円谷プロ52年の歴史を詰め込んだ、ウルトラマン級オーケストラが誕生。
2015年11月2日、東京芸術劇場コンサートホールにて、<ウルトラマンシンフォニーコンサート2015>が開催された。
2013年に円谷プロダクションが50周年を迎えるタイミングで行われたコンサートから、2年ぶり。オーケストラのバックに歌手を使った前回とは違い、今回はすべて楽器の音で演奏が作られた。
「なるべくテレビで聴いたものと違わないものを提供するのが、僕らの仕事かな。オーケストラだからって、いつものメロディが全然聴こえず“歌えなかった”って言われると、やっぱり夢を壊しているということなので。」
ウルトラマンの脚本・監督を手掛けた飯島敏弘に「絢爛たる世界」と絶賛されつつ、ちゃんと“歌える”演奏を届け、舞台に訪れた数々のファンを魅了した今回のコンサート。その全貌をお伝えしていこう。
ウルトラマン シンフォニーコンサート2015
2015.11.02(月)@東京芸術劇場 コンサートホール
フジ隊員、「長くお付き合いされてますよね」の言葉に思わず赤面?
オープニングの“ウルトラマンの歌”、“ウルトラセブンの歌”メドレーの後、登壇したのは司会進行役のWOWWOWアナウンサー・吉年愛梨。そして、『ウルトラマン』でフジ・アキコ隊員を務めた桜井浩子。今回の全舞台でMCを務める2人だ。
「桜井さんはウルトラマンとは長くお付き合いされてますよね」まるで夫婦仲を羨むような司会の言葉に、思わず照れ笑いをこぼす桜井。「長いですよ。やっぱり生の演奏は素晴らしいですね。さっき舞台袖で歌っていましたよ」と答えていた。
今回の舞台で演奏されたのは、ウルトラマンシリーズの楽曲だけではない。円谷特撮メドレーでは、“ウルトラQ”、“怪獣ブースカ”、“ミラーマンの唄”などが演奏された。
中でも『マイティジャック』の楽曲はオーケストラで演奏される機会がなかなかないという。来客を取材してみると、「これが聴きたくて来ました。今回初めて、あれだけ長いバージョンが聴けてよかったです」(62歳・男性)との声も上がっていた。
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