2月8日(金)日本公開の映画『アクアマン』は昨年12月21日(金)に全米公開されると、全米週末興行収入でぶっちぎりのNo.1を獲得。現在全世界興行収入は10億2000万ドル、日本円にして1106億9000万円に達している。そんな全世界が注目するこの映画で一層目を惹きつけるのは、息を呑む壮絶な海中バトルシーンだ。今回その海中バトルシーンに関する秘密が、今作の監督であるジェームズ・ワンの口から明かされた。なんとあの不朽のSF映画『マトリックス』が関係しているとのこと。一体どういうことなのだろうか?

『アクアマン』海中バトルのヒントはマトリックスにあり? 190130_aquaman_1-min-1200x799

「『アクアマン』を撮影していて、水中で撮影しないわけにはいかないよ。たとえ水が大嫌いでもね。(笑)昔少しだけ水中で撮影したことがあったんだけど、それは決して心地よいことじゃなかったんだ。悪夢と言ってもいいかもしれない。でも、ジェームズ・キャメロンのようにそういう経験を楽しむ監督もいるんだ(笑)」 と、ジェームズ・ワンは水中撮影の大変さを説明している。

その上で監督は「僕たちは、ドライな状態で水中のように撮影する方法を考え出したんだ。特殊な装置を使っているんだけど、これが素晴らしいんだよ!」と語る。水なしでリアルな海中シーンを表現する為に用いた特殊な装置とは“チューニング・フォーク”と呼ばれるもの。この装置を操るために集まれたスタッフは、映画史に名を刻む映像革命を成し遂げた『マトリックス』のスタントチームに所属していたR.A.ロンデルと、マーベル作品を実写化した映画『ウルヴァリン』などの大ヒットアクション映画を数多く担当しているカイル・ガーディナーだ。ロンデルは「ハーネスの形をしている“チューニング・フォーク”のアイデアは、以前『マトリックス』を担当していた頃の経験から得ました。今回の撮影ではこの“チューニング・フォーク”とワイヤーを併用したのです」と『マトリックス』のスタント方法を更に進化させたと解説している。この“チューニング・フォーク”とは、フォークのような形をしており、俳優の腰を支え、全身を浮かせることができ、また天井から吊るすことやカートにのせることもできる。更に“マンボ”という特殊な装置も開発し、海中での俳優の動きやアクションをサポートした。

“チューニング・フォーク”とハーネスを使った撮影において、スタントチームの役目はいわば“人形使い”。宙に浮いた俳優をフロアからサポートし、両者が息を合わせて動作が自然にみえるように。ガーディナーは「水中でも重力はありますし、キャストは立つ、歩く、泳ぐといった動作をしなければいけません。ですからキャスト一人ひとりにあらかじめ装置や装具を試してもらい、体を慣らしてもらったのです」と俳優たちとともに十分な事前準備をしたという。この撮影は想像以上に難しく、大変なものだったようだ。ジェームズは「この映画には海中での格闘シーンがいくつも出てきます。今まで観てきたマーシャルアーツの対戦を思い浮かべてみて下さい。それを水中で行ったどうなるか? しかも戦っている2人は、 海中を自由自在に動ける超人的な存在なのです。これを全てクリアするのは至難の業でした」と、その壮絶な苦労の程を語っている。

この秘密を知ったあなたはより見所が増えたはず。海中でのリアルなバトルシーン中、『マトリックス』のあの有名なシーンさながらに華麗に攻撃を避けるシーンもあったりするかも…? 劇場で確かめてみて!

INFORMATION

アクアマン

2019.02.08(金)全国ロードショー
監督:ジェームズ・ワン(『ワイルド・スピード SKY MISSION』)
キャスト:ジェイソン・モモア、アンバー・ハード、ニコール・キッドマン、パトリック・ウィルソン、ウィレム・デフォー、ドルフ・ラングレン
配給:ワーナー・ブラザース映画
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