THE BEST GAME OF 2020｜井澤惇（LITE） – 『UNDERTALE』

昨年はコロナ禍の中、人と会う機会が減り、オンラインで繋げてゲームをしたり、スマホゲームについ熱中する人も多かったのではないでしょうか？　そんな2020年、アーティストたちはどんなゲームに夢中になったのか、どんな感想をもったのか。

Qetic編集部では『THE BEST GAME OF 2020』と題し、アーティストたちがハマったゲームの紹介企画を実施。お家で過ごす時間のお供となる作品を見つけられるかも！

今回は海外フェスに出演するなど注目を集める4人組インストロックバンドLITEの井澤惇（Ba.）が『UNDERTALE』をピックアップ！

井澤惇（LITE） – 『UNDERTALE』

僕は「遊び」と言われるもの全てが好きだ。アウトドアで言えば、キャンプから釣り、登山等だいたいの人が少しは興味を持つだろう「沼」と言われる場所に大抵はまっていく。インドアで言えば、映画、音楽、アニメ、コミック、小説等、人が創造したもの全てに僕は影響を受けてしまう。つまり、誰かを楽しませる為に人が創り出した「創造物」がとても好きなのだ。

そして今回のテーマであるゲームもその僕にとって音楽と同じく人を楽しませるための「創造物」だと思っている。
僕が『UNDERTALE』と言うゲームで遊んでいたのは、ちょっと前の話だ。実際2020年のコロナ禍で一番よくプレイしていたのは『Fortnite』や『スプラトゥーン』、『MINECRAFT』だったりしている。大体はマルチプレイ対応のゲームなので、友人と対面せずに、自宅にいながらも冒険やシューティングゲームが楽しめるので、コロナ禍ではうってつけのゲームだったし、そのようなゲームを作ってくれた開発者の皆さんにはとても感謝しています。
ただ、「オススメをする」と言う事に関してはどうも違った。仲間なりで楽しめるものとしてはオススメするけど、僕にとってのゲームの真髄は「創造物」としてオススメできるゲームであって欲しかったから。

『UNDERTALE』はアメリカの作曲家「トビーフォックス」が一人で2年を費やして開発したインディーのRPGゲーム。ストーリーがあまりに秀逸なので、あまり内容を話す事はできませんが、このゲームは二週してやっと全ての内容が繋がるゲームです。そして決してYoutube等でこのゲームを調べないでいただきたい。「誰も死ななくていい優しいRPG」と言うキャッチコピーがありますが、ゲームをしながらも沢山の後悔、沢山の失敗をすることをオススメします。そして２週以上このゲームをやって辿り着いた真のエンディングを見て僕は本当に涙しました。（これマジ）

ただ僕が思うのは、このストーリーそのものに泣いたわけではなく、『MOTHER2』を想起させるようなグラフィックとキャラクターデザイン、そして８bit調の音楽、全てが相互作用しての涙だったと思っている。ストーリーが小説であった場合、グラフィックが絵画だった場合、音楽がCDで発売されてそれを試聴した場合、各々だけでは感動の沸点に達さなかったと思う。まさにゲームと言うプラットフォームでしか出来ない感動がそこにはあったんじゃないかな、と僕は考えています。
2020年の春からコロナによる自粛生活が始まり、世界が激変した年だったと思います。人との新しい出会いと言うものは例年より少ないし、誰かと関わることが難しい世の中になってしまったと思う。そんな中にやり直した『UNDERTALE』は人との関わり方や、多種多様なキャラクターとの出会いを思い返せる作品だな、と思って僕はこのゲームをオススメすることにしました。

DELTARUNE Chapter 1 Spoiler-Free Trailer

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