12月18日に江東区のアートギャラリーEARTH+café&barで<春画のいろは~一夜限りの春画 Bar~>が開催された。
美術ライターの島貫泰介氏が司会を務め、日本の春画展開催に大きく寄与された浦上満氏と美術雑誌『美術手帖』編集部の望月かおる氏が解説を行い、(株)TENGA広報を担当している工藤まおりによる、性具をフィーチャーした春画の数々を紹介。
入場チケットは早々に完売になったようで定員40名の会場は満席、立ち見の方もいた。また、8割近くが女性、イベント中は写真やメモをとる方も多く、女性の春画への関心の高さが見てとれた。
イベントで紹介された春画の中には、女性のみではなく、男女間や女性同士での性具の使用シーンや、性具を商いしている様子を伝えたものもあった。当時の性具を使った楽しみ方や、どのように普及されていったのかという様子が、事実かどうかは不明だが当時を知りうるための貴重な資料として見てとれた。
この日が初お披露目という、TENGA社の女性用ブランド「iroha」の新製品『iroha+』も紹介され、一見とするとセルフプレジャーグッズには見えないその佇まいに女性陣も驚きの声が上がった。
張型に着物を着せた春画もあるなど、春画は笑い絵とも言われていたように、当時から性をユーモラスに描くことで一般的に受け入れられるようにしていることも分かった。
会場内は照明を少し落とした落ち着いた雰囲気の中、お酒を飲みながらトークショーを聞けるという粋な計らい。この日のために作られたという3種オリジナルカクテル(どうやらiroha+イメージしたカクテルだったらしい)一緒に出されたコースターに春画が描かれているという細部にまでこだわった小物が女性心をくすぐった。
次ページ:会場では『iroha+』に触れられる展示や、春画の中にiroha合成した作品も展示