そしてお次はスイスのブラック/デスメタルのBölzerの出番。が、しかし、わたしはトイレに行きたかったのとビールが飲みたくなったので開場から退散。なんとこのコンサート会場、観客フロアには飲み物が一切持ち込めないんです。なので、何かを飲みたい場合は、いったんフロア外に出なくてはいけないという徹底ぶり。喫煙室も別に用意されているので、観客フロアには割れたビール瓶のかけらやタバコの副流煙被害も無く、かなり快適です!
ビールを飲み終えると、ついにやってきた本日の大トリ、Behemoth! 真っ暗な会場に“Behemoth!Behemoth!”とコールが響き渡り、観客の興奮も最高潮に! そして、不気味な女性の叫び声のようなSEが流れ、ついにメンバーが登場! 生Behemothだ~! とミーハーなわたしはとにかく近くで観ようと人の間をすりぬけて前から3列目あたりで鑑賞しました。
しかし、わたしは驚きましたよ! だって……すいません、正直に言います。メジャーバンドに警戒してしまうわたしは、実は今まで世界的大人気の彼らを、「どうせオシャレメタルバンドだろw」と小ばかにしていました。しかし、この晩、彼らのライブを観て思ったのは、「あ、こりゃ人気なわけだ!!」そう、彼らのライブはまるで東京ディズニーランドのパレードのごとく、一切隙がなく完璧だったのです!
NergalとOrionが曲に合わせて同じタイミングで前足を突き出して頭を振ったり、ドラムが目立つパートになるとInfernoにだけスポットライトが当たったり、なぜか途中で黒いテープのようなものが空中に紙ふぶきのごとく舞ったり、煙がブシューッ! と勢いよく床から吹き出したりと、まぁ~ブラックメタルのライブを観ているというより、計算され尽くされたショーを観ている気分でした! さらには演奏終了後に、数メートル離れた場所にいるローディーに向かって、ギターをひょいとぶん投げたNergalさん。そしてそれを何事も無く見事にキャッチしたローディーさんのあうんの呼吸にもぶったまげました。何なの、あれ。
こんなに暴れる気も起きず黙々と見入ってしまうライブは初めてでした。危ない儀式のような怪しい世界観を放っていたBatushkaはもちろん、完全にプロフェッショナルなショーを見せつけてきたBehemoth。いや~、ポーランドのブラックメタルは奥が深いですわ!と、脳みその少ないわたしが言える感想は以上です。まぁ、あれだ、文章だといまいち雰囲気伝わらないだろうから、わたしの撮影したライブ動画でも観てみてください!
Behemoth/Batushka【Rzeczpospolita Niewierna】Concert Poznań MTP2 10.10.2016