やっぱりライヴは生だから。「ここだ!!」って思うと、気づけば演っちゃってる

――僕は、個人的に“女マシンガン”をライヴで観たいんです。今後のギターウルフのライヴの新しいアトラクション的な楽曲になりそうですよね、この曲は。

セイジ:この曲はジョン・スペンサーが作曲で、自分が作詞で、PUFFYに提供した曲なんですけど、自分たち流にガラッと変えて演りました。ジョン・スペはいい男だけど、真面目だよね。もう15年以上の知り合いだけど、ヤツのメロディは独特でギターが難しい(笑)。

U.G:ライヴで何かを起こしそうな曲ですよね。まっ、何が起こるかは、セイジさん次第ですけど(笑)。もう、感覚で対応していくしかないから、この辺りは(笑)。なんとなく分かりますよ。「なんかやりそうだな」「ここで、なんか出そうだな」って。ライヴでもたまに、いきなり違った曲を差し込んできたり、移ったりするけど、もうその辺りは勘で対応しています。一瞬パッと目を見てくるんで、「次、何か来るな」って。となると、もう、「イントロ、ドン!!」ですよ(笑)。

セイジ:やっぱりライヴは生だからね。「ここだ!!」って思うと、気づけば演っちゃってる。セットリストでは思いつかなかったけど、「ここでこの曲を入れなくちゃ!!」って浮かぶ時があるんで。それに従っているだけ(笑)。

トオル:だけど、それがスリリングで面白いんですよね。「ライヴだな…」って思う。

セイジ:自分はラモーンズが好きで、彼らのライヴは、確かにかっこいいとは思うんだけど、ずっと一緒で。彼らや歌は大好きなんだけど、ことライヴに関しては、アクシデントが起こる危険もはらんだジョニー・サンダースの方が魅力があるかな。キチンと演る、演らないも含め、何が起こるか分からないのも、楽しみのひとつだし(笑)。

――“バッティングセンター”みたいなタイプの曲もギターウルフとしては、始めての試みですよね。ブギーの上に、初期パンクみたいなリリックが印象的でした。

U.G:これはもうヒップホップですよ。

セイジ:確かにヒップホップみたいなリズムだよね、これ。偶然出来たんですけど、出てきた時は嬉しかったな。歌詞は、<なんで小学校から受験勉強しなくちゃいけないんだ!!><もっと遊べ!!>みたいなことを、その時は思ったんだろうね。

トオル:気づいたらこんなリズムを叩いていて。ディスコみたいで面白く、今までにないパターンですよね。

――そうそう。“サファイヤCITY”は、悲しみを帯びている曲調で。こういったタイプも今までなかったような。

セイジ:この曲はマイナーコードで出来ているんだけど、そのマイナーコードを使ったのも初めてのことで。まっ、たまたまです。ぱっと弾いたらハマった程度。“サファイアCITY”というイメージがこういったコードを呼び起こしたんだろうね。

――この曲は非常に哀愁を帯びていて、かなり情景を呼び覚ましました。

トオル:俺、ギター弾かないんで、コード云々は分からないけど、青春の曲だと思いますよ。哀愁というよりは青春。

セイジ:青春、そう、燃えている曲だね。ゴーッと燃えるというよりは、わりとフツフツと燃える感じ。

U.G:この曲は、俺とセイジさんの地元、島根県の宍道(しんじ)湖を思い浮かばせますよね。このメロディに、この歌詞とコードがあの、よく見ていた風景に合ってるんですよ。

セイジ:偶然だけど、歌詞の光景も山の影で、宍道湖も山陰にありますからね。つながりました。

U.G:年がら年中、曇っていて、どんよりしているところですよ、あの辺りは。

――“ゲロナイト”は、外道(70年代初頭に活動していた、不良の匂いのする日本の3ピースロックバンド)の“香り”という曲を彷彿させますね。

セイジ:いいね、外道。確かにそういった部分はあるかな。外道の“香り”と“ビュンビュン”は、日本ロック界の中でも超名曲だと思ってるから。作っている時は意識してなかったけど、言われてみると確かにそういった要素はある。

