3月9日(土)からドキュメンタリー映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』(松江哲明監督作品)の公開を記念した<GOMA記憶展 第3章『ひかり』>が恵比寿KATAにて開催される。今回の展覧会では映画を見たお客さんへの特典として、連動キャンペーンも決定。映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』のチケットの半券もしくはパンフレットを持っていくとポストカードが貰える(お1人様1回限り/KATAのみ)というキャンペーンだ。それを含めて今回壮絶な体験を経たGOMAの現在に触れる貴重な本展覧会、是非映画とあわせて足を運んでみてはいかがだろうか。※以下、イベントサイトより引用。
2009年11月に出会った追突事故――ここから過去の記憶も、現在の記憶も、彼にとってはもろく、曖昧なものになってしまった。そして10年以上に渡って彼の人生の中心であったディジュリドゥの演奏、音楽活動すらも中断を余儀なくされる。
人の、その魂の拠り所たる“記憶”。
人は、“記憶”によってものごとを理解し、判断し、ときに幸福を、ときに苦痛を感じ、そして自分を自分として認識する。その“記憶”が砂のようにもろく、失われてしまったら? 我々は“記憶”への揺るぎない信頼と、それが失われてしまったときの恐怖をいつも心の底に抱えている。それは古来より多くの作家や哲学者などが題材にしてきた命題でもある。
彼は高次脳機能障害と診断される。あの日から、まさにこの命題を、現実の、日常として生きなければならなくなった。
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曖昧な“記憶”との葛藤、混乱のなかで、不思議なことに彼はディジュリドゥではなく、まずはじめに絵を無心で描き出した。何かに導かれるように新たな“絵”という表現を自らの手に引き寄せた。描くという行為が身体に宿る表現の記憶を呼び覚ましたのか? その後、彼は2011年春より、音楽活動をも再開する。いま思えば絵を描くという表現行為が、音楽活動復活へと繋がる重要なファクターであったように思えてならない
ディジュリドゥとの出会い、人々と繋がり広がった10年以上に渡るキャリア、そしてあの日から生まれた自身や家族の苦悩、そして音楽活動、その復活の物語を描く、3D映像のドキュメンタリー映画『フラッシュ・バック・メモリーズ3D』(松江哲明監督)は、劇場公開後も音楽ファンのみならず大きな話題となっている。
彼が描き出す絵は、理論や意味を飛び越え、見る者を、そのディジュリドゥのライヴ同様、その莫大なエネルギーで圧倒する。なにか感情の根底の部分を揺さぶる、そんなパワーがある。そのパワーはその音楽と同様に、GOMAという人間が持っていた表現へのヴァイタリティーの強靭さを示しているのだろう。そのヴァイタリーこそ、彼を救い出した“光ではないだろうか?
その活動は、音楽や絵画、つまりはアートの力、その力が生みだす未来への希望を、淀み無く改めて再確認させてくれる。
text by 河村祐介
Event Information
映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』公開記念 GOMA記憶展 第三章『ひかり』 2013.03.09(土)~2013.03.20(水・祝)@KATA 月曜日~金曜日:OPEN 12:00/CLOSE 21:30 土日・祝日:OPEN 13:00/CLOSE 21:30 入場料無料 |
『フラッシュバックメモリーズ 3D』
2月16日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、吉祥寺バウスシアターなどで公開!
監督:松江哲明 出演:GOMA&The Jungle Rhythm Section
配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS
製作・宣伝:SPACE SHOWER NETWORKS INC.
(C)2012 SPACE SHOWER NETWORKS INC.