昨年、突如Instagramに現れた謎のアーティスト・TOYSORRY。
既存のおもちゃは解体され、繋ぎ合わされ、そして絶妙なバランスで動きだす。そしてひとつひとつの奇怪なオモチャ達はストーリーテリングされ、より奇妙な世界に引き込まれてしまう。まるで、トイストーリーのシドの悪戯。あの悪餓鬼が存在したのだ。
今まで何処で活動していたのか、ネット上だけで話題となっていたのだが、ANAGRAが遂にコンタクトを取ることに成功。個展が5月2日(木)まで開催されている。展示中はTシャツやZINEの販売もあるとのことだ。
ここでいったい彼は何者なのか、その実態を探るべくインタビューを実施した。
INTERVIEW:TOYSORRY
ーー自己紹介をお願いします
TOYSORRY(トイソーリー)
可哀想なオモチャ、オモチャたちごめんね、というダブルミーニングさ!
ーー作風について教えてください。
オモチャをバラバラにして、くっつける。子供の頃にやったあの感じだよ!
大体の作品が動くのが特徴かな。
ーーご自身のスタイルに影響を与えたと思う人や物はありますか?
そりゃあもうトイストーリーのシドさ。
アイツは最高にイケてる。子供の頃トイストーリーを観たときに、もちろん主要なキャラも好きだったけどシドの作ったオモチャは最高にイケてて、夢中になったよ!
ーーどんな音楽を聴いていますか?
ロックやパンクを良く聴くけど、普通のはもう飽きたね。なんでもそうなんだけどアイデアやユーモアがある音楽が好き。そういう意味では最近になってクラシックがブームになりつつあるかな!いわゆる交響曲ってやつ。あの手の音楽はアイデアだらけでホントにクレイジーだと思うね。
ーー好きなものを3つ教えてください
おもちゃ
ピザ
映画
ーーTOYSORRYの作る作品ひとつひとつにはストーリーがついていますよね。ご自身で考えているのですが?ストーリーを先に作り、製作に入るのですか?
実は俺が作ってるものもあるんだけど、友達と一緒に作ってるものもあるんだ。
最高にクールな友達がいて、そいつと一緒に考えてる。俺には思いつかないセンスの話が出てくるから楽しいよ。
ーー沢山のおもちゃを解体してまた組み立てていますが、どこでパーツを仕入れていますか?
セカンドハンドショップや、時にはゴミ箱、友達がくれたりするよ!
おもちゃをついついパーツで見ちゃう時もあるね。こいつの腕、すげえいいな、、みたいなさ。そういうときにすごい悩むんだよな、大抵諦めるんだけど。
ーー全て動くように作られているのがすごいと思いました。ひとつの作品を作るのにどのくらいの時間がかかるのですか?
ものによるんだけど、基本的に仕事の合間に作ってるから時間がかかるものは2ヶ月かかることもあるし3日で出来ちゃうものもある。ただ基本の動きはもともとある製品をいじってるだけだからそんなに難しいことはしてないよ!誰にだって出来る。イケてる見た目に出来るかはそいつ次第だけどね。
ーー今やりたいことはありますか?
東京観光だね!
オモチャももちろんだけど色んな文化に触れてみたいよ!
ーー読んでいる方に一言お願いします。
インターネットを信じ過ぎない方がいいぜ!
TOYSORRY
昔々2人の男の子がいました。彼らは双子の兄弟であり、同時に最高の親友でもありました。彼らは互いにバスケットボールへの情熱を持っていました。いつかプロのバスケットボール選手になることが彼らの生涯にわたる夢でした。彼らはどちらも才能のある選手でした。
ある夜、マッドサイエンティストたちが彼らの家に侵入しました。大量の血、幾重もの悲鳴、実験と拷問でいっぱいの人生最悪の夜でした。
少年たちが意識を取り戻したとき、彼らは彼ら自身が不気味で狂った機械になっていることに気づきました。彼らはモンスターロボットになってしまったのです。彼らの頭は長いゴム製の首を持つ家に取り付けられており、足は戦車になっていました。それはもう恐ろしい光景でした。彼らのプロバスケットボールの夢はその夜打ち砕かられました。
しかし彼らは全てを失ったのにも関わらず、まだお互い意識 持っています。彼らはまだ双子の兄弟であり、まだ最高の親友です。彼らはただ奇妙な機械な体になってしまって動けなくなった、それだけです。