never young beach(以下、ネバヤン)は前作の延長線上の作品を作らないバンドだとつくづく思う。それは「今を生きている」証左なのではないだろうか。昨年、アナログとストリーミングのみでリリースしたシングル「うつらない/歩いてみたら」に顕著だった、極端なまでに楽器の残響や圧をカットし、必要最低限のフレーズだけが鳴っているサウンド・プロダクション。そしてピアノやエレピ、女声コーラスでこれまでと異なる空気感を作ってみせたこと。加えて、自分が今ここで見ている・感じていることといわゆる世間との齟齬、めまぐるしいスクラップ&ビルドを繰り返す場所が今の「街」であることへの少しばかり傍観者的な視線。その先にあるのが4作目となる今回のアルバム『STORY』だ。
never young beach – STORY(official video)
諸行無常は世の常だ。そして『STORY』は別に寂しい物語だけを描いているわけじゃない。むしろ、これまでの経験値を獲得してタフになったネバヤンがフラットに物事や日常を捉え、音楽として表現していることの純度はこれまで以上に高い。人生はファンタジーではない。だけど、このアルバムのアートワークのように我々は毎日未知との遭遇を果たし、自分の物語を生きている。
作りたい作品を作ることでそこに現れる4人の人間性と成長、そして『STORY』のサブテクストとしてこのインタビューが少しでも役に立てば光栄だ。加えて、今夏、2年ぶりの<FUJI ROCK FESTIVAL ’19(以下、フジロック)>への出演が決定した彼らに、このフェスならではの魅力やリスナーとしての興味も話してもらった。
Interview:never young beach
――シングル「うつらない/歩いてみたら」で想像はできていたんですが、ここまでアルバムとして明確な音像があるものになったことに驚きました。大きな理由としてどういうことがあったんでしょうか。
安部勇磨(以下、安部) どういう理由が?(と、巽に振る)
巽 敬伍(以下、巽) ああいう音像になった理由ね?っていうのは、2nd、3rdとがっつりとした音像の中でやっていたんですけど、今後バンドを長く続けていくにあたって、もうちょっとバンド4人だけじゃないいろんな要素を入れて、自分たちの音楽を拡張していくってことが、自分たちにも必要だし。世の中のイメージ的にも「こういうのもできる」っていうのを提示していくって中で、その「うつらない」と「歩いてみたら」のシングルを出すことになったんですけど。もともと勇磨の口癖というか、よく言ってたのが、音数を減らすであったりとか、アナログの機材のこだわりで。そういう話が去年の頭ぐらいからたくさん出てた中で、彼のイメージをどんどん再現するために、シングルからアルバムに流れる変遷があって、突き詰めていく形だったんです。
安部 ま、「やってみたい」というか。なんすかね?バンドやってきて1枚、2枚、3枚やって、僕らの環境も変化して行ったし、良くも悪くも多分、変化したし、始めた当初にはなかった、具体的に言うと機材を買ったーーオープンリールだったり、ギターだったり、ベースだったり、マイクだったり、最初はなかったものが揃ってきたりとか。そういうものが揃ってきた中で、やりたいことがまた変わってきたりとか、いいスタジオで録らしていただいたりとか。「マイクが違うとこんなに違うんだ。だったらこれできるかも」とか、やってきた中でいろんな気づきがあって、しかも気づくことがどんどん増えてって、そろそろ「あ、じゃあやってみたい」と。今までのことも踏まえた上でーーま、飽きてきたりとか、自分たちの中での鮮度が落ちてきたりしたので、僕は単純に好きな音楽の音とかもあり、今回はこういう音とかこういうアルバムになりましたね。
