7インチレコードをモチーフにしたお皿を製作しているPEOPLEAP PROJECT。さまざまなフィールドから集結した音楽好きたちがプレイリストを制作し、そのプレイリストからインスピレーションを受けたデザイナーがレコード皿の盤面をデザインした『THE SWEETEST TABOO』シリーズで注目を集めている。
10月8日より、MIYASHITA PARK内のキュレーションメディア型ショップ「EQUALAND SHIBUYA」にて、50種類にも及ぶ『THE SWEETEST TABOO』シリーズの全デザインが集結する<PEOPLEAP “THE SWEETEST TABOO” POP UP EXHIBITION>が開催中だ。参加デザイナーの13名をフィーチャーした本イベントでは、お皿の描き下ろし原画を含む貴重な作品の展示販売に加え、ポストカードや手ぬぐいといったデザイナーグッズも販売される。PEOPLEAP『THE SWEETEST TABOO』シリーズに参加するデザイナーたちの制作物がたっぷりの展示となっている。
そしてこの度Qeticでは、『THE SWEETEST TABOO』シリーズに参加したデザイナーにメールインタビューを新たに実施。今回はHaruka Wakai、MIZUKIにPEOPLEAP PROJECTの魅力、そして自身が手がけたデザインについて語っていただいた。
INTERVIEW
PEOPLEAP『THE SWEETEST TABOO』シリーズ Vol.5
Haruka Wakai
━━PEOPLEAPのプロジェクトについて、どういった印象をもち参加を決めましたか?
まず、お皿と音楽という掛け合わせが普段ではあまりイメージが繋がらないのでとても面白いなと感じました。お皿の形も、どのようにものを乗せるか想像が膨らみますし、選曲者・デザイナー・購入した人の見えない部分の繋がりや広がりがあって、それを私自身も体感してみたいと思い、今回お声がけ頂けたので参加させていただきました。
━━ご自身の生活の中で“この出来事(物・ハプニングなど)は『THE SWEETEST TABOO』だ“と感じる瞬間は?
引越しです。(笑)いつも突然に直感的にやってきます。
━━音楽・プレイリストをデザインに昇華するという試みの中で、上手くいった点、苦労した点は?
なるべく概念など持たずにプレイリストからイメージを感じとるようにしたのですが、これが思ったより大変だったかもしれません。普段、グラフィックデザイナーという仕事をしている事もあるのだと思いますが、そういう普段使っている部分を自分の中でもなるべく無くして取り組めたのでとても楽しかったです。
━━実際に手にした際に感じた波佐見焼きの魅力についてお聞かせください。
見た瞬間、青の発色がきれいで、重厚感もあるので何を乗せて使用するかとてもわくわくしました。柄によって乗せたいもののイメージがそれぞれ見えてくるような、印刷しているものによって表情が全然変わるのも魅力の一つだと思います。
MIZUKI
━━PEOPLEAPのプロジェクトについて、どういった印象をもち参加を決めましたか?
PEOPLEAPさんからメールでオファーを頂き、プロジェクト内容を初めて拝見しました。日本の民芸品と若いクリエイターを組み合わせるという、「こんな企画あったら絶対面白いのに~」と自分が妄想していた事をまさにやっている人たちがいる!という驚き。そしてレコード皿にするという発想が、「さてはストリートカルチャー好きだな」という親近感。即参加希望と返事しました。
━━ご自身の生活の中で“この出来事(物・ハプニングなど)は『THE SWEETEST TABOO』だ“と感じる瞬間は?
・新しい筆をおろすとき。(絵を描くとき、なるべく古い筆を長く大切に使うようにしているため)
・チーズに蜂蜜をかけるとき。(しょっぱ+甘い のタブーな関係)
・インドでカレーを毎日食べることに飽きて一度だけ行ったケンタッキー。
・黒いスカートやドレスを着るとき。(自分がシャーデー(SADE)になった気持ちになれるので)
━━音楽・プレイリストをデザインに昇華するという試みの中で、上手くいった点、苦労した点は?
