マーク・フィッシャー(Mark Fisher)の生前最後となる著作『奇妙なものとぞっとするもの──小説・映画・音楽、文化論集』が、本日12月2日(金)にele-king booksより発売された。
マーク・フィッシャー、生前最後の著作
『資本主義リアリズム』(セバスチャン・ブロイ+河南瑠莉訳、堀之内出版、2018年)や『わが人生の幽霊たち』(五井健太郎訳、Pヴァイン、2019年)などの著作で知られる、イギリスの思想家/政治理論家/文化評論家、マーク・フィッシャー。彼が生前に上梓した最後の著作『奇妙なものとぞっとするもの──小説・映画・音楽、文化論集』が、五井健太郎の訳によってこの度刊行された。
スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)からダフニ・デュ・モーリエ(Daphne du Maurier)、ザ・フォール(The Fall)からブライアン・イーノ(Brian Eno)に至るまで、マーク・フィッシャーの冴えわたる考察がスリリングに展開する。ぜひチェックしていただきたい。
INFORMATION
奇妙なものとぞっとするもの──小説・映画・音楽、文化論集
2022.12.02(金)
著者:マーク・フィッシャー
訳者:五井健太郎
発行:株式会社Pヴァイン
発売:日販アイ・ピー・エス株式会社
判型:四六判
ページ数:240頁
定価:¥2,500(+tax)
ISBN:978-4-910511-31-3
目次:
■序
奇妙なものとぞっとするもの(不気味なものを超えて)
■奇妙なもの
時空から生じ、時空から切り取られ、時空の彼方にあるもの──ラヴクラフトと奇妙なもの
現世的なものに抗する奇妙なもの──H・G・ウェルズ
「身体は触手だらけ」、グロテスクなものと奇妙なもの──ザ・フォール
ウロボロスの輪にとらえられて──ティム・パワーズ
シミュレーションと非世界化──ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとフィップ・K・ディック
カーテンと穴──デヴィッド・リンチ
■ぞっとするもの
ぞっとするものへのアプローチ
何もないはずのところにある何か、何かあるはずのところにある無──ダフネ・デュ・モーリアとクリストファー・プリースト
消滅していく大地について──M・R・ジェイムズとイーノ
ぞっとするタナトス──ナイジェル・ニールとアラン・ガーナー
外のものを内へ、内のものを外へ──マーガレット・アトウッドとジョナサン・グレイザー
エイリアンの痕跡──スタンリー・キューブリック、アンドレイ・タルコフスキー、クリストファー・ノーラン
「……ぞっとするものは残りつづける」──ジョーン・リンジー
訳者あとがき
参考文献
索引