しかし、最大の特徴としては、電気が通るこの性質を活かして、これまでの棚や建材、家電単体では想定できなかったようなサービスとしての広がりがあることだ。
スマートフォンに地図やカレンダー、ゲーム等のスマートフォンアプリケーションをインストールするように、Transightを1つのプラットフォームとしてその上の付加サービスの開発ができるということである。
例えば、スクリーンパネルを埋め込むと即席でデジタルサイネージとして活用ができるし、冷却や保温機能の板を置いて冷蔵庫と同じ役割を実装し、家電の機能を持たせることができるかもしれない。
現在このシステムユニット上での上記の例のような拡張サービスを「アプリケーション」と呼び、今この記事のタイトルにあるようにパートナーを募集中しつつ、その開発活動を実施中だ。
*サイトの下部のお問い合わせフォームから問い合わせができるようになっている。
例えば、発表会翌日の23日には、このアプリケーション創発の機会として同じ渋谷ヒカリエの会場にて広告会社を巻き込んだ事業企画会議<Business Design Program>を開催した。
この会議ではカヤック、サンアド、スパイスボックス、パラボラ(太陽企画チーム)、電通、monopo(五十音順、略称含)と6社の著名なWEB/広告業界の企業と、IT・メーカー・通信など計14社からアプリケーション開発に役立つ技術を持つサプライヤーが参加。広告会社のクリエイティビティとユースケースやインサイトを想定する能力を活かし、アプリケーションのサービスアイデアを発表、新しい製品開発の場を実践した。
この会議で出た良かったアイデアをブラッシュアップし、参加企業チームや技術サプライヤー、デザインアークとで製品化を検討していく予定とのことだ。
Transight事業戦略会議での参加各社のパネルディスカッション
Transight事業戦略会議の風景
この取組は日本テレビのテクノロジー×エンターテイメントを紹介する人気深夜番組SENSORSでも取り上げられる予定となっている。
SENSORS WEBでのTransightに関する記事はこちら
上記では企画会議形式で開催されていたが、繰り返しになるが、デザインアーク社はこういったアプリケーションを作ってくれる共創パートナーを募集している。
*サイトの下部のお問い合わせフォームから問い合わせができるようになっている。
昨今1つのバズワードになっているIoT(モノのインターネット)化が各業界各社のメーカーへ影響を及ぼしていく中で、3Dのプロダクト設計や生産体制構築などハードの技術理解が当然重要なことは今後も変わらないだろうが、一方で、例えばデータが貯まる構造や通信機能を活かした新しいサービスを搭載することができるようになることで、製品の拡張性が高くなり、クリエイティビティが発揮しやすくなっている。
今回の一連のデザインアーク社の手掛けるTransightの取り組みは、(先方がIoTを意識している・していないに関わらず)そういった意味でもIoTの良さを活かしているとも評価できるだろう。
生活者としてもパートナーとしても、Qetic読者のクリエイティビティが発揮できる機会なのではないだろうか。