普段から音楽を聴きながらイメージを沸かして作品制作をすることがよくあるので私にとっては慣れている工程でした。SWEETEST TABOOと聞くと、私は真っ先にSADEのあの曲が浮かび、甘い成熟した男女の世界観が広がるのですが、Playlisterの方々はもっと広い解釈をされているように感じました。苦労という程ではありませんが、プレイリストが4名ともとても個性的で、4者それぞれ「THE SWEETEST TABOO」の解釈も異なっているように感じたので、その違いを読み取ることに特に熱を注いだと思います。読み取った後は、すんなりとデザインが浮かびました。
━━実際に手にした際に感じた波佐見焼きの魅力についてお聞かせください。
今まで外食をする中で無自覚のうちに使ってきたことがあったかもしれませんが、「波佐見焼」と認識して陶器を手にとることは今回が初めてでした。赤ちゃんのほっぺのようにするりとなめらかで、手の中に落ち着く上品な重さ。400年以上の歴史を持ちながら、現代のデザインにもフィットする柔軟性。例えるなら毎日食べたい白米、何歳になっても聴きたいマーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)の歌声のような陶器だと感じます。
過去に実施したPEOPLEAP PROJECT主宰の5名へのインタビューや、『THE SWEETEST TABOO』シリーズに参加したデザイナーたちへのメールインタビューも公開中! <PEOPLEAP “THE SWEETEST TABOO” POP UP EXHIBITION>で彼らの世界観に魅了された方は、そのほかのぜひインタビューもご一読を!
PEOPLEAPのレコード皿がつなぐモノ・ヒト・地域の表現力
インタビュー:PEOPLEAP『THE SWEETEST TABOO』シリーズ
PROFILE
Haruka Wakai
東京在住。多摩美術大学造形表現学部を卒業後、広告制作会社やデザイン会社での勤務を経て、2016年に独立。現在はフリーランスとして、広告、CDジャケット、ファッション、グッズデザイン、WEB やデジタルコンテンツへのグラフィック提供など分野に関わらず幅広く活動中。ホラー映画好きです。
MIZUKI
1991年東京都台東区出身。青山学院大学国際政治経済学部卒。
幼少より独学で絵を描き続け、2012 年より作家として活動を開始。東京を拠点に個展の開催や壁画制作などを手掛ける他、海外での作品展の開催や、海外から来日したアーティストのサポートも行う。
MIZUKI is an artist / painter based in Tokyo.
Born in Taito-ku, Tokyo in 1991. Graduated Aoyama Gakuin University School of International Politics and Economics.
She has been self-taught since she was a child and started her career in 2012. She holds solo exhibitions in both Japan and overseas, creates murals and sometimes supports artists who come to Japan from abroad.
2017年
・グループ展「Re:Edit 」参加(ニューヨーク Ouchi Gallery)
・個展「Square has edge」開催(ニューヨーク Bean&Bean)
2018年
・香取慎吾主催のグループ展「NAKAMA de ART」に参加(帝国ホテルプラザ)
2019年
・SHIBUYA ART AWARDS 2019にて作品が入選
・渋谷芸術際 2019 内の入選展に作品を展示
2020年
・MUSTARD HOTEL 渋谷にて個展「BALANCE & CURVE」を開催
・TRUNK(HOTEL) presents Art in Isolation(グループ展)に参加
2021年
・オンライン展示「PUBLIC EXHIBITION」を自身のウェブサイトにて公開
EVENT INFORMATION
PEOPLEAP “THE SWEETEST TABOO” POP UP EXHIBITION
2021年10月8日(金)~10月20日(水)
OPEN 11:00~CLOSE 21:00
EQUALAND SHIBUYA
フューチャリングデザイナー一覧
サトウ アサミ / RYU MIENO /killdisco / KO-TA SHOUJI / 中山信一 / Wakai Haruka / WASHIO TOMOYUKI / MIZUKI / OT / nico ito / TSUTOMU ONO / SHUN SASAKI / Shoji Uchiyama(THE HAPPY DESIGN HOUSE)