「お風呂に入る女の子」たちを撮影。一糸まとわぬ彼女たちが問いかける。やましたみか個展<風呂女子> art150126_furo_4

キャンバスに張られた荒い布地に印刷されていることで、より人の温もりを感じる。

モデルになっているふたりの女性は、やましたみかさんの友人たち。「風呂女子」を撮影することになった経緯を聞いてみた。

「お風呂に入る女の子」たちを撮影。一糸まとわぬ彼女たちが問いかける。やましたみか個展<風呂女子> art150126_furo_5

「お風呂に入る女の子」たちを撮影。一糸まとわぬ彼女たちが問いかける。やましたみか個展<風呂女子> art150126_furo_6

——なぜお風呂×女子というテーマで撮影しようと思ったのですか?

モデルになっている子とルームシェアをしていたのですが、ある日家に帰ってきたら、ちょうど彼女がお風呂から出てきたところで。綺麗だな、これを撮りたいなと思いました。女性がお風呂に入る時って、何かを流してリセットしている感覚がありますよね。撮影しながら客観的に見ても、神秘的だなと。

——撮影はどちらでされたのでしょうか?

ラブホテルのお風呂です。女性同士だと、問題なく入れます。生活感があまりなくて、泡を多く使ったりライトがたくさんついていたり、広角を広く取って撮影するのにぴったりでした。

——表現方法に絵を描くことではなく、写真を選んだ理由はありますか?

昔から写真そのものが好きでした。絵は足していくもの、写真は引き算だと思っています。瞬間を止めることができるという感覚があったので、写真を選びました。大学に入ったときは広告系の写真家も考えたのですが、自分が見たままの美しさをツールにしたいと思い、現在に至ります。

——青写真の魅力はどのようなところですか?

出身地が葛西のため、幼いころから海に親しんで育ちました。大学生の頃、海の写真を多く撮っていたのですが、この技法は海や水の写真と合うんです。自分のルーツと、なかなかうまくいかなかった作業過程が、結果的にしっくりと落ち着きました。

——最後にメッセージをお願いします。

あらゆるものをお風呂でそぎおとしていく、女の子たちの姿をお楽しみください。

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やましたみかさんの次の展示会は02.20(金)~同所にて。Extra Qualityに参加予定。

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