日本の伝統的なスタイルとTVゲームやデジタルの持つ風味をミックスした作風で話題のアーティスト・アニメーション作家・たかくらかずきによる連続展示<アプデ輪廻>が開催されている。現在は”アプデ輪廻 ver2.0 -デジタルデータの実家-”をオンラインで開催中だ
たかくらかずきによる継続的制作活動<アプデ輪廻>がスタート
本制作活動・展示は、先日開催を迎えた<ARTIST FAIR KYOTO>からスタート。その後もアップデートを重ねながらオンラインやオフラインで展示される。作品はおもに「Startbahn Cert.」で発行されるブロックチェーン証明書「Cert.」に紐づけられた、エディション付きデジタルデータとしてオンラインとオフラインで販売される予定だ。
今回の一連のシリーズでは”墓”というモチーフへの着目からスタートし、墓石=ハードウェアと魂=ソフトウェアの関係性について、そして物語が終わらなくなった時代の輪廻としてのアップデートをテーマとしている。「デジタルデータは一体どこに存在していて、どんなふうに残っていくのか」というコンセプトのもと、多数の作品が展開される予定だ。今最も関心を集めるNFT・クリプトアートのひとつでもある彼の制作活動・展示に今後も注目だ!
お墓参りにゆく。
燃えた祖父の骨が、石の下にある。
石の中には何もない筈なのに、この中に祖父が眠っている
気がする。
石を見ることで、祖父と過ごした時間の情報を思い出す。
水をかけて清め、手を合わせる。
石というハードウェアの中に魂というソフトウェアが入っている。
それらは互いに信仰というチェーンで紐付けされている。
魂が飛ばされないように、石の容器に納めている。
お盆になると、魂は石のハードウェアを離れて、実家に帰る。
デジタルデータは生まれる前もしくは死後の存在
デジタルデータは夢、幽霊、妖怪、信仰、魂
デジタルデータは容器がなければ存在できない
デジタルデータは出力装置としての
窓 / フレームがあって初めて見ることができる。
生命の神秘が次々と解明され、生きているということのアルゴリズムが冷徹に、 デジタルに分析されてゆく。
そのことと引き合うように無生物 / 機械のアルゴリズムは神秘化され、デジタル データは信仰や宗教のような精神的な意味を帯びる。
デジタルデータにも実家がある。
EVENT INFORMATION
アプデ輪廻 ver2.0- デジタルデータの実家 – UPDATE RINNE ver2.0-digital data hometown-
2021年4月1日(木)〜