自家発電の電気だからできること
自家発電ナイトは、東日本大震災をきっかけに始まったと聞いていたので、もっとエコを声高にうたうイベントなのかと思っていたが、それは間違いだった。
ペイントパフォーマンスをした青山健一さんは、以下のように語ってくれた。「電気をふんだんに使って、大量のライトを照らしたり、大音量の音楽を流せばそれは盛り上がるでしょう。でも自家発電の小さな灯りは、表現することの根源を照らし出してくれると思います。」
リピーターの観客は「ステージが進んでいくと、メガネさんが疲れてくるのが見ているこちらにも伝わってくる。持てる力の全てをパフォーマンスに捧げる姿は心に響きます」という。また別の観客は「自家発電も含めて芸術です」と話してくれた。
主催者によると、今後もこの企画は続けていきたいとのことだ。単に『電気の大切さ』というだけにとどまらず、人の力、ライブでのパフォーマンスの力を感じた一夜だった。
取材/前田郁