中目黒Solfa「ナオナカムラ」にて、<前田ユキ個展「ハブセンター」>が開催されます。
前田ユキ Yuki Maeda
1992年生まれ。アイルランドのウォーターフォードに留学後、武蔵野美術大学映像学科写真専攻へ入学、2016年卒業。アーティスト集団「Chim↑Pom」のアシスタントを務める。<第21回学生CGコンテスト>ノミネート。
前田ユキ個展「ハブセンター」
本展覧会では、前田が日常的に足を運ぶクラブを会場にして2016年から2017年に奄美大島で撮影した写真作品で構成し、作品からはどこか他人事のような寂しさと、それを見つめる冷たい眼差しを感じる事ができます。
また、展覧会初日である12日(火)には前田と親交の深いゲストを迎え、オープニングレセプションが開催されます。
故郷を舞台にしたプロローグとなる<前田ユキ個展「ハブセンター」>をこの機会にぜひ。
『はじめこの島は、波の上に低く漂っている浮島であった。この様子を天上から見下ろしてかわいそうだと思った「アマテラス」は、ある日「アマミコ」という女神と「シレイク」という男神の二柱の神様に、この島(奄美大島)を修理しなさいと言いつけた。二柱の神様は天上から降りて来たが、海の波が氾濫してまだ島の形をしていなかった。東の海の波は西に越えていき、西の海の波は東へ越えて行くような状態で、人が住むことができなかった。それでいちおう天上に戻って、土や石を 運び、草木を持って来て、海の波を防ぎ、たくさんの島々を作った。』 昇曙夢著「大奄美史」
修理を依頼される程、どうしようもない島だった奄美大島は太陽の神によって救われたらしい。戦後は沖縄と同じように日本本土から切り離され、米軍政下に置かれた。しかも、軍事的価値がないことから物資や資金が沖縄に集中し、奄美は取り残された状態になった。そんなハブられた島には猛毒を持つ「ハブ」が生息する。
日々酒を呑んではクラブで踊り明かすような典型的な『島の女』である私が、約10年ぶりに島に行った。酒を飲みに出れば「内地の人」と呼ばれ、祖父母の家に行けば結婚の心配をされ、思春期の従姉妹には冷たくされる。観光と里帰りという両極端の立場を持って訪れたら、あるはずも無い居場所のなさに気づいた。
EVENT INFORMATION
前田ユキ個展「ハブセンター」
2017.12.12(火) – 2017.01.08(月)
中目黒Solfa「ナオナカムラ」
オープニングレセプション
2017.12.12(火)
START 17:00
¥1,000(1ドリンク込)
<DJs>
原島”ど真ん中”宙芳
花梨
トドクロ
SUPANQ BANQUE BGKNB JNYA(SEXULNOISE)
青椒肉絲
©YUKI MAEDA
Courtesy of the artists and NAO NAKAMURA