今年はコロナ禍の中、お家時間が増え、部屋にある漫画を読み返したり、気になってた漫画を一気読みする人も多かったのではないでしょうか? そんな2020年、アーティストたちはどんな漫画に熱中したのか、どんな感想をもったのか。
Qetic編集部では『THE BEST COMICS OF 2020』と題し、アーティストたちが今年ハマった漫画を紹介する企画を実施。お家で過ごす年末年始のお供となる作品を見つけられるかも!
今回はベーシスト/プロデューサーのShingo Suzukiが『ザ・ファブル』/南勝久をピックアップ!
Shingo Suzuki -『ザ・ファブル』/南勝久
2020年、断然面白かったコミックは『ザ・ファブル』!
燦然と僕の中で輝きを放っています。
マンガはたくさんの種類を読み漁るタイプではなくて、好きな作者、作品を見つけたらひたすらに深読みするタイプです。
けれどもここ数年、好みのコミックを見つけれずに、あまり読まなくなっていました。
そんな中、コロナの渦中でステイホームよろしく、家にいる時間が俄然増えて、いままで紙のコミックばかり買っていたところ、スマホでマンガでも読もうか、という気分に。お試し読みのキャンペーンで『ザ・ファブル』を読んですぐに作品世界にのめり込み、ネット決済。電子版で全巻、大人買い。
好きなポイントはたくさんあるのですが、まずは絵のタッチ。細部まで丁寧で、顔の描き方が好きです。特に誇張するタイプの描き方ではなく、今まで慣れ親しんで読んできたマンガに通ずるものがあり、ストンとのめり込み安かった。
そして、登場する個性豊かなキャラクター。作者である南勝久さんのお人柄というか、内面の優しさ、繊細さ、快活さ、面白さが投影されていて、物語に説得力と深み、親近感が湧きました。破綻したキャラクターではなくで、あくまで現実にいそうな性格を持った面々。だからすぐ側で起こっているストーリーのような気がして、ワクワクしたのかもしれません。
この2つのとっかかりと相待って、物語自体の面白さ。不思議な魅力を持った、幼少期から訓練を受けた、天才的な殺し屋である佐藤明。彼を軸に身の回りで起こってゆく、事件。ドラマティックだけど、壮大ではない、近所の話。また、パートナーの佐藤洋子のキャラクターも人を惹きつける。バーで男を酔い潰れさせるくだりは、面白すぎます。
2020年6月に最終巻である22巻を電子版で発売からまもなく読んで、じんわりして、SNSで『ザ・ファブル』ファンの声を見ながら最終巻を読み終えた名残を惜しむ。とても今年らしい読み方でした。
PROFILE
Shingo Suzuki
ベーシスト/プロデューサー。
2008年、Hocus Pocusなどが共鳴し参加した1stアルバムは、日本のみならずフランスやポルトガルのiTunes HIP-HOPチャートでTOP10入りするなど世界中で大ヒット。
その唯一無二のトラックメイキングは世界各国で話題になりYahoo!ニュースほか多数のメディアで「2008年最も驚きの新人アーティスト」として取り上げられる。
また、バンド<Ovall>のリーダーとして、mabanua (Dr.)、関口シンゴ (Gt.)と共に活動。
Hocus Pocus、さかいゆう、青葉市子らが参加したアルバムは海外でもリリースされ国内外でロングヒットを記録。
FUJI ROCK、SUMMER SONIC、RISING SUNなど大型フェスにも出演を果たす。
さらにヒップホップユニットGAGLE × Ovallとしての活動などを経て不動の地位を築くも、2013年ソロ活動に注力する為に活動を休止。
その後、ソロ・プロジェクトHipnoticsを始動。
ベーシスト/プロデューサーとして矢野顕子、Chara、KREVA、PES (RIP SLYME)、さかいゆう、藤原さくら、ビッケブランカ、尾崎裕哉、Uru、佐藤千亜妃 (きのこ帝国)、福原美穂、Shing02、七尾旅人、環ROY、ダイスケ、SALU、防弾少年団、PUNPEE、KOJOE、Wouter Hamel、illa J など様々なアーティストをサポート。さらに、グラミー受賞アーティストである Snarky Puppy 来日公演のサポートアクトに origami PLAYERS として出演。質の高いオーディエンスを沸かせた。
また、SONY、docomo (カンヌ国際広告祭で3部門入賞)、JAL、JR東海、UNIQLO、JT、ジョンソン、KOSE、NISSAY、日清食品、ASICSのCM楽曲や、MUSIC ON! TVやJ-WAVEのジングル、フジテレビ系ドラマ「僕たちがやりました」の劇伴や、TVアニメ「コンクリート・レボルティオ」挿入歌プロデュースなど多岐に渡るシーンで活躍中。
自身の2ndアルバムリリースに向け楽曲制作中。
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