■Kikagaku Moyo(幾何学模様)
Kikagaku Moyo – “Tree Smoke”
ロンドンを拠点にしているわけではないが、今秋UKツアーを成功させた東京発のサイケデリックロックバンド幾何学模様。今年5月にアメリカの〈Beyond Beyond Is Beyond Records〉からセカンドアルバム『Forest of Lost Children』を発表し、USツアーを実施。サイケの祭典<Austin Psych Fest>にも参加。その流れで秋からはUKツアーを敢行(冒頭の写真はUKツアー終了後の1枚)。ロンドン、ブリストル、マンチェスター、ブライトンなど計10公演を行い、締めのロンドン公演では老舗のライブハウスThe Shacklewell Arms (今年春にはバッファロー・ドーターもここでライブを行った)で行われ、満員どころかフロアに入りきれない観客が中庭にたむろする始末。海外での彼らの人気を改めて実感できた夜となった。ギター、ベース、ドラムに加え、シタールを擁しているのがこのバンドの特徴。60〜70年代にタイムスリップしたかのようなサイケデリックな世界観を堪能できる。とにかく海外での人気は圧倒的で現地の音楽雑誌NMEにも取り上げられるほど。来年は世界中のフェスに引っ張りだこな予感。<グラストンベリー>のステージが最も近い日本人バンドと言えるだろう。
■Bo Ningen
Bo Ningen – “Slider”
UKからの逆輸入バンドと言えば、忘れては行けないのがロンドンを拠点に活動しているBo Ningenだ。今年の夏には英ハイドパークで行われたフェスでブラック・サバスの前座を務め、秋にはカサビアンとともにUSツアーを敢行するなど、名実ともに日本を代表するバンドとなったと言えるだろう。激しいライブや独特の世界観が取り上げられることが多い彼らだが、個人的にBo Ningenの最大の魅力は「アルバムの完成度の高さ」だと思っている。洋邦問わずアルバムとして作り込まれたものより1曲のスマッシュヒットが目立つ時代に、愚直なまでにこだわり抜いてアルバムを作り込んでいるというのが、デビュー作からの新作までを通しての印象だ。そんなBo Ningenだが、ちょうど現在日本ツアーを行っており、11月29日(土)東京・代官山UNITを皮切りに大阪、名古屋、仙台、福岡でのライブが予定されている。(しかも東京公演では春に発売した『Ⅲ』を全曲&過去の代表曲を演奏するというプレミアムなライブ!)世界で高い評価を受け続けている彼らの「今」を是非日本で味わってみてほしい。