――アグレッシヴなぐらいの音像に聴こえるんです。
安部 ありがとうございます。
――気持ちいいと同時に、例えば鈴木さんは「キック踏んでないんちゃうん?」ぐらいの圧のなさだし。
安部 ははは。
――「スネアしか聴こえないんですけど?」ぐらいの。
鈴木健人(以下、鈴木) そのぐらいの域、変化ではありますよね、前作と比べると。そのくらいに思ってもらえた方がこっちとしてもちゃんと変化させきれたんだなと思えるんでーーちょっと極端な感想ですけど(笑)、そう思ってもらえて嬉しいです、はい。
――演奏してる人が全員見えるような音像ですね。
安部 ほんとに。シンプルになったからこそ、みんなの繊細な微妙な個性みたいなものがちゃんと出てるかなっていう風になりました。たっさんとスズケンも音数で二人の印象も出てくるし、その上で阿南が自由に弾くことで微妙なフレーズだったりとか、阿南の人間性も出るし、結果、それがスズケンやたっさんにも出てるし、僕の歌も乗っかって、歌が変わったり、お互いがお互いを生かし合っていいアルバムだなと思いますね。
――しかも入り口と出口がはっきりしてるアルバムだし、奥山さんのアートワークも全部揃った時に非常に腑に落ちたんです。
安部 ああ、良かったです。
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――先ずはどういう風にできて行ったんでしょうか。
安部 例えば1曲目(“Let’s do fun”)はずっと前からあった曲で、多分、僕が21〜22ぐらいの前のバンドから大元があって。ただ弦楽器でやるとなんか違うなとずっと思ってて。この「タンタタンタタ〜」ってフレーズがあったんですけど、弦楽器でやるとニュアンスが違うなと思う中で、色々経て、今の僕らならできるかもなとか、メンバーが脱退して、ギターも減って、そこでさらにいろんな音を入れてみたいなとか、僕も曲を作る段階でピアノの音が頭にあったりとか、マリンバ使ってみたいなとか。その曲は阿南に僕が「マリンバでやってみてほしい」って言ったらスチールパンでチョンチョンってやってたのが「いいね」みたいになって、それをそのまんま録ってみたりだとか。
2曲目(“STORY”)も大元はずっとあったんですけど、なんか阿南に「まぁまぁ普通の曲だな」と僕は言われた気がしてたんですよね(笑)。今までもあった感じだったというか。で、ちょっと悔しくてイントロの部分を思いっきり変えてみたり、今までだったら阿南が弾かなかったような、土臭いチョーキングをお願いしたり、色々頼んで。多分3枚目ぐらいまでのテンションでやったら、リズムでのほほんとして終わってたと思うんですけど。ちょっと阿南に言われたら、悔しくて「よっしゃ変えるぜ」と思って、そこから大まかにアレンジは変わりましたね。
――ちなみに“Let’s do do fun”の始まりはドラですからね。
一同 (笑)。
――ドラ始まりでスチールパンも鳴ってるというエキゾチックさって、安部さんが細野(晴臣)さんに対する造詣が深いだけに非常にネバヤン流の解釈みたいに思われても仕方ない部分もあると思うんですが、でもそれを敢えてやってる印象もあって。
安部 そうですね。今やってる人って、全然いないと思いますし、それにあんなにいい音楽なんだから、むしろ広めたいみたいなのもあるし。かと言って、すべての楽器が同じではないので、メロディもコード進行も違う中で、僕らなりのサンプリングみたいな方法は、やり方としてはありだなと思って。尊敬を込めてやりたいなと思いました。
――ちなみに阿南さんが当初、“STORY”がそんなに良くない気がした理由は?
