Red Bullってただの飲み物じゃないの?
いまや僕たちはコンビニのエナジー・ドリンク・コーナーを探さなくても、世のいたるところでその名(=Red Bull)を目にしたり、耳にしたりする。昨年、最も注目を集めたのは上空39,014メートル(128,000フィート)の成層圏からフリーフォールするというとてつもないチャレンジだろう。レッドブル・アスリートのフェリックス・バウムガートナーは見事にこの試みを成し遂げ、同時に4つの世界新記録を樹立した。“人類の歴史における新たな一歩”と言っても過言ではない偉業である。もはやRed Bullは単なるエナジー・ドリンクではない。「人類とはいったいどれほどの可能性を秘めているのか」といった問いかけ、あるいは挑戦そのものとも言ってもいいのではなかろうか。彼らの挑むフィールドは実にさまざま。スポーツ、音楽、ゲーム、アートなどなど、彼らはいまも世界のどこかで挑戦を繰り返しているのだ。
粒ぞろいの<Red Bull Music Academy>過去参加者
<Red Bull Music Academy(以下、RBMA)>とは、文字通り、Red Bullが主宰する音楽アカデミーのこと。若く才能あふれるミュージシャンを支援することを目的としており、これまでにベルリン、トロント、ロンドン、メルボルン、ケープタウン、マドリッド、ニューヨークなど世界各地でフェスティバル、ワークショップ、レクチャーなどを開催してきた。これらの壇上やステージに登るのは、講師として招かれる世界的なプロデューサーやミュージシャンたち、また数千通を越える世界中の応募から選ばれるキラ星のようなルーキーたちだ。過去に講師として参加したのはスティーヴ・ライヒ、Qティップ、リー・ペリー、M.I.A.、エリカ・バドゥ、ジョルジオ・モロダー、スライ&ロビー、ジェフ・ミルズ、坂本龍一、エイドリアン・シャーウッドなまさにレジェンドというべき超豪華なアーティストたち。また“キラ星のようなルーキー”たちとして、このアカデミーの狭き門をくぐったアーティストにはフライング・ロータス、アロー・ブラック、ハドソン・モホーク、オンラ、ドリアン・コンセプト、トキモンスタなどがいる。このスゴすぎるラインナップをご覧いただいただけでも、<RBMA>がどんなものなのかお分かりになるはずだ。今年、15周年目を迎える<RBMA>はロンドン、マドリッド、ストックホルム、東京の4都市で週末数日間にわたり開催される。東京では文化の日を含む11月の最初の週末におこなわれる運びである。さあ、さっそくその内容を紹介していこう。
<Red Bull Music Academy Weekender Tokyo>いよいよ開催!
まずは<Red Bull Music Academy Weekender Tokyo(以下、RBMA Weekender)>初日(11月1日)のオープニング・イベントだが、いきなりとんでもないパフォーマンスが繰り広げられることになっている。なんとドイツの奇才、ヘンリック・シュワルツが江戸時代から続く登録有形文化財「築地本願寺」の本堂にて、オーケストラ向けにリアレンジした自身の代表曲を日本の若手交響楽団(27人編成)と生演奏で披露するというのだ。しかも入場料は無料。ヘンリック・シュワルツが指揮者として登壇するのも初の試みだし、彼のサウンドには必要不可欠とも言えるベースとドラムを完全に取り除いたサウンドを展開するというのもまったくもって新しい試みだ。いったいどんなパフォーマンス、そしてサウンドが展開されるのか、まったく想像もつかない……。先着限定400名先着限定400名はすでに定員終了。まもなく追加受付が行われるそうなので、オフィシャルサイトを要チェック!
続く11月2日にはクラウト・ロックの伝説、CANのメンバーとしての活動でも知られるダモ鈴木のキュレーションによる即興演奏イベント<Damo Suzuki’s Network>が開催される。このイベントには灰野敬二、オマー・ロドリゲス・ロペス、Lerin / Hystad、Sam Worradなどダモ鈴木が選んだ総勢20名のミュージシャンが登場し、長時間に及ぶ即興演奏を披露することになっている。またSF映画の原点とされる1920年代のサイレント映画『Metropolis』のサウンドトラックを独自の解釈で演奏する即興パフォーマンスも予定されているとのこと。こちらもまたどのような展開になるのかまったく予測不能である。
★RBMA Weekenderを記念して超スペシャルなプレゼントもアリマス!
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