パレスチナのヨルダン川西岸地区ベツレヘムでバンクシー(Banksy)と思われる中年男性が作品を制作している様子が撮影された。
中年の男性はフェルトのハットにダークグレーのフリース、グレーのハーフパンツという出で立ちで、壁に向かってステンシルの台紙とスプレー塗料の缶を持っているという場面が撮影された。
制作されていたステンシルのアート作品は「Peace on Earth Terms and conditions apply(世界に平和を規約と条件付きの)」というで、バンクシーのオフィシャルサイトに同作品が掲載されていた。
そのことから写真の中年男性がバンクシーではないかと報じられている。
2017年11月にバンクシーはイギリス政府がパレスチナにおけるユダヤ人国家建設を支持した「バルフォア宣言(Balfour Declaration)」から100年を迎える2日を前に、イギリスが宣言を行ったことを謝罪するパーティーを開催していた。
「バルフォア宣言」と「フサイン=マクマホン協定」、「サイクス・ピコ協定」と合わせたイギリスの第一次世界大戦における中東問題をめぐる外交政策は「三枚舌外交」と呼ばれ戦後の混乱をもたらしたとされている。
写真を偶然撮影したのはイギリス人観光客
撮影したのは観光でベツレヘムを訪れていたエセックス州バーキングサイド出身で24歳のジェイソン・ステリオスで、1週間後に作品が公開されるまでバンクシーであるとは気がついていなかったようだ。
ジェイソンは「先週、中庭を通ってミルク・グロット教会から出てきたときにステンシルを使ってスプレーで星を描いている男性を見つけたんだ。ぼくはただ無名のストリートアーティストが作品を描きにきたんだと思って、彼を撮影したんだ。」と『Daily Mail』にコメントしている。
バンクシーの正体はマッシヴ・アタックの3Dことロバート・デル・ナジャ?
マッシヴ・アタック(Massive Attack)のメンバーである3Dことロバート・デル・ナジャ(Robert Del Naja)がグラフィティーアーティスト・バンクシーの正体ではないかという噂が近年広まっていた。。
そして、ドラムンベースで知られるゴールディがラジオ番組内でバンクシーのことを勢い余って「ロバート」と言ってしまったことから、噂は真実味をまして一層広まり。
『Daily Mail』はマッシヴ・アタックのツアー先に沿ってバンクシーの作品が出現したとの検証を報道していた。
マッシヴ・アタックの3Dは否定
ツアー先にバンクシーの作品が出現したとの指摘に対して3Dが『Daily Mail』にバンクシーとは仲の良い友人でコンサートにきてくれたこともあると説明し自らがバンクシーであることを否定していた。
Banksy UNMASKED? Photo shows ‘street artist spraying signature stencils’https://t.co/mIkiiuCqWS pic.twitter.com/rQTTtzwvPv
— Daily Star (@Daily_Star) 2017年12月13日
バンクシーとは何者なのか? 個人であるのかプロジェクトであるのか? 未だ謎に包まれたままだ。