9月12日(金)〜14日(日)、パシフィコ横浜にて開催される国際アートフェア<Tokyo Gendai>。今回の開催で第3回を迎える本フェアが、プログラムの詳細を発表した。
2023年7月に初開催された<Tokyo Gendai>は、国際的に著名な現代アートギャラリーが一堂に会し、アート作品の展示・販売を行う世界レベルのフェア。アート作品の販売だけでなく、日本と世界のアートシーンをつなぎ、ギャラリーやアーティスト、コレクターやオーディエンスといった幅広いアートコミュニティが集うプラットフォームとして、新たな視点やアイデアの共有を促進する。
2025年は、日本全国で文化活動が活発になる重要な時期かつ、芸術の秋の訪れでもある9月に開催時期を変更することで、国内におけるアート・エコシステムにおける役割を強化すると同時に、国内外の企業・芸術文化機関との新たなコラボレーションやパートナーシップを導入し、日本の確立されたギャラリーシーンにさらなる可能性を広げ、ほかにはない文化交流の新たな機会を提供する。
具体的には、インスタレーション、ライブドローイングなどのパフォーマンス、トークセッション、特別イベント、アクティベーションなど、フェアに訪れるアートコミュニティに対して、新たな視点での探求と、国内外の卓越したクリエイティビティに没入できる機会をお届け。
<Tokyo Gendai>のミッションの1つとして、日本と世界のアートシーンをつなぎ、幅広いアートコミュニティが集うプラットフォームとして機能することを掲げているなか、新たに国内外のキュレーター交流を促進すべく、“キュレーターシンポジウム”を創設。現代におけるキュレーション実践とその概念を議論・探求するための場、そして<Tokyo Gendai>の出展ギャラリー、アーティスト、コレクターとの交流の場として機能することを目指していく。
また、新進アーティストの育成を目指し、“Hana Artist Award”の新設も行う。このアワードは、フェアにおけるHana ‘Flower’セクターに参加する優れたアーティストに贈られるもので、若手~中堅のアーティストが対象となり、ArtStickerのサポートを受け、フェア会期中の特別表彰とともに賞金約150万円(10,000USドル)が授与される。
選考は、国際的な現代美術専門誌 ArtReview編集長のMark Rappolt、Dib Bangkokディレクターの手塚美和子、滋賀県立美術館ディレクターの保坂健二朗によって行われ、受賞アーティストは9月11日(木)に開催される授賞式にて発表予定だ。
<Tokyo Gendai>のプログラムの中でも毎年注目されるTsubomi ‘Flower Bud’では、現代美術としての表現の中に、伝統的な工芸の技法を用いる日本の女性アーティストの作品を紹介。例年人気の高いArt Talksでは、今年もアート業界を代表するリーダーたちが一堂に会し、今日のアート界を形作る潮流やトレンドについて議論。2025年のプログラムは、オフィシャルトークパートナー COZUCHIのサポートによる実施となり、パネル形式の全8セッションを通じて、登壇者たちはそれぞれの知見や専門性を共有し、フェアの来場者がアート業界における最新のテーマについて理解を深めるための機会を提供する。
そのほか、現代アートの新たなテーマにスポットを当て、大規模なインスタレーションを展開するSato ‘Meadow’、日本を代表する芸術文化財団がそれぞれの取り組みを紹介するNe ‘Root’、韓国のアートフェア ART BUSANとのコラボレーション・プログラム、VIPプログラムとサテライトイベントも実施される。
9月12日(金)~14日(日)の期間に開催予定の<Tokyo Gendai>で、多角的なアート体験をしてみてはいかがだろうか?
EVENT INFORMATION
Tokyo Gendai
会期:9月12日(金)〜14日(日)
会場:パシフィコ横浜
プログラム:
9月12日(金)12:00~
アートトーク セッション① 写真と現代美術の対話
藤岡亜弥(写真家)
Pauline Vermare(ブルックリン美術館写真キュレーター)
光田ゆり (多摩美術大学教授)
9月12日(金)14:00~
アートトーク セッション② アートと自然の対話
Marcin Rusak(アーティスト、デザイナー)
石田潤(『GQ JAPAN』 ヘッド・オブ・エディトリアル・コンテント)
9月12日(金)16:00~
アートトーク セッション③ 千住博と佐藤卓が読み解く日本美術十選
千住博(日本画家)
佐藤卓(グラフィックデザイナー)
倉森京子(NHKエデュケーショナル チーフプロデューサー)
9月13日(土)12:00~
アートトーク セッション④ アジア美術の未来
手塚美和子(Dib Bangkok ディレクター)
三木あき子(直島新美術館 館長 / ベネッセアートサイト直島 インターナショナルアーティスティックディレクター)
斯波雅子(ブルックリン実験アート財団 共同創設者・エグゼクティブディレクター)
9月13日(土)14:00~
アートトーク セッション⑤ Tsubomiー Polyrhythm
青木千絵(金沢美術工芸大学 工芸科 准教授)
中井波花(作家)
橋本麻里 (特別展「Tsubomi ‘Flower Bud’」アドバイザー、学芸プロデューサー)
9月13日(土)16:00~
アートトーク セッション⑥ 現代美術と脳の対話
蜷川実花(写真家、映画監督、現代美術家)
中野信子(脳科学者)
服部今日子(ペースギャラリー副社長)
9月13日(土)12:00~
アートトーク セッション⑦ 成長するアジア、拡張するアートフェア
Seokho Jeong(ART BUSANディレクター)
Shuyin Yang(ART SGフェアディレクター)
高根枝里(Tokyo Gendaiフェアディレクター)
9月14日(日)14:00~
アートトーク セッション⑧ 戦後日本美術コレクションの歩み
Vivian Li(ダラス美術館 The Lupe Murchison現代アートキュレーター)
西沢碧梨(インディペンデント・キュレーター、アドヴァイザー)
神谷幸江 (国立新美術館学芸課長)