょうか。
現在工事現場などでは、労働力として新たに「年配者、若年者、女性らによる労働力を確保」することが大きな課題であるといわれています。このデザイン性の観点は「若年者」の労働者に対しアピールするところからヒントを得たといわれており、なかなかオシャレな方向に進まなかった「ワークプロダクト」の市場において、ユーザーからは大きな好評の声が上がっているそうです。
一方では「年配者」の労働者への配慮として、靴のソール(底)部分にはアシックスのスポーツシューズ作りで培ったノウハウを投入。現場事故で最も多いといわれる転倒防止を考慮しつま先角度を上に向かせたり、地面との接地面を従来より広く取れるようにしたりと配慮を加えたデザイン面や、素材そのものに自社開発の特殊素材を採用するなど、機能性も抜群。安全靴の「安全性」という要件に加え、長時間作業でも足への負担が少ない快適性を追求しています。またこの日具体的な内容はまだ発表されませんでしたが、女性向けという部分での検討に関し、いずれ新たな発表が行われるようです。
さらには「ワーキングアパレル」と、アパレル分野にまで。スタイリッシュなだけでなく、やはりアシックスとしてのノウハウが惜しみなくつぎ込まれており、機能性も抜群。力仕事を必要とし、かつなかなか安定しない足場も多い現場作業を考慮し、体に圧着を掛けながら可動性を高めたウェアを開発しています。現場作業者だけでなく、他の仕事を生業にする方でもなかなか面白そうに見えてきませんか?