現代に蘇るジェフ・ギルソンの亡霊か。はたまたフライング・ロータスやカルロス・ニーニョに対する生音アブストラクトなアンサーなのか。ジャイルズ・ピーターソンやJAY-Z、A-TRAKをもトリコにする才気溢れる新進フランス人プロデューサーONRA(オンラ)によるスピリチュアル・ジャズ・プロジェクト、ヤター・ブフータ・ジャズ・コンボのフル・アルバムがいよいよ発売された。
ヒップホップのみならずビート界隈でもプロップス急上昇中、昨年はとうとうA-TRAK主宰<FOOLS GOLD>からもEPをリリースするなど、ジャンル横断で快進撃を続けている新進気鋭のプロデューサーONRA(オンラ)。そしてオンラやPatchworks、Mr Dayなどのリリースで知られるパリのハウス/ファンク系レーベル<Favorite>を拠点に活動するベテランで、ロイ・エアーズ“Mystic Voyage”のカバー・シングルがジャイルズ・ピーターソンらによってフックアップされ一躍注目を集めたBuddy Sativa。この両者がコズミック&スピリチュアルな揺らぎの中にビート世代ならではのグッド・グルーヴを溶かしこんだ濃厚サウンドを放つパリ発、ヒップホップ経由でサン・ラーの宇宙へとコネクトするグレート・ミュージックこそがヤター・ブフータ・ジャズ・コンボ!
2010年に“Mystic Voyage”のセッションで初めて共同作業したふたりは、その結果に確かな手ごたえを得て、さらなるコラボのためスタジオ入り、本作のイントロダクションとなるM①“Universe is Love”を産み落としていった。カオスと紙一重の芸術的なサウンドスケープ、そして渦巻くギャラクティック・グルーヴ、その魅力はまさに底なし沼で、聞き込むほどにドップリとハマり込んでしまうこと確実。
あのJAY-Zはかつて、自身のお気に入りを紹介するブログ『Life + Times』の初回でいきなりONRAのことをピックアップ。本作をイチ早く耳にしたJ Roccも「ドープでスゲー」とのシャウトを寄せている。その鋭利なサウンドは、すでに多くのエッジなプロデューサーたちを魅了している。ジャイルズ・ピーターソンもプロモ盤が届いたその日に自身のラジオ・ショウで、アルバム楽曲をオンエアーしたとか。クラブジャズやレアグルーヴ好きも、もちろんマスト! ジャンルを問わず良質なビートとサウンドを愛するすべての音欲旺盛な音楽ファンの皆様に!!
Release Information
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