どうも東京の人にはなれなかったらしい

自己憐憫

     

自己憐憫

そろそろ三十路
自分のやってきたものが全部ペラく見えたりする
小さい画面を覗いて世界と比べた気になってるのさ
9時半からいつもの毎日が始まるはずなんだけど
わたしは畳の部屋で体育座りをしていつもの曲を聴いてる
「2回だけ寝たあいつは元気かなー」とかどうでもいいことを考えたりして
しょうもないプライドのせいで吐きそうなのを我慢するよ

素晴らしい日が来るのでしょうか
欲しいものが手に入る日が来るのでしょうか
大人みたいに計画を立てられなくて
お金の計算ができなくて
時間がわからなくなってしまう私に

劣等感にまみれて
友達にさえ羨やんでしまうのに
大丈夫って笑ってごまかすことしかできない私に
素晴らしい日が来るのでしょうか

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涙も出ないさ
胸が何もしなくても苦しくて
家の扉が遠く重くてしかたない
この先を考えるだけで耳の奥から知らない音が流れ出す
そうすると片耳から世界の意味が流れ出す
何者でもないことを伝えてくる小さいおじさんが笑ってる

ここを抜け出すほどの勇気がないのか
実行する計画性がないのか
そもそもここがどこなのかも分からないくせにさ
見えないものを欲しがっている

私には居場所も夢もクソも最初からないのにさ
今日もまた幻想を追っている

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model
杉森沙耶

photo&write
中山桜

自己憐憫

中山 桜

沖縄県の離島久米島育ち。島民おじーおばーまでだいたい知り合い。フィルムカメラで人を中心に撮っています。お酒を飲まないと一日が終わらないと思っています。
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