「女の子の可愛いは女の子にしか作れない」を活動テーマに掲げる写真家・えだまめの個展<私、変身してみるね?>が、4月22日(水)より4月28日(日)までTAV GALLERYにて開催される。

えだまめは、これまで、ポータルメディア「KAI-YOU.net」にて「みんなの“イヤ”を“カワイイ”にする」を連載するなど、インターネット上を中心に作品を発表してきたが、本展は自身初となる個展であり、本展には、個展用に撮り下ろされた作品のほか、先の活動テーマを掲げた、これまでの1年間に撮った作品の中から精選したものを展示。

被写体となるモデルには、非常階段とのコラボや、POLYSICSの楽曲提供によるシングルリリースなどで注目を集めるニューウェーブアイドルグループ・ゆるめるモ!・あの のほか、凪紗、たなか、篠崎瑞希、もぐ、しまりすちゃん、micha、などと、同世代の友人といった女の子たちの等身大の姿が写し取られている。

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活動テーマにも通ずる、今回の個展テーマについて、本展にあたって執筆された「あいさつとステートメント」のなかで、えだまめは、次のように語っている。

「学校の集合写真、友達が急に撮ってくる写真、家族写真、写真館で撮る写真、どれもなんかイヤ。だけど、自分の携帯で撮った写真は好き。インカメラで撮った写真はもっと好き。プリクラも好き。ツイッターで憧れてるあの子を撮ってる写真家さんが撮ってくれるなら、本当に嬉しい。女の子ってもしかしたら、心の中では、そんなこと考えてるのかもしれない。だって、可愛くなりたいから。可愛く変身したいから」

1991年生まれのえだまめは、同時代的に経験していないのだが、「女の子の可愛いは女の子にしか作れない」という活動テーマからは、「女の子写真」「ガーリーフォト」と呼ばれた、1990年代半ばからはじまり、2001年のHIROMIX、長島有里恵、蜷川実花の木村伊兵衛写真賞同時受賞が大きな話題となりピークに達した、若い女性写真家たちのムーブメントが想起させられる。

えだまめも彼女たちのように、写真をコミュニケーションツールかのように使用し、可愛い表情だけでなく、時に不安感で押しつぶされそうになっているように見える、自分を見て欲しい、今の自分を残したい、という女の子たちの強い意識を写し取っている。

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先の「あいさつとステートメント」のなかで「半強制的な露出や性的な被害のせいで被写体活動を辞めていく、ネットアイドルや被写体活動をしている女の子達を守りたいだなんて、大それたことを言いながら、ずっと女の子ばかりを撮ってきました」とも語るなど、えだまめ本人は意図せずとも、1990年代半ばの閉塞的な社会状況に近い感覚を、2015年現在に抱いているのではないだろうか。

<私、変身してみるね?>と題した本展では、えだまめの肯定感や幸福感を与える「女性原理的」な写真によって、同時代の女の子たちにキラキラとした魔法がかけられます。「女の子写真」「ガーリーフォト」と呼ばれたムーブメントが、普遍化したと言える現在においてこそ、「女性原理的」な写真の意義と可能性を捉え直していく。

(edit by Qetic)

Event Information

えだまめ個展「私、変身してみるね?」
2015.04.22(水) – 04.26(日)@TAV GALLERY
OPEN 11:00/CLOSE 20:00
モデル : あの (ゆるめるモ!)、凪紗、たなか、篠崎瑞希、もぐ、しまりすちゃん、micha、ほか