みなさま
萌芽の砌、梅の木からは花がちらちらと散り清々しい緑の幼果が膨らみつつある頃、みなさまに於かれましては、益々、ご壮健であられることお慶び申し上げます。
前回、ご挨拶させて頂きました、岡村飛龍です。
最近、Twitterや、Facebookを見ていると、宵の口は遠に越え夜更けになっても、眠れない、眠れないと、嘆いていらっしゃる方を多く見受けれます。私自身、寝付きが悪く、夜眠れず宵を過ごし、苦い思いすることが多々あります。年度末の追い込み、年度初めの忙しさと何かと慌ただしいこの季節、睡眠不足でつまらないミスを犯したり、お身体を壊してしまったら、つまらないです。そこで、今回は、眠れない人の為にレシピを考えさせて頂きました。
そのレシピは、「焙じ茶のラテ」です。
何故、焙じ茶のラテと申しますと、まず、温められた牛乳の催眠効果が挙げられます。温められた牛乳、俗にいうホットミルクには、タンパク質が分解されることで、鎮痛作用のある成分が生成される。温かい牛乳を飲むことで内臓が暖められ、体温が一時的に上がり徐々に下がることで眠気が誘発される。寝る前の決まった時間にホットミルクを飲むことで、ホットミルクを飲んだら身体が寝る態勢に入るようになる。という作用があり、理想的なナイトドリンクと言えます。
しかし、食材の効能だけを求めてそれをそのまま食しては、ただの薬食になってしまいます。ひとつの器の中で温められた牛乳を引き立て、またそれが温められた牛乳引き立てなくてはなりません。
チョコレート?
それでは、ただのココア。つまらなさ過ぎます。
きな粉?
確かに美味しいですが、だまにならないように混ぜるには手間がかかります。
ジャム?
寝る前にはくどい。
牛乳とワルツを踊るような、食材は何でしょうか? 萬の食材から、今回の条件、牛乳に合い、催眠効果を殺さない、そして誰もが気軽につくれるというじょうけんを満たすものを探しました。
そして、「焙じ茶」という答えに至ります。
焙じ茶の香ばしさは牛乳コクを整え、牛乳のコクは焙じ茶の香ばしさを丸くします。また、焙じ茶にはカフェインが含まれていますが人体に影響の出る量ではありません。何より、ティーパックであれば、牛乳と一緒にカップに入れ電子レンジで温めるというだけの手軽さ。香ばしい香りと牛乳のコクが合わさる滋味を楽しみながらゆっくり、身体を温め一日を振り返りつつ寝る前の一時を楽しんで頂ければと思います。
ただ、焙じ茶のティーパックと牛乳をカップに入れて電子レンジで温めるなどでは、少々雑すぎますし、専用の機械を使いティープレッソ(お茶のエスプレッソ)を作り牛乳をスチーマーで温める…、なんて一般家庭では無理なので、日本茶を焙じるところから作るレシピを考えました。
また、料理というものは、条件、環境、様々な要因によっても変ります。◯◯を△△グラム、××分加熱するなんてレシピは融通が効かない堅苦しいものでしかありません。そこで、「〇〇へ捧げるレシピ」では、大まかな流れを説明するのみで、読者のみなさまが、アレンジを加えやすいようにさせて頂きました。
下記にレシピをまとめさせて頂きましたので、ご参照下さい。
眠れない人へ捧げるレシピ:焙じ茶のラテ
材料
作り方
茶葉を加え、焦げ茶色になるまで焙じる。(今回は7分ほど)
※この時、煙があがったら焦げているので失敗
焙じ終わったら温めた牛乳を加え弱火で煮込む。(今回は10分ほど)
女性の方には、大豆のイソフラボンは、女性ホルモンと同じような働きをし肌に良いので、豆乳で作るのもおすすめです。また、ビーガンの方にもおすすめです。
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さて、今回は、眠れない人のためにレシピを考えさせて頂きましたが、次回は、「朝起きられない人」のために、料理を考えたいと思います。
最後に、この忙しい時期、友人の文筆家は原稿仕事に追われ、腱鞘炎を患ってしまったそうです。みなさまにおかれましても、忙しさのあまりお身体などを壊せれないよう、お身体ご自愛ください。
文末になりましたが、乱筆乱文、失礼しました。
岡村飛龍