<ゴールデングローブ賞(以下、GG賞)>の発表に<アカデミー賞>ノミネート作品発表! 今年もこの時期がやってまいりましたね。今年度GG賞の最多ノミネートしていた『キャロル』は、ことごとく受賞を逃し、奪取したのがイニャリトゥの新作『レヴェナント: 蘇えりし者』でした! そのまま<アカデミー賞>の作品賞にもノミネート、『バードマン』に引き続き獲ってしまうか? いやいやそんなことないでしょう! なんて妄想するのが楽しい日々です。それでは、今週の「アナタに送るオススメ映画」はコチラ。

『最愛の子』

2016年1月16日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

三歳の最愛の息子がある日、突然誘拐される。必死に探し出し三年後、無事に息子を引き取ったが、六歳になった息子は両親を覚えていなかった。夫がある日、見知らぬ子供を連れてくる。それから我が子のように育てていたこの子を三年後「この子の親だ」と名乗る、見知らぬ人に連れて行かれる。
息子を誘拐された側、誘拐した側との双方の視線で描いた本作は、どちらの側の心境をも垣間見えるほどに胸が苦しい。『わたしの息子を返して』双方のこの思いだけは痛々しいほどに伝わってくる。涙なしでは観賞できない、実話を基にした感動作。

監督:ピーター・チャン
出演:ビッキー・チャオ

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『バーバリアンズ セルビアの若きまなざし』

2016年1月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

内戦や紛争で、現在も社会情勢が安定しない国、セルビア。そこで育った若者は、我々とはどんな風に違った物事で未来を見据えているのか。今作の主人公は、そんな国で育った一人の青年である。代わり映えのない日々に、嫌気がさしながらも仲間との他愛ない生活を送っている。ある日、死んだと思っていた父が生きていたことを知った主人公は、母の反対を押しのけ、父に会いに行くことを決意する——。時代に翻弄された若者の葛藤を描いた本作は、我々が現実世界で感じたことがない感情に出会わせてくれるのではないのだろうか。

監督:イバン・イキッチ
出演:ジェリコ・マルコビッチ

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『若き詩人』

2016年1月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

予算もなく、脚本もなく、スタッフ四人で、10日間で作り上げた今作は、「映画とは、自分たちで作り出せるもの(正し、センスがあればね)」なんて茶目っ気半分で教えてくれる作品だ。南仏での撮影は作品の雰囲気に十二分に反映されていて、主演のダミアンもなんとなく情けないながらも、画面に一人でいても存在感があったりと、現代の主人公像にピッタリな人物である。この寒い時期にみる、半ズボン男子の映画。粋ではないか。

監督:ダミアン・マニベル
出演:レミ・タファネル

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それでは今週も映画三昧!

text by Qetic・Rina Kawarai