「監督さんの顔が見れない……。」恥ずかしがりやのアンヌ隊員登場
休憩時間を挟んで、第二部のオープニングでは『帰ってきたウルトラマン』、『ウルトラマンタロウ』やアニメ作品『ザ☆ウルトラマン』を含む、昭和ウルトラマン主題歌メドレーが演奏された。
続く平成ウルトラマン主題歌メドレーの間に、再び司会陣が登壇。ゲストには『ウルトラセブン』のアンヌ隊員役・ひし美ゆり子が登場。
ひし美 私、けっこう主題歌を口ずさめるの。「エメラルドー」とか。
桜井 単語だけじゃん。
鋭いツッコミが入り、元・女性隊員同士の止まらないトークが始まった。過去の苦労話の際には、こんなやり取りが。
ひし美 現場では、いつも監督さんの顔が見れませんでした。ちょっと怠け者で、勉強もしなかったし、芝居に自信がないから……そのへんは桜井さん、お上手だけど。
桜井 まー、どうもありがとう! 漫才やってるわけじゃないのよ~。そろそろ終わりましょうか!
楽団背後のモニターには、それぞれの楽曲と共に各作品のオープニング映像が表示された。主題歌なので、昭和・平成共に歌詞まで表示されるこの回。指揮者は映像の雰囲気だけでなく、歌詞の切り替わりにも演奏を合わせなければならない。
指揮者・矢澤はのちに「(タイミングなど)すべてわかってやってたら、仕事みたいになっちゃう。合うか合わないか、ぎりぎりの臨場感が良かった。」とも語った。
この回で特に筆者が印象に残っているのは、ウルトラマンガイアのサビ、《ピンチの ピンチの ピンチの連続 そんな時 ウルトラマンがほしい!》の箇所。木管楽器の音に金管楽器がかぶさる形でコーラスする様子は、まさに“オーケストラが歌っているよう”だった。
“ウルトラマン交響曲”。そしてアンコールは、観客全員で大合唱!
最終演目は、“ウルトラマン交響曲(忍び寄る恐怖~勝利まで)”。流れる映像でも起承転結が作られ、15分にも及ぶ超大作なのにまったく飽きを感じさせない構成になっていた。
怪獣が現れ、化学特捜隊が出動しても何ともならない所にウルトラマンが登場。ピンチに陥るも最後には怪獣を倒す、という一連の物語に、壮大なオーケストラが見事に重なった。演奏終了後、MCの桜井も「最後ね、泣いちゃって残念です。」と語る。
アンコールでは、すべてのゲストと共に、ウルトラマン・ウルトラセブンまでも登壇。コンサートマスター岩村聡弘に、今回のコンサートを記念して作られた世界にひとつ、いや、宇宙にひとつの『ウルトラヴァイオリン』が手渡され、“マイメモリアルウルトラマンシンフォニー”が演奏された。
このアンコール演奏では、観客も一緒に歌えるだけでなく、写真や動画などの撮影も特別に許可。商用にならない範囲の利用・YoutubeへのアップロードのみOKとされた。
実際、今回の来客の中には「Youtubeで過去の演奏を見て訪れた。」という方も。今回の演奏も、すでに数々SNSなどで拡散されている模様。また新たなファンを引き込んでいくことに違いない。
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