――あの歌も体感や感覚を歌にしたような歌詞ですもんね。

セイジ:まさにこの曲の歌詞もイメージだけで。街のネオンとゲロの光と、繁華街のイメージ。ちょっと寒くて、季節は12月頃かな。

――この曲は少ないコードで広がりを持たせていますよね。

U.G:ワンループを繰り返してます。こういった淡々と同じコードを弾いていると、段々と気持ち良くなってくるんですよね。高揚感が出てくるというか、ナチュラルハイになる。ライヴでも、この曲非常に盛り上がってますよ。

トオル:素晴らしいダンスミュージックが出来たと思う。

――で、今作を引っ提げて、3月8日(金)からは、全国ツアーが始まりますね。これは、セイジさんとU.Gさんの地元島根からのスタートで。

セイジ:そうです。マグマのように燃えてるよ、全国ツアー。

U.G:久しぶりの全国ツアーなんで、気合い入ってますね。ライヴ大好きなんで、ずーっとライヴしてたいんです。

トオル:いいものが出来たんで、早くライヴで演りたいですね。演るのが非常に楽しみで。なんの意地悪か、最近のライヴではなかなか新曲を演らないんですよ。今、ツアーの為にジラされているんで、その分、ツアーでは爆発していきます。

セイジ:このツアーを皮切りにヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアと、世界もビリビリ震わせに行くんで。

Interview & Text 池田スカオ和宏
photo by 横山マサト

Event Information

“テキサコ・レザーマン VS イライザ・ロイヤル&ザ・総括リンチ 発売記念GIG”
2013.03.02(土)@下北沢SHELTER
OPEN 18:30/START 19:00
ADV ¥2,000/DOOR ¥2,500(ドリンク代別)
LIVE:TEXACO LEATHER MAN、イライザ・ロイヤル&ザ・総括リンチ、GUITAR WOLF、プンクボイシネ

Ticket Information
チケットぴあローソン、イープラス、SHELTER

GUITAR WOLF presents【野獣バイブレーター発売記念パーティー!】
03.04(月)@幡ヶ谷ヘビーシック
OPEN 19:00/START 19:30
ADV/DOOR ¥2,500(ドリンク付)
LIVE:GUITAR WOLF/ビリビリゲスト:LIPS、THEEE BAT

Ticket Information
ヘビーシックかギターウルフのどちらかで予約受付中!
メール予約にはお名前、メールアドレス、電話番号、予約希望枚数をご記入ください。
ヘビーシック:メール(club@heavysick.co.jp)、電話(03-3466-1445)
Guitar Wolf:メール(ticket@guitarwolf.net)

INFO:幡ヶ谷ヘビーシック(03-3466-1445)、Guitar Wolf

ギターウルフ ツアーマグマ2013
2013.03.08(金)@島根県 松江AZTiC canova
2013.03.09(土)@岡山県 岡山DESPERADO
2013.03.10(日)@愛媛県 松山星空JETT
2013.03.12(火)@広島県 広島CLUB QUATTRO
2013.03.14(木)@鹿児島県 鹿児島SR HALL
2013.03.15(金)@熊本県 熊本Django
2013.03.16(土)@福岡県 福岡BEAT STATION
2013.03.19(火)@福島県 郡山PEAK ACTION
2013.03. 20(水・祝)@新潟県 新潟WOODY
2013.03.23(土)@大阪府 難波ROCKETS
2013.03.29(金)@長野県 長野LIVEHOUSE J
2013.03.30(土)@山梨県 甲府KAZOO HALL
2013.04.6(土)@宮城県 仙台PARK SQUARE
2013.04.11(木)@愛知県 名古屋TOKUZO
2013.04.14(日)@北海道 札幌BESSIE HALL
2013.04.18(木)@東京都 代官山UNIT

Release Information

2013.03.06 on sale!
Artist:GUITAR WOLF(ギターウルフ)
Title:野獣バイブレーター
キューンミュージック
初回生産限定盤:KSCL2203-4/¥3,000(tax incl.)
通常盤:KSCL 2205/¥2,700(tax incl.)

Track List
01. 野獣バイブレーター
02. メソポタミアロンリー
03. ガソリン子守歌
04. 幽霊ユー
05. ロボットマリア
06. バッティングセンター
07. サファイヤCITY
08. マグマ信長
09. ゲロナイト
10. 地球 VS エイリアン
11. 女マシンガン