俺の名前は高岩遼。
ロック・バンド「ザ・スロットル」、ヒップホップ・チーム「SANABAGUN.」のフロントメンを務めている。また、表現者集団「SWINGERZ」の座長であり、ソロ活動ではジャズを唄っている。趣味はバイク、映画鑑賞、ダンス、スケボー、サーフィン、トレーニング、お絵かき、などなど……ガキの頃から無限の好奇心で自分の首をいつも絞めている。そしてこれが高岩遼を創る最大のパワーとなっていたりもする。一筋縄じゃまとまらない男だぜ。
一部で”BIG MOUTH”と評価をいただく俺の目標はただ一つ「スーパー・スター」になることだ。と周りに言いまくって自分にハッパをかける毎日。”いばらの道”マジで楽じゃない先は長い。畜生。有言実行でヨロシク。
俺は今年27歳になった。上京9年目。理想には程遠いし、まぁ色々あるが、この東京で沢山の仲間に恵まれ、コネクションも増え、そこそこモテてる(はず)。だが驕っちゃーいられない。この2017の夏は、我がふるさと岩手県宮古市に「帰省する」というメモリアルな超重大ミッションがあったんだ。上京後初、およそ九年ぶりの、お盆どきの、帰省。
俺は田舎っぺさ。オギャーと宮古で生まれてすぐ小二までは横浜に住んでたけど、そこから高校卒業までは宮古で育った。宮古は a.k.a “陸の孤島” なんて異名がつくほど、若者の文化が外から入ってこない。そりゃそうだ、岩手県は全国で第3位に土地広いし(ほぼ山)、県庁所在地の盛岡から宮古まで車で約2時間はかかる。だから町には独特な雰囲気があるんだ。本州最東端、海の国。海鮮をはじめとした飯の美味さ、それと人柄の良さはニッポンイチだなー。あと実はジャズやロックの町だったりする。津波でフェイマスになるなんて勿体無ぇ。おでんせ。
つまり、そんな町から「スターになる!」って東京出てきてハイカラやってる連中なんてそんなにいない。俺は中学柔道部で高校ラグビー部のバリバリだったから、担任と母上ビビらせた進路についての三者面談は、今だにネタにされる。地元でもまぁまぁ派手やってたけどさ。
そうとも。
夏のお盆どきに地元に帰るということは、戦友、後輩、恩師、親戚、ご先祖様と会うってことなんだ。みーんな俺のことを気にかけてくれている。そりゃー良い報告とお土産がないと……ダサいじゃん? だから九年間も空いちまったってワケさ。
オーライ。
続きは次号でドン
高岩遼のよろしくHOLIDAY
高岩遼
岩手県宮古市出身。ヒップホップチーム「SANABAGUN.」、ロックバンド「THE THROTTLE」のフロントマン。謎多き表現者集団「SWINGERZ」の座長。ソロ活動ではジャズを唄い、2018年10月にビッグバンド率いたソロデビューアルバム『10』を発売予定。“平成のスター”に相応しい圧倒的存在感、スキル、ショウマンシップで大衆を魅了する。
Twitter / Instagram / ザ・スロットル Official HP / SANABAGUN. Official HP
Photo by 横山マサト