『淵に立つ』

10月8日(土)より有楽町スバル座ほか全国順次ロードショー
いま、名の通った監督でなくとも、近い将来、日本を担う監督になるであろう、深田晃司監督。海外との合作で作り上げた本作は、オリジナル脚本で挑んだ作家性も色濃い作品となった。ある平凡な家族の前に平然と“異物”として登場する、一人の男。彼の出現によって、家族は良からぬ方向へと転んでいく。彼そのものがフィクションなのか、この物語全てが“フィクション”と片付けられるのか。非常に印象的に終わるラスト。我々は、不幸はいつも“自分と関係ない”場所に置いてあると思い込んでいるだけなのではないのか。それをまさか、隣にあるとは知らずに。
監督:深田晃司
主演:浅野忠信

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『人間の値打ち』

10月8日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
ラグジュアリー・サスペンスと謳われる本作。“ある事件”をきっかけに繋がり合う人々を描く群像劇である。裕福な生活をしている人たちが感じることのできない幸福。ならば幸福はなにをもって成り立つものなのか? 人間の値打ち、その真価を問う、骨太な一本。
監督:パオロ・ビルツィ
出演:バレリア・ブルーニ・テデスキ

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『ジェイソン・ボーン』

10月7日(金)より全国ロードショー
『ボーン』シリーズの最新作が到着。トミー・リー・ジョーンズにアリシア・ヴィキャンデル、さらにはヴァンサン・カッセル。大物キャストを大胆に起用しているにもかかわらず、マット・デイモンの一人推しは、さすがとしかいいようのない。確かに、『ボーン』シリーズのマット・デイモンは若くも最強であったが、さてこの伝説、いつまで続くか。記憶のないジェイソンに、足りないのは人間臭さ。最強と呼ばれるには必要ないものが、とことん欠落している主人公でもあるのだ。
監督:ポール・グリーングラス
主演:マット・デイモン

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それでは今週も映画三昧!

text by Mara