メゾンの創業者ルイ・ヴィトンの生誕200周年を記念して、200名の優れたクリエイターたちによる再解釈を加えた200点のトランクが一堂に会する巡回展<200 TRUNKS, 200 VISIONARIES:THE EXHIBITION>が開催中だ。
ルイ・ヴィトンが<200 TRUNKS, 200 VISIONARIES:THE EXHIBITION>を開催
<200 TRUNKS, 200 VISIONARIES:THE EXHIBITION>は、今年8月より世界各地の店舗のウィンドウ・ディスプレイにて、映像やポスターで展示されていた200点のトランクの巡回展だ。本展は、12月9日にパリ郊外アニエールに佇むヴィトン家の邸宅を皮切りに、ニューヨーク、東京、ロンドンをはじめとする世界各地を巡回し、ツアーの最終地点であるサザビーズのオークション会場で締めくくられる。
本展は、ルイが後世に残した革新的な遺産に対する広大でダイナミックな賛辞として、先見性に富んだクリエイターたちが制作したトランクがより多くの人々の目に触れる舞台となるもの。2021年8月4日という、メゾンにとって節目の日を記念した取組みの1つとして、ジャン=ミシェル・オトニエル、ジャン‐フィリップ・デローム、NIGO(R)、BTSなど世界的に多様な分野で活躍する200名の才能あるクリエイターやメゾンの友人たちが、メゾンを象徴するアイテムであるトランクを「パーソナライズ」して、創業者ルイへのオマージュを捧げている。200名のビジョナリーたちは、ルイが1850年代に開発したトランクの原型に近い寸法である50 × 50 × 100cmのボックスを真っ白なキャンバスに見立て、さまざまな手法で表現している。
先見の明あふれるビジョナリーたちが手掛けたトランクには、実際に制作されたものとデジタルで制作されたものの両方があり、展示会場はオリジナルのアートピースとスクリーンパネルで覆われた「マジックボックス」が混在。なかには、モノとクリエイターをフューチャリスティックに融合させた「ムッシュ・ルイ」と名付けられたロボットトランクも展示されている。さらに、トランクのほか、アニメーションや没入型スペースなどで構成されたものも。また、イギリス人DJ/プロデューサーのベンジー・Bが制作したジュークボックス型のトランクも設置されており、200もの楽曲を聞きながらエキシビションの延長としてアップビートな雰囲気を楽しむこともできる内容に。本展はパリでの会期終了後、2022年2月にニューヨークにて開催、その後は数ヶ月ごとに新たな場所で開催される予定だ。
「LOUIS 200」プロジェクトは完全なる慈善事業として展開。第1弾では、ビジョナリー全員から報酬全額の寄付を受け、合計200万ユーロが集まっている。寄付金は、若者が芸術や創造性により親しめるようクリエイティブな活動を行っている13ヶ国15の非営利団体の中から、ビジョナリーが選んだ団体にそれぞれ送られた。また第2弾として、サザビーズ・オークションに出品されるトランクや、書籍などの「LOUIS 200」関連アイテムの売上は、クリエイティブな分野における不平等を解消し、経済的余裕の有無に関わらず芸術面の研究を支援することを目的として設立される奨学金プログラムに充てられる。<200 TRUNKS, 200 VISIONARIES:THE EXHIBITION>は、アニエールのルイ・ヴィトン通り16番地にて2022年1月6日(木)まで開催。輝かしい歴史あるルイ・ヴィトンが各国に巡回するこの貴重な機会を、ぜひチェックしてほしい。
このプロジェクトの根底には、常に創造性の追求があります。プロジェクト全体が、ルイの鋭い創意工夫と起業家精神へのオマージュです。本展を通して私たちは、さまざまな分野で活躍する才能溢れるビジョナリーたちが、ルイという人物の偉大さを再確認しながら、同じ条件でどのようにして作品を生み出してきたかを鑑賞することができます。
フェイ・マクロード(ルイ・ヴィトン ビジュアル・イメージ・ディレクター)
ウィンドウ・ディスプレイでは、それぞれの作品のユニークな解釈に焦点を当てていましたが、今回のエキシビションでは、トランクを一堂に展示することで、魔法のようなコンセプトが真に伝わってくるでしょう。
アンセル・トンプソン(アートディレクター)