国内外でのイベント企画/運営を行う株式会社precogが、演劇/ダンス/映画/メディア芸術を対象にしたバリアフリー型のオンライン劇場「THEATRE for ALL」を2021年2月にオープンすることに。
バリアフリー型のオンライン劇場「THEATRE for ALL」がオープン決定!
同劇場は、日本語字幕や音声ガイド、手話通訳、そして多言語に対応しており、障害/疾患がある方や、母語が日本語以外の方、また“わからなさ”がバリアとなり芸術に馴染めなかった方などに対して、開かれた劇場を目指していくとのこと。なおオープンに先駆けて「THEATRE for ALL LAB」が始動し、現在は様々なアクセシビリティに対するリサーチ活動が行われている。
また「THEATRE for ALL」は作品の配信のほかにも、鑑賞体験をより豊かにし、日常にインスピレーションを与えるラーニングプログラムの開発も手がけており、2021年2月から3月にかけて、バリアフリーに対応した映像作品が約30作品に加え、ラーニングプログラムが約30本配信される予定だ。そして今回、同劇場の配信作品第1弾が発表された。
演劇作品には、宮沢氷魚と大鶴佐助が出演し、塹壕の中で“見えない敵”と闘う男が描かれている『ボクの穴、彼の穴。The Enemy』が登場! また“人間のスケールを脱する演劇”というコンセプトに基づいて、チェルフィッチュと金氏徹平が手掛けた『消しゴム山』、『消しゴム森』の2作品もラインナップしている。
そのほか、アートチーム・SIDE COREによるメディアアート『ナイトウォーク』も配信されることに。街を巡るイベント<ナイトウォーク>を映像化した本作では、<生きている東京>展が開催中のワタリウム美術館を起点として、渋谷駅までにある様々なストーリーが展開。“街の新しい見方”の開拓に挑んだ作品となっている。
また、映像作家・山城大督が撮影/編集を手掛け、ダンサー/振付家の湯浅永麻がディレクションするダンス映像作品も登場! 現在制作中の本作は、視覚/聴覚/精神/発達などに障害のある人たちも楽しめる、インクルーシブな作品になる予定とのこと。
そして、日本中のさまざまな地域で暮らす盲ろうの人たちに密着したドキュメンタリー映画『もうろうをいきる』も配信されることに。西原孝至が監督を務める本作では、盲ろう者自身についてや、彼らと周囲の人たちとの関係性が描かれている。「THEATRE for ALL」での配信作品は今後も随時発表される予定なので、是非ご注目を。
INFORMATION
THEATRE for ALL
サービス開始日:2021年2月5日(金)予定
料金(1作品あたり):無料・500円・1000円・1800円・3000円など
提供コンテンツ:演劇、ダンス、映画、メディア芸術分野の動画配信
1. 動画のアクセシビリティ対応・聴覚障害向け日本語字幕、多言語字幕、かんたん日本語字幕、視覚障害向け音声ガイド、日本手話、国際手話、その他THEATRE for ALL独自に制作するインクルーシブなガイドも予定
2. ラーニングプログラム
・鑑賞のウォーミングアップとしての事前動画「2つのQ」シリーズ
・対話や表現活動を行う双方向を中心としたワークショップなど
・ファシリテーションスクール
鑑賞方法:配信作品ページより鑑賞したい作品のチケットをご購入のうえご覧ください(要会員登録)。