山梨県北杜市の複合アート施設であるGASBON METABOLISMにて、舞台芸術(アートパフォーマンス)グループであるANTIBODIES Collectiveによる公演『ANTIBO / PRAXIS ー 残酷な自由を生きるための革命的実践 ー』を7月20日(土)と21日(日)に開催する。
会場の特性を生かした回遊形式の公演に
国内外で高い評価を得て来たANTIBODIES Collectiveが、日常と非日常の感覚を交差させるダイナミックな世界観を見せる新作を制作。現代芸術とストリートアートの境界で、独自の展開で気鋭のアーティストや作品の紹介をしてきたGAS AS INTERFACEの協力の下、大規模展示スペースでの作品発表となる。
当日は迷路のようなGASBON METABOLISMの特性を生かして、回遊形式の公演に。その前後にはANTIBOメンバーや地元のアーティストによる村おこしミーティングを開催する。ぜひ会場まで足を運んでいただきたい。
かつて存在した芸術や美学の在り方を問うような運動の多くは、記録としてその作品性を確立してきた。しかし私たちのプラキシスは思い出すため、残すための作業では無い。それは、上演に関わる全ての人が、如何にして今という時空を、より具体的に、本質的に生きることが出来るのか?という挑戦であり、その考察と実験を、舞台として定義された時空のなかにおける行為へと結びつけ、そこに集合としての関係性の網目を編んでいくということだ。私たちのプラキシスは自分自身を創造し、変化させ得るような考察と行為のサイクルである。そしてその芸術の本質はプラキシスとしての実践のなかに立ち現れる「自発的な複雑系」と共にあり、その理解のなかに様々な問題に対する解決策を見つけようとすることなのだ。
ANTIBODIES Collective カジワラトシオ
ANTIBODIES Collectiveによる作品発表の機会をGASBON METABOLISMにて持てることを大変嬉しく思います。ANTIBODIES Collectiveのステートメントにあるプラキシスという言葉は、私たちGASBON METABOLISMの大切にしている「実践的な姿勢」と響き合います。また、”ANTIBODIES”の「抗体」という和訳、METABOLISMの「代謝」という和訳は、サイエンスやテクノロジーにおいて重用されています。類似の特徴を持つ物質や現象を概念化することを人間は常に行ってきました。人類の森羅万象への興味は際限がなく、その時々の正確性を追求しながらも大局と仔細の理解への欲望は尽きません。抗体の集団(何かに抗う身体を持った集団)が、代謝を引き起こすこと(実践の現場を見るものに開き、何かを授ける)、自由回遊型の公演がもたらす独自の空間体験を通じて、芸術と観客との関係にどの様な新たな次元を提示するか楽しみです。余談ですが、正直屋とか、クイックなんとかとか、便利屋など自らの特徴的な個性やサービスを屋号に落とし込むのは昔から一般的です。自由な言葉遊びですが時として面白い状況を生み出すものですね。抗体集団の”芸術的”新陳代謝 促進公演としてご一緒に楽しみましょう!!
GASBON METABOLISM