阿南智史(以下、阿南) 僕、それ言った覚えがなくて。でも、確かに作ってる時は「単調だな」と思った気はしますね。レコーディングをやっていく過程で見えてきたと言うか、“Let’t do fun”にしても、ピアノを入れてもらったり。音響ハウスという、すごくいい音が録れるスタジオで、ギターとかベースを鳴らした時に、やっと空気感が自分でわかってきたと言うか。そこでだんだん、「あ、この曲面白いな」って。家で作った時はドラとかスチールパンもソフトの音源だったんで。ま、曲を作った人はイメージがあると思うんですけど、僕は割と……。
安部 わかってなかったんかい(笑)。
阿南 「どういう感じになるのかな」と思ってたけど、結果的にすごく面白いと思いました。
――音数が少ないだけじゃなくて、エアー感も割と近いというかギミックが全くない感じです。
安部 空気感はほんと大事にしてて。マスタリングをしてくれた小鐡(徹)さんも、「このネバヤンの音は素朴ですごくいい音だ」と言ってくれて。だからなるべくシンプルに脚色をせずに少し押すぐらいにしたいと。他の音楽とか、今、日本にある音楽と比べたら音もちっちゃいし、ストリーミングとかいろんな曲の中でシャッフルで聴いちゃうと小さいかもしれないんですけど、大きくすることでなくなっちゃう空気感があるっていう風に言ってくれて。僕は2年前に細野さんのラジオに出させていただいて、やっぱり音を録る時はマイクがとても大切だと思うとか、細野さんたちの音源は空気感がすごくあると思ってて、そこをすごく意識していたので、そういう作品になったと思いますね。
――逆に人間て聴こえないと聴こうとするので集中するんです。
安部 ああ、そうですね。
――だし、楽器の数は増えてるのに全部の音が聴こえるという。なんか不思議ですよね、この感じ。
安部 なんか音数の少ないバンドはもういっぱいいると思うんですけど、その中でも、アレンジ含め、曲の密度は濃いものだと思います。
――アルバム全体を通して安部さんは全然気楽なことは歌ってないし。
安部 ははは。そうですね。結構そうなんですよね。
――そこも明快なアルバムだと思いました。
安部 そうですね。曲のテンポ感、リズム、アレンジ。やっぱりそれが音楽って面白いなと思うんです。それが入るだけでなぜかちょっと面白く聴こえたり、気楽じゃないはずなのに気楽に聴こえたりもするし、僕のそういう思いを音楽という素敵なものを借りて、伝えられたらいいなと思いました。
――気楽なことを書いてないのはなぜなんでしょうね?
安部 そんなに気楽な人なんていないと思うんですよね。気楽な人は多分当たり前にいろんなことを考えてるのかなとか。だけど、「気楽じゃない」とか言っても面白くないし、気楽な方が楽しいので、両極端にあることですけど、ほんとは同じようなものだと思ってて。歌詞を書くときはフラットな気持ちで、感情論にならないようにしたいとか。それはメロディやアレンジも同様で。このアルバムでは、ネガティヴでもポジティヴでもないっていう変な世界を作れたらいいな、と思いました。
――それは現実でもネガティヴとかポジティヴ、簡単に白黒がつかないからですか?
安部 ポジティヴもネガティヴがあるからだし、ネガティヴもポジティヴがあるからで。なんか最近、ポジティヴだけが全てだったりとか、自分のことを悪く言って笑いをとったりとか、どちらもちょっと極端すぎるかなと思って。もうちょっと間というかフラットな感じで、ポジティヴな面もあるし、こういう寂しい面もあるよっていう、どちらの面もあるよっていうことは歌いたいなと思いました。
――今回は情景を借りててもステートメントを感じるんです。
安部 そうですね。「そういう時もあるし、こういう時もあるよ」ぐらいの、なんかそういう気持ちをどう伝えられるかな、とかいうのを結構悩んで。あとは使ったことのない言葉を使ってみようとか、いろいろはチャレンジしたつもりですね。
――ちょっと俯瞰して見る感じはわかります。ネバヤンって概して楽しいバンドって言われるじゃないですか?
安部 実際楽しいんですけどね(笑)。
――でもそれだけじゃないというか、それこそ間の気持ちというか。
安部 楽しいは楽しいだけじゃないから楽しいもので。全てが一言では言い切れないというか、すごく奥が深い世界であるから、そういうことを「楽しいは楽しいだけじゃないよ。でも楽しいが一番だし、何を辛いと思って何を楽しいと思うか」だと思うんで。だから今回、僕は全て楽しいんじゃない?っていう。ま、でもしんどいよね(笑)、ぐらいのテンションの歌詞が多いと思います。
――今までも心情はそうだったんでしょうね。
安部 そうですね。言い方を変えてみようとか、アレンジが変わったことによってこういう言葉も言えるかもしれないとか、そのギャップが発生して面白いかもしれないとか。そういう無機質な感じ、言いかえるとあったかいのに距離があるような不思議な距離感のアルバムになったかな、と思いますね。
――今そういうことを作品としてやっとかないと形にしないまま流れて行っちゃう感じはしますね。
安部 そうですね。そろそろやんないとヤバいって。もうこのアルバムを作る前は「次のアルバムは売れないぞ」とか(笑)、「氷河期に突入するから全員もう一回、下北沢THREEからワンマンをやり直すぞ」とか言ってたもんね(笑)。
鈴木 言ってたね。
安部 次のアルバムが売れるか売れないかわからないし、ただ明らかに今までの僕らとは違うものを僕はやりたい。他のメンバーも好きだとは思うけど、もう本当に振り切ろうと。あくまで一つの物差しに過ぎないけど、売れないかもしれないし、動員が下がるかもしれない。でも今やらないといけない気がする。だから「みんな今のうちに貯金しとこうね」って話はしてました。
――(笑)。安部勇磨という人の先導ぶりというか、キーマンを信用して?
