なたは「劇団プレステージ(以下 劇プレ)」という集団を知っているだろうか。土曜日の深夜にtvk(テレビ神奈川)にてオンエアされていた「銀の劇プレ」でご覧になった方もいるかもしれない。イケメン俳優たちが商店街を歩いているかと思いきや、打って変わってふんどし一丁でアスレチックをこなしていったり、バンジージャンプを跳んだりしたりとイケメン達が体当たりでぶつかっていく他に無い番組だった。

この「劇プレ」はユニット発足当初、新人開発を目的としていたがもらえる仕事もなく、「自分たちが主役になれる舞台を作ろう」と、ユニットとして舞台を企画するようになったのがきっかけで誕生した。本劇団最大の特徴は公演の出演者を「ガチンコオーディション」で決めること。配役のない劇団員はスタッフ業務にまわることもある。そして「赤字になったら即解散」というルール等、多くのシビアなルールを持っている。チケットを手売りし、街角でチラシを配り集客を行っていたという下積み時代を経て、彼らも結成から10年を迎える。今ではひとまわり大きな会場に拠点を移し、東京公演のみで総動員4000人超えを達成。着々と人気を集めている。

佐藤健や三浦春馬も所属する大手事務所「アミューズ」の俳優たち、と聞くとイケメンしかいないイメージである。しかし、この劇団は決してイケメンばかりではない。リーダーである今井隆文(29)はもじゃもじゃ頭がトレードマーク。フジテレビ「ガリレオ」やTBS「アリスの棘」、「美しき罠~残花繚乱~」にレギュラー出演するなど活躍中。先の番組でふんどし一丁でアスレチックをこなした加藤潤一(29)はミュージカル「RENT」や「ロミオ&ジュリエット」、「レディ・べス」などにも出演している実力派。またエース的存在の平埜生成(21)は蜷川幸雄演出の「ロミオとジュリエット」のティボルト役に大抜擢されたり、猪塚健太(28)は舞台「里見八犬伝」、TBS「同窓生」にレギュラー出演していたりと、それぞれが個性派俳優の道を着実に歩んでいる。

劇団員の平埜生成は「劇団公演では俳優でもゼロをイチにする過程を経験できる。舞台をつくることの大変さや、それを支えてくれるスタッフさんたちの有難さを、身をもって感じています。」と語る。
今年は“演劇男子”が来る!? 次世代の個性派演劇集団「劇団プレステージ」の魅力とは art150205_prestage_hirabayashi1

平埜生成

猪塚健太は「普段自分たちで公演を一から作り上げているぶん、劇団以外のお仕事では他の共演者には負けない自信を持って臨めますし、満席で千穐楽まで迎えられることの有難さもひしひしと感じます。劇団が次のステップにいくためには、個々が引っ張りつつも劇団員全員で大きな経験をしていく必要があると思います。」とこれからの劇団の在り方を考えているようだ。
今年は“演劇男子”が来る!? 次世代の個性派演劇集団「劇団プレステージ」の魅力とは art150205_prestage_inoduka1

猪塚健太

どんなに苦難が多くとも役者としての夢を志ざし、がむしゃらに頑張り続けてきた姿が見る者の心を打つ。10年間の下積みを経て徐々に頭角を現してきた彼らは次世代の個性派劇団となるに違いないだろう。その瞬間を見逃さない為に、是非一度劇場に足を運んで見てほしい。

edit by Qetic・Chiaki Yamamoto

Event Information

WORLD’S ENDのGIRLFRIEND
2015.02.08(日) – 02.22(日)@CBGKシブゲキ!!
前売り ¥4,800/当日 ¥5,300
脚本:北川亜矢子
演出:大関 真(SET)
出演者:猪塚健太、岩田 玲、太田将熙、大村 学、風間由次郎、春日由輝、加藤潤一、株元英彰、城築創、小池惟紀、向野章太郎、坂田直貴、園田玲欧奈、高頭祐樹、高橋秀行、長尾卓也、原田新平、平埜生成、山下銀次
TICKET:チケットぴあ(Pコード:439-893)、ローチケ(Lコード:33655)、イープラス、Confetti