11月5日(金)~7日(木)の間、“東京のナイトカルチャー”について考える1週間<WHITE NIGHT WEEK SHIBUYA>の一環として、トーク&DJセッションをメインにした<WHITE NIGHT GROOVE>が渋谷の中心街に位置する渋谷O-Eastで開催されました。

DJセッションには、DJ NORIをはじめ、DJ EMMADJ WILDPARTY7eなど渋谷を中心に活躍するDJたちがグルーヴィーな夜を演出。ジョニーハイボール片手に音楽に酔いしれるオーディエンスが多く集いました。

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またトークセッションには、野村訓市Licaxxx宇川直宏YOSHIROTTENらといった精力的に活動する気鋭のキュレーターやメディアアーティスト、さらにはトラックメイカー、DJが参加。それぞれのナイトカルチャーへの思いの丈を語りました。

どのテーマも豪華なメンバーが揃いましたが、Qeticでは今回2日目の様子をご紹介! モデレーターとして、BEAMS RECORDSディレクターの青野賢一、スピーカーとして、<UNTITLED>、DJコレクティヴCYKにも所属するDJ・Kotsu、DJ・ミュージックセレクターの垣畑真由の3名が登場。「WHITE NIGHT GROUP Part1ファッションとユースの視点から見たクラブカルチャーの現状について」というテーマにフォーカスを当てて、若い世代からみたクラブの“現在”について熱く語りました。

音楽も服も好きで、夜な夜な渋谷の街に遊びに出かけ、現場でDJもこなす3人。一体、渋谷の夜、クラブ、音楽、ファッションはどのように映っているのでしょうか。今日はその一部をお届け!

WHITE NIGHT GROUP Part1『ファッションとユースの視点から見たクラブカルチャーの現状について』

「最近の肌感で感じるクラブ、夜のシーンは?」という青野さんの質問に対し、Kotsuさんは、「19日連続で行くほど毎日クラブに通っている。最近は若い子が遊びに来ることが増えたし、自分も知らない若い子のパーティ情報をInstagramでよく見かける。そういう子たちは服も好きでスタイルとして遊びに来ているが、“音楽”が先行していてその次に“ファッション”がある印象を受ける」と語りました。一方、垣畑さんは「クラブで出会う人と話すと若い人が多いことに気づくが、年上の人や幅広い年代がいるようにも思う。クラブにはファッションも音楽も両方好きな“カルチュラル”な人が集まっている」と続けました。

また「クラブに遊びに行く時はファッションも気にするのか?」という質問に対し、Kotsuさんは「Tシャツの色味なんかは気にするし、レコードレーベルのTシャツとかテクノのイベントだったら暗めの服を着て遊びに行くなどそのイベントにあったものを着るようにしている。あとは踊るから速乾性がある動きやすい服を選んでいる」と自らのクラブファッションのこだわりを明かします。

垣畑さんは「DJをやっていると袖に針が当たることがあるから基本的にはTシャツでクラブに遊びに行くことが多い。選ぶのはアーティストのTシャツが多いし、タバコの匂いがつくから洗いやすいものがいい」と機能面でのこだわりを語りました。

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青野賢一
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Kotsu
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垣畑真由

ファッションと音楽の流行の足並みは一時期離れていたといいますが、最近のクラブシーンでは「目に見えてわかりやすいものはないかもしれないが、ムード的な面で音楽とファッションの結びつきは感じる。以前、レイヴミュージックが流行った時は、ストリート系の服を着てクラブに遊びに行くことが増えた。最近はゆったりしたファッションが流行りだしているのもあって、自分のDJもバレアリックなど心地良い曲を選曲するようになってきている」と語ったのはKotsuさん。

垣畑さんは「ファッションと音楽、どちらも強い影響力を持っているものであり、どこかしらでリンクしてくるものだと思う。そういったことは“わかる人にはわかる”ものだが、個人的にはその“わかる人”がもっと増えて欲しい。そうやってクラブカルチャーの遊び方の核心部分に到達することができると今よりもっと楽しいはず」と、今後のシーン全体の成長へも期待を寄せます。
Kotsuさんは「服も選曲もある種、批評的な立場にいないといけない。そういうスタンスでいるともっと深く好きになれる。何を選ぶべきかを自分で理解するための作業をしていく方が文化的に豊かだと思う」と続けました。

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トークセッションの最後では「これからのクラブカルチャー」についてトーク。Kotsuさんはこう語ります。
「ファッションと音楽はカルチャーの文法的に似ているもの。ジャンルで隔たりをつくるのではなく、共通項を探すことが重要。その合流地点、コミュニケーションの場所としてクラブがあってほしい」
続けて垣畑さんは、「昔はクラブに行かないと得られない情報があった。それを確かめるためにクラブに足を運んでいた人も多かったはず。でも今はその要素が薄れ、情報はSNS上で得ることができる時代で、クラブの感動は薄くなってきているようにも思える。だからこそクラブに遊びに行く理由があれば、もっと楽しめるはず」と続けました。

また垣畑さんはこうも語ります。
「クラブに行く人とそうでない人がいるが、行かない人にも絶対にハマるイベントはある。自分の場合は、クラブカルチャーを楽しめる場所が見つかるまでいろいろ遊びに行った。だからクラブに偏見がある人はまずたくさん体験をしてほしい」。続けて青野さんは「一般的にクラブ体験というとチャラついていると思われがちだが、一歩そのカルチャーの中に入ると、世間が思っているよりも感覚がシャープになっていく場だと気づくはず。クラブには“自分と向き合う場”としての機能もある」と、自身の経験値からクラブのあるべき姿について話し、有意義なセッションは幕を閉じました。

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クラブに精通する三者三様のトークに感銘を受けた方も多いはず。笑いがこぼれる場面もありつつ、3人の実体験にオーディエンスも真剣に耳を傾けていました。現場をたくさん経験している3人だからこそ語ることができたこのテーマ。あなたはどんな刺激を受けましたか? これからの渋谷のナイトカルチャーに乾杯!

EVENT INFORMATION

WHITE NIGHT GROOVE
-TALK&DJ SESSION-

2019.11.05(火)〜11.07(木)
OPEN 18:30/START 19:00/CLOSE23:00
TSUTAYA O-EAST

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