<Wake Up Festival>とは?
7月5日(金)から7日(日)の3日間、台湾南部に位置する嘉義(かぎ)市にて、今年2019年に開催10周年を迎える<Wake Up Festival(中文:覺醒音樂祭)>が開催されます。
<Wake Up Festival>とは、覺醒藝術策展有限公司が毎年7月ごろに開催する、台湾の音楽フェスティバルーーいわゆる夏フェスーーです。
今年出演するのは、台湾を代表するインディーズバンドであり、2019年5月には<Shimokitazawa SOUND CRUISING 2019>へ出演したFire EX.(滅火器)や、これまでに来日ライブも行ったSorry Youth(拍謝少年)、P!SCO、ゲシュタルト乙女など総勢120組以上。
また日本からは土屋アンナ、CHAI、SEX MACHINEGUNS、ぜんぶ君のせいだ。、South Penguinら15組以上ものアーティストが出演します。
さらに、香港から4アーティスト、中国から3アーティストが出演するほか、マレーシア、韓国などアジア各国を中心に、海外勢も多数来台を予定しており、灼熱の台湾南部都市「嘉義」が、さらに熱狂すること間違いなしのラインアップです!
地元の高校生による手作り「インディーズ」音楽フェスティバルが、今や台湾を代表する存在に
台湾で最も発展している首都・台北から新幹線で約1時間半ーー<Wake Up Festival>の開催される嘉義市は、かつては、音楽文化の豊かな土地ではありませんでした。ではなぜ、そのような都市に音楽フェスティバルが発足し、台湾を代表する規模へと成長したのでしょうか?
遡ること10年ほど前、当時の嘉義市には、若者たちにとって自己表現のできるライブハウスやイベントは、ほとんどありませんでした。
この状況を変えるべく、2009年に、地元の高校生・学生バンドが中心となり、ロック・ミュージックサークルやギタークラブらと協力して一致団結。「Wake Up Art Studio(覺醒藝術工作室)」を立ち上げます。
そして、2010年に、彼らの手によって、はじめて音楽フェスティバルを開催したのが、<Wake Up Festival>のはじまりだったとのこと。
初開催時は、100名ほどのオーディエンスが来場し、比較的小規模な音楽祭として開催されたと、当時の記録には残っています。それから、開催年数を重ねるごとに、評判が評判を呼び、イベントの規模も年々拡大していきました。
活動規模を拡大していくなか、音楽フェスティバルの運営だけではなく、関連する施設の運営や、アーティストのマネジメントをしたり、アーティストの海外ツアーを計画したりするために、2015年に会社を設立。「覺醒藝術工作室」から、「覺醒藝術策展有限公司」へと進化し、事業領域を大きく拡大していきます。
※注……「工作室」は、中国語で「スタジオ」。「有限公司」は「会社」を意味します。
そして、法人設立の翌年・2016年は、10カ所ものステージを設置。10カ国以上から合計200アーティスト以上が集まるフェスへと成長し、イベントの規模において、台湾の音楽フェスティバル史上、最高記録を打ち立てました。
さらに、昨年・2018年には、4つの有料ステージと、4つの無料ステージを設置し、1日2.5万人、3日間でのべ7.5万人を動員。「台湾最大規模の音楽フェスティバル」としての立場を揺るぎないものとしています。
開催10周年となる今年は、1月に台北にて初となる関連イベント<Warm Up Festival(大暖祭)>も開催。イベント開催地を嘉義市のみにこだわらないことで、Wake Upブランドの知名度や影響力を更に拡大する様子も伺えます。
公式コメントによると、2019年の<Warm Up Festival>と<Wake Up Festival>を併せた動員数は、のべ10万人を超える見込みです。
「日本の皆さんに、もっと台湾滞在を楽しんでもらえますように」ー主催者コメント
ここまでご紹介したように、<Wake Up Festival>は海外のアーティストを積極的に招待し、規模を拡大し続ける音楽フェスティバルです。
初開催時より、<Wake Up Festival>を率いる代表の顏廷憲氏は、「今後も、多くの海外アーティストを招待し、世界中のオーディエンスに訪れてもらえるような音楽祭へ成長していきたい。そして、<Wake Up Festival>を通して、台湾の存在を世界の人々へ知ってもらうためのブランドとして機能するよう、更に発展させていきたい」と熱く語ります。
また、<Wake Up Festival>のために台湾を訪れる日本のオーディエンス達へ、「私たちは多くの日本のパートナーの協力のもと、毎年、日本のアーティスト達を招待しています。みなさんが、<Wake Up Festival>をきっかけに、これまでよりも多くのこの地の魅力に触れ、“もっと台湾を訪れたい!”と思ってもらえましたら幸いです!」と、大歓迎するコメントも発表しています!
これからも大きく飛躍していくであろう、<Wake Up Festival>の動向に、今後も要注目です。
Text by 中村めぐみ
Cooperation:TAIWAN BEATS Brien John / 張凱鈞
INFORMATION
Wake Up Festival 覺醒音樂祭
2019.07.05(金)~07.07(日)
嘉義市 港坪運動公園