映画『フラガール』から10年、その舞台の今を追ったドキュメンタリー映画『シネマハワイアンズ』が公開！

2006年に公開された、女優の松雪泰子、蒼井優主演の映画『フラガール』から10年、福島県にある一大レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」のハワイアンダンサーたちの”いま”を描いたドキュメンタリー映画『シネマハワイアンズ』が、11月5日より公開。東京・ポレポレ東中野にて映画でダンサーの中心的な存在として映し出されていた大森梨江さんが、作品の監督を務めた杉山太郎監督、そして現在「スパリゾートハワイアンズ」のダンサーとして活躍するマカレア麻衣さん、熊谷聖菜さん、芳賀万由子さんとともに登場し、舞台挨拶をされました。

東北は福島という地で挙げられる観光地として有名なのが、「スパリゾートハワイアンズ」。テレビのCMなどでもすっかりおなじみのこの大型レジャー施設ですが「なかなかハワイなんて行けなくて……」とお嘆きの方でも、国内ならいつかは行ってみようかと思っていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか？

『シネマハワイアンズ』は、2014年末より撮影を開始。翌年50周年を控え、その記念行事となる一大ステージイベント＜BIG MAHALO!!〜ありがとう・ありがとう・ありがとう＞に向けて、慌ただしい日常を送るダンサーと、彼女らを取り巻く人たちの話を、証言を交えながら追ったドキュメンタリー。映画の後半には、その集大成となる＜BIG MAHALO!!＞の迫力十分のステージの模様も披露され、華やかな舞台の裏に刻まれた、人々の様々な思いが描かれています。

この日登壇した大森さんは、映画『フラガール』に登場した、南海キャンディーズのしずちゃん（山崎静代）が演じた熊野小百合という人物の、実際のモデルとなった方。長くダンサーチームをけん引し、＜BIG MAHALO!!＞のステージでは中心人物として躍動感あふれるダンスを披露しています。

この日のトークで、大森さんは＜BIG MAHALO!!＞の公演をもってダンサーとしての仕事を引退したことを告白。現在は事務所のほうに席を移し、事務関連の仕事で「スパリゾートハワイアンズ」を支えられているそうです。しかし実はこの事務の仕事、ダンサーをしていた頃にも手掛けていた業務も多々あったそうで、杉山監督も「リーダーもやってこの仕事もあって、めちゃくちゃ忙しかったんじゃ？」と今更ながら心配。さらに大森さんが「ちょうど8月で、ダンスもリニューアルの時期だったから」と、ダンサーを引退した次の日の夕方から、既に事務員として出勤していたことを明かすと、杉山監督は思わず「厳しい会社やな〜」と一言、笑いを誘います。

大森さんの一つ後輩にあたり、大森さんがリーダー時にサブリーダーとして片腕の存在となっていたマカレア麻衣さん。そんな彼女は「大森さんとは一緒にいることがあたりまえだったし、ハワイアンズにとってもダンサーたちにとっても常に中心で、自分のことよりも先に私たちのことを考えていただいていました」と大森さんのこれまでの活躍を称賛。いかに人望の厚い存在であったかを示されていました。

しかし大森さんの表情は、そんな大変さも見せず今のダンサーたちを別の視点で見ることになった所感として「現役の時にショーを見た時には『こうすればよかった』『ああすればよかったな』という思いを持ちながら見ていたんですけど、今は『みんな頑張っているな』『輝いているな』って」と愛情をもってダンサーたちを見守っていることを告白。フラダンス、ハワイアンダンスに人生を賭けたことで得た深いつながりを感じさせました。そして「少しずつ先を見て、また新たな夢を見つけて進んでいきたいという気持ちがあります」と、進み始めた新たな道に向けての思いを語られました。

そんな深いつながりを持ったダンサーたちの素顔に迫った『シネマハワイアンズ』。この映画はフラダンスに興味がある人、ダンサーという職業を意識されている人、ハワイという場所にあこがれを持つ人、「スパリゾートハワイアンズ」に行ってみたいと思う人など、いろんな人の興味に触れる部分もたくさんあるかと思います。ぜひ一度、ご覧になってみてはいかがでしょうか？