安部 信用してんのか(笑)?
――本人を目の前にしてなんですけど。
鈴木 やっぱ引っ張っていく力、強いんで、信頼は置けますね。
安部 どう思ってんだよ、お前(阿南に)。おい、流すんじゃないよー(笑)。
巽 ここは真剣に答えた方がいいよ(笑)。
阿南 まぁ、なんだろう?……割と僕はちょっと若干引いて聞くというか。「次はこういうことをする」とか、「こういう方向性でいく」っていうのは、否定するとかではないですけど、「よっしゃ行こうぜ」って肯定するわけではないというか、常に俯瞰して見させていただいていて。
安部・巽・鈴木 (笑)。
阿南 そっから、自分は何ができるかとか、あとはどういう風に面白い方向に行かせようかとかやります。まぁでも、なんだかんだ面白いと思いますね、勇磨の考えることは。自分と繋がるところはすごくあります。意外と根は考えてることが一緒で、そこに気づかされると自分のやるべきことや、このバンドでやるべきことが見えてくるというか、そういう感じはありますね。
――ネバヤンのアルバム1枚1枚はその時にやることというか、特徴的なアルバムしかなくて。
安部 今もそうだなと思いますね。
――同じようなものは出さないという意地を感じます。
安部 特に今回は強かったですね。ほんと阿南くんは、僕がどんなに熱く言っても「フハハ」とか笑って流すから。僕は傷つきますね、ほんとに。
巽・鈴木 (笑)。
鈴木 それで俯瞰して見て合致するとこあるなっつって気づかされてるわけじゃん。
安部 そうだね。
巽 根本は似てるのか……だから一緒にやってるんだろうなと思うところは。共感しないと進まないというか、一応チームだし。集団でやってることなので、みんなですり合わせて、話したりすることも必要ですけど、基本的にはやっぱり同じ理念の上でバンドを行ってるんだと思います。
安部 大人だな。
――(笑)。
安部 コメントが素晴らしいです。
――いや、貴重だと思います。安部さんぐらいアルバムのコンセプトのことをメンバーの前で話すバンドは珍しいし。
巽 いや、すごいですよ。
安部 でも今回のアルバムですごく感じたことがありまして。阿南くんが作った“Opening”とかはレコーディングの過程が全然やっぱ違うんですよ。僕は割とプリプロでやったものをそのままやって欲しいと考えますけど、阿南くんは割とその場でまたなんか「こうかな?」とか「もっとこうかな」みたいなのがあって、「このやろう!」、「早くしろよ!」みたいなところがあって(笑)。作り方が違って、それが面白いんだなって思いました。やっぱり人によって全然キャラが違うなと、今回のアルバムを通して強く思いました。
――それは曲の役割が全然違いますからね。“Opening”はインストですし。
阿南 そうですね……。
安部 「そうすね」じゃねえよ!(笑)。お前は俺を軽くあしらいやがって(笑)。
――ははは。ラストにこの“Opening”ってインストでありメンバー紹介を入れようと思ったのは?
