青山礼満(アオヤマレマン)
CLUB OPUST代表
1993年3月15日
東京都世田谷区下北沢出身
2015年12月30日、
胸ぐらいまである髪の毛をバッサリ切った。
翌日の12月31日から1月の営業に入る。心機一転といったところだろうか。
自分の我を通すよりも、お客様にわかりやすく手にとってもらえることを選んだ。
水商売をやっている以上、お金を稼がなきゃつまらないと思った。
やりたいことは売れてからやろう。
売れてから好きなことをしよう。
実際、ここ数年は人よりいい暮らしができている気がするけれど、髪を伸ばそうとは思わない。
僕にとって髪の毛の長さってそんなもんだったんだと思う。
僕は中卒だ。
ホストクラブには中卒や高校中退、ドロップアウトしたならず者が集まる。
一歩外に出れば学歴社会だ。中卒の僕は就ける仕事も少ないだろう。
でも水商売に学歴は関係ない。
だから水商売をやる以上は、自分の周りの稼いでるやつらより稼ぎたいと思ってた。
お金がすべてじゃないけど、お金の余裕が心の余裕というのはここ2~3年感じる。
いいものを買えることよりも、小さいお金を気にしなくなったことが一番大きい。
コンビニでお会計を気にせず甘いものたくさん買えるとか。
ご飯食べに行ってメニューの値段をあまり気にしなくなったりとか。
洋服も欲しい物が買えるようになったり。
一番嬉しかったのは、母親が海外に行きたいと言ったときに、航空券代の20万をパッっと出せたこと。
自分に使えるお金よりも人に使うお金のほうが、余韻が残って好きだ。
僕らは、稼ぐ額も大きいが出ていくお金も多い。
自分が商品だから、お客様に選ばれるホストでいるために、身なりに気を使う。
清潔感がないホストは売れない。
髪が傷んでいたり、プリンになってるなんてもってのほか。
自分を磨くのにお金を惜しんではいけないと思う。
僕らは、世間一般の男以上の男達でいなきゃいけないんだ。
だから “同伴”という外でお客様とご飯を食べるときは僕らが出すのは当たり前。
自分のお客様はもちろん、他のスタッフのお客様の誕生日プレゼントにもお金を惜しんではいけない。
あと、かわいい後輩にもお金がかかる。
僕も新人時代、可愛がってもらっている先輩に仕事終わりは毎回ご飯に連れて行ってもらってた。
「お前が売れたとき、同じことを後輩にしてあげればいいよ」って。
だから今は僕がする番。後輩には同じことを伝えている。
髪の話ではなく金の話になってしまったが、
僕が売れるきっかけになったのは、長い髪の毛をただ単に切ったわけではなく、
髪と一緒に捨てたいらないプライドだったんだろう。