国ではここのところヒップホップブームでして、ヒップホップサバイバル番組「SHOW ME THE MONEY」は人気番組となり、シリーズ化。もちろんテレビに出演していなくても人気のアーティストは多く、しかも韓国ではヒップホップアーティストのファンは男性ファンよりも、女性ファンが多いというからビックリです。

さて、3回目となるこの「韓国インディーアーティスト紹介企画」。今回私がインタビューしたのは、韓国ヒップホップ界でニュージャックスイングスタイルを貫くアーティストKIRIN。ミュージシャン活動を中心に、デザインやMV制作なども自ら行うマルチアーティストでもあります。

彼の衣装やジャケットデザイン、MVにはどこか80〜90年代の雰囲気が漂っていて、そのセンスがなんとも絶妙なんです。3年前に私がはじめて韓国に来た時、友人の勧めで手にしたKIRINのファーストアルバム『クデヨ イジェ(그대여 이제)』のジャケットデザインインパクトといったらもう衝撃的でした。

【韓国インディーソゲ企画】ヒップホップアーティストKIRIN現地TAMIYA公式サポートの最新MVが最高!  collumn141017_kirin_jk

1stアルバム『クデヨ イジェ(그대여 이제)』

今月にはセカンドアルバムがリリース予定で、すでに公開されている新曲“JAM feat. Qim isle, Hoody”のMVに登場するのはなんとあのTAMIYAのミニカーレース。しかも韓国TAMIYAより公式サポートを受けて制作したというから、一見ふざけているようでも彼の本気度が伝わります。このスタイル、このスタンスがなんともツボになる大好きなアーティストなんです。

新曲“JAM feat. Qim isle, Hoody”MV

筆者オススメMV“クデヨイジェ”

Intervew:KIRIN

––––韓国ヒップホップ界の中でKIRINといえばニュージャックスウィングと定着していますが、いまのKIRINの音楽スタイルは何がきっかけにはじまったのでしょうか?

昔からニュージャックスウィングが好きなジャンルだったんです。流行が過ぎてしまったりもしたけど、自分が聞いてきた中で好きな音楽だったのでずっと心に止めていた。それから音楽制作をはじめて、最初は実力がなくてニュージャックスイングだって言えるような音楽はつくれるわけも無く、ちょっと違う感じの音楽をつくっていたんです。でもすこしずつ自分が思う通りに曲を作れる実力もついてきて、それから僕も「ニュージャックスイングだ」って言えるような曲を作ってみたい。そう思って1stアルバム制作を初めた感じですね。

––––KIRINは歌詞や音楽全部自身でなさっているんですよね?

ファーストアルバムでは自分の歌詞部分は全部書いて、メロディーと編曲も自分が全部やりましたね。それ以降はいろんな方から曲を頂いたり、一緒に作ったりしてます。今度発売するセカンドアルバムは全部共作になってます。

––––話は変わりますが、アーティスト名のKIRINという名前は昔からの友人同士のあだ名だったんでしょうか? 動物のキリンは日本語でも韓国語でも同じ「キリン」なので、アーティスト名がとても覚えやすかったんです。

むかし自分が描いた絵とか動画をあげるサイトを運営してたんです。そのサイト名が「キリンショップ」で、そこから自然に友達が僕のことをKIRINって呼ぶように。あと、韓国語で「キリンア」っていう単語があって、多才っていう意味なんです。そういうところからも引用してますね。

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