安部 9曲できてて、レコーディングのちょっと前に入場曲のSEを作りたいなとふと思いまして。自分たちの作った曲で入れたら面白いなとか思ってたので。で、みんなで話してて、次の日阿南の家に行ったら、「こういう曲あるんだ」ってだいたい出来上がってるものがありまして。そこにアイク(ぬわら)さんの声を入れたいねって話してたらできましたね。ね?阿南さん。
阿南 そうですね。自分がこのバンドで曲を作ってみたいなっていうのはずっとあったんですけど、なかなか実現できずにいて。今回のアルバムを作るプリプロの過程で、さらっと作った曲なんですけど、勇磨が歌って、他のメンバーが演奏するっていうちゃんとしたものを想定すると、アルバムの曲も結構できた時期だったので、作品のコンセプトに寄り添うのを作るのが難しいなと思ったんです。それでSEだったらいいかなと思って。「SEが欲しいね」みたいな話してたから、なんかそういう感じの曲作ろうかなと思ってフランクに作ったんで、結果的にそれがちょっといびつなスパイスになったというか、なんかいきなり夢から覚めるみたいな、最後にこれを置くことによって。そういうスパイスにはなったかなと。
――確かに“Opening”までがそれこそ宇宙人との遭遇みたいな。
安部 そうですね。そういう繋がってることがあると思います。
阿南 なんか“Opening”はディズニーランドとかユニバーサルスタジオで、最後に(乗り物から)降りて、ナレーションが「なんとかなんとかで気をつけてお降りください」みたいのを言ってる感じに聴こえますね。
安部 最終的には自分たちも多分ディスニーランドみたいになりたかったんです。細かいサービスが色々散りばめられてるじゃないですか、ディズニーランドって。でも最後に残る感想は「楽しかった」という、シンプルなもの。そういう曲がいいなというか、アルバムになりたいなっていうところを今、思いました、阿南くんの話を聞いて、はい。
――ああ、なるほど。<フジロック>の話に移るんですが、今年は2年ぶりの出演ですが、みなさんはお客さんとして<フジロック>に行ってましたか?
鈴木 僕は昔っからキャンプとかしてて、すごい大好きなフェスだったので。みんなは違うと思います(笑)。
安部 僕は一回も行ったことなかったです。出演した時が初めてですね。
巽 僕も一度も無いですね。同じように、出演した時が初めてでした。
――バンドにとって<フジロック>はどういう作用を及ぼしてますか?
安部 1年間のご褒美じゃない?
巽 そうだね。日本国内でも、フジロックに出たいバンドがたくさんいて、出られない中、何回も呼んでいただけるのはとても光栄です。
安部 1年間で一番のーーいろんな一番がありますけど、一つわかりやすくすごくテンションが上がるし、ほんとに楽しみなフェスだなって。
――何がそうさせるんだと思いますか?
安部 やっぱラインナップとかじゃないですかね。海外の方がいっぱいいたりとか、それに伴い音楽のこと好きなお客さん、国内でも特に好きな方が来るであろうっていう、環境とか、そういうところがテンション上がるんじゃないですかね?みなさん。
巽 日本国内で一般的に開催されているフェスの出演者は、もちろん日本国内のアーティストがほとんどですが、フジロックは勇磨が言っている通り、国内外の数多のアーティストがクロスオーバーして、さらに苗場という山奥でほぼ1日中どこへ行っても音が鳴り続けている。それは夢の中にいるようで。ある種、社会から断絶されている場所というのが、来場者や出演者を解放させて、そう感じさせていると思います。
――一昨年の思い出はありますか?2回出演しましたが。
安部 レッドマーキーのライブ、とりあえずみんなもうちょっとできたねみたいな話して、なんかテンション上がりすぎてアレだったねみたいな話して、そのあとの苗場食堂が楽しかったね。
阿南 緊張しましたもん。
巽 レッドマーキーは緊張したね。
――苗場食堂は「壊れるかも?」って思いましたもん(笑)。
鈴木 確かに(笑)。
安部 苗場食堂は「ああ、気持ちよかった〜!」みたいなね?
巽 高揚しました。はい。
――今年は3日目の出演ですが、3日とも行きますか?
鈴木 3日とも行きたいですね。
――バンドマンで<フジロック>に行く前提でスケジュールを組む人と、全然他のイベントとか仕事があるから行かない人がいると思うんですけど、基本的に行く前提なんですね。
鈴木 なんかそうなってて(笑)。
安部 みんなで旅行するみたいな気持ちもあるよね?
