「忙しくてなかなか病院に行けない……。」
「病院の待ち時間が人がいっぱいで憂鬱だ……。」
「持病で毎回同じ診断結果とわかっているのにいつもの先生に処方箋をもらいに病院へ……。」
忙しいQetic読者の皆さんもこんな経験はないだろうか。
しかし、実は厚生労働省により、2015年8月から遠隔での医療行為が一部規制緩和されたことはご存知だろうか。
*情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について
ちょっと長いので内容詳細が知りたい人はリンク先を読んでほしいが、要約すると、医師が行える医療診察行為のうち、医師と患者の責任や同意の元でインターネットを使ってオンライン診療を実施してもよい項目の拡張を厚生労働省が行ったということである。
*当然、初診の患者さんや急性の病気や怪我など、遠隔診療NGとなる規定は存在。
この流れに沿って、最近遠隔医療サービスがヘルスケアビジネス界隈にて注目を集めている。
例えば、昨年12月、御茶の水にて内科クリニックを経営している五十嵐健祐先生は一度診察をしたかかりつけ患者さんを対象に、お茶の水内科オンラインというサービスをリリースしている。
お茶の水オンライン(2016年1月現在のTOPページ)
使い方はシンプルで、(info@ochanomizunaika.com)へ病院診察券のIDとクレジットカードや身分証を送ると、対象となる疾患の場合は、そのままオンラインで連絡を取り合って診察が受けられるというものだ。
*もちろん症状や内容によっては実際に通院してもらうのを勧められる場合もある。
特に、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病や、脳梗塞の二次予防と言った、治療継続に重きが置かれるケースにおいて役に立つということである。
*初診の患者さんや症状が安定しない時期(=急性期)と見られる患者さんは、リアルの対面での通院がもちろん必須である。(参照)
この遠隔医療サービスを立ち上げた五十嵐先生は、名門慶應医学部を卒業後に内科医として先述したご自身のクリニックを院長として経営する傍ら、デジタルハリウッド大学の大学校医も兼任しており、医師としてのご実績を客観的に見ても全く申し分ないだろう。
お茶内科:五十嵐健祐先生
この五十嵐先生は元々、昨年11月に人材系のサービスを運営している株式会社ポートと共同で遠隔医療サービス「PORTメディカル」を試験的にオープンしていた。
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