巽 そうだね。仕事だけど仕事じゃ無い、みたいな。一リスナーとして楽しんでます。
安部 自然の中で。
阿南 だし、いろんなアーティスト見て学ぶことがあるんで。去年は行かせてもらって、ま、ちょろっと出たんですけど。単純に3日間動くの体力的にしんどいなとか思うんです。だから割と目上のミュージシャンたちが、そうやってライブの日だけ仕事と割り切って帰るのもすげえわかるんですけど、まだ学びたいことがめちゃくちゃあるんで、存分に楽しみたいって感じですね。
――今年の第一弾もそうでしたけど、去年からちょっとラインナップも変化してきて。20年以上経ってそろそろ安定か?と思ったら、むしろ面白くなってきて。
安部 面白いですね。若手から中堅の人がすごい面白い人がいっぱいいるなって印象があって。若手の人が面白くて、気になる人がいっぱいいるっていうのはいいなと思いましたね。
――みなさん各々これは絶対見たいってアーティストはいますか?
安部 僕、TORO Y MOIとKing Gizzard & The Lizard WizardとKHRUANGBIN。KING GIZZARD絶対見たいな。あとCakeとか何気にALVVAYS。
鈴木 King Gizzard & The Lizard Wizard見たいですね。でも全然、名前もわかんないバンドが夜、外の小屋でやってるのとかを見たいですね。ビッグネームとかと別に。意外とそういうのが面白かったり、新しいと思えるのが多かったりするんで。
阿南 JAMES BLAKEが一昨年見てめっちゃよかったんで、今年も見たいです。KHRUANGBINはこの前も見に行ったっすけど、また野外で見たいなと思いましたね。
鈴木 KAYTRANADA、来日見れなかったからちょっと見たいですね。
巽 COMET IS COMINGというUKジャズのバンドが楽しみです。近年、Ezra CollectiveやJoe Armon Jonesなどと一緒に盛り上がってるシーンのバンドで。あとはDaniel CaeserやSHAMEも楽しみです。
――第一弾発表の時に今年はバランスがすごくいいなと。
阿南 すごいいいバランス。JANELLE MONAEとかもパフォーマーとして気になる。
――巽さんがラジオで紹介していた……。
巽 ああ、STELLA DONNELLYも出ますね。オーセンティックなギターロックなのに、構成やリフがユニークなので、見てみたいです。
――ではnever young beachとしての抱負を。
安部 どこでやるのかまだわからないですが、溢れるほど人来て欲しいですね。そしてね、今までで一番いいライブしたいですね。
鈴木 一昨年のレッドマーキーの時は単純にお客さんはすごい盛り上がってたんですけど、緊張してたので、今回はさらに冷静な中に熱量があるライブをしたいですね。
never young beach
New ALBUM『STORY』
Release
2019.05.08
STORY(初回限定盤A)
アルバム<CD+Blu-ray>/VIZL-1581
¥4,500(+TAX)
Speedstar
STORY(初回限定盤B)
アルバム<CD+DVD>/VIZL-1582
¥4,000(+TAX)
Speedstar
STORY(通常盤)
アルバム/VICL-65184
¥2,800(+TAX)
Speedstar
アナログ/VIJL-60203
¥3,500(+TAX)
Speedstar
never young beach 「STORY」Release Tour
2019.05.10(金)
会場:北海道・札幌道新ホール
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
料金:adv. 4,800円
2019.05.12(日)
会場:大阪・グランキューブ大阪
時間:OPEN 17:00 / START 18:00
料金:adv. 4,800円
2019.05.15(水)
会場:新潟・新潟市音楽文化会館
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
料金:adv. 4,800円
2019.05.17(金)
会場:愛知・名古屋市公会堂
時間:OPEN 18:15 / START 19:00
料金:adv. 4,800円
2019.05.24(金)
会場:福岡・福岡国際会議場メインホール
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
料金:adv. 4,800円
2019.05.29(水)
会場:東京・NHKホール
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
料金:adv. 4,800円
FUJI ROCK FESTIVAL’19
会場:新潟県・苗場スキー場
日程:2019年7月26/27/28日
※never young beachは28日出演予定