2015年5月29日(金)から、6月21日(日)東京国立近代美術館フィルムセンターにて、欧州連合(EU)加盟国大使館・文化機関が提供する各国の作品を一堂に上映するユニークな映画祭<EUフィルムデーズ>が開催されます。

上映される作品は、ヨーロッパの映画製作者の幅広い才能を披露するとともに、EUが重視する文化的多様性をさまざまな表現で映し出しており、まさに多様な魅力に富んだものとなっています。

上映作品やスケジュールの詳細は公式サイトで発表されているので、確認して気になる作品は会場に足を運んで観てみましょう!

また上映される中からオススメの作品をピックアップしてみました。予告編もあわせてチェック!

『ある海辺の詩人 -小さなヴェニスで-』(イタリア)

中国に残した息子をいつか呼び寄せることを願いつつ、ラグーナ(潟)に浮かぶ美しい町キオッジャの小さな酒場で働くシュン・リー。そこで、仲間に「詩人」と呼ばれる東欧出身の老漁師ベーピと知り合う。ふたりは故郷や家族の話を通して、異国からやって来た孤独を分かち合い、次第にお互いが大切な存在となっていく。しかし、ふたりの友情は閉鎖的なキオッジャの人々に良く思われない。シュン・リーはキオッジャを去ることになる。時が過ぎ、キオッジャを訪れてみるとベーピの姿はなかったが……。

上映は5月29日(金)15時、6月14日(日)17時から

映画『ある海辺の詩人 -小さなヴェニスで-』予告編

『イーダ』(ポーランド)

1960年代初頭のポーランド。孤児として修道院で育てられた少女アンナは、ある日院長から伯母の存在を知らされる。一度も面会に来ない伯母に興味を持ったアンナは彼女を訪ねるが、そこで伝えられた言葉に衝撃を受ける。「あなたの名前はイーダ・レベンシュタイン、ユダヤ人よ」。突然知らされた自身の過去。彼女はなぜ両親に捨てられたのか? イーダは伯母とともに出生の秘密を知るため、旅に出る。ホロコーストの悲劇、共産主義の抑圧といった歴史の波を背景に、一人の少女が意志を持った女性へと鮮やかに変貌していく様を詩的リアリズムで表現した傑作。

★6月6日(土)の上映ではグディニャ・ポーランド映画祭のアーティスティックディレクターで批評家のミハル・オレシュチク氏のトークを予定しています。また、同日14時からの特別プログラム<ポーランド記録映画の世界>でもオレシュチク氏の講演を予定しています。

上映は6月6日(土)11時、9日(火)15時から

映画『イーダ』予告編

『パンク・シンドローム』(フィンランド)

とにかく服の縫い目が気になるギターのペルッティ、足の爪は自分で切りたいヴォーカルのカリ、美人議員が大好きなベースのサミ、おうちを出たくないドラムのトニ。知的障害を抱えるこの4人の個性がぶつかり合うパワフルで過激なパンクバンド「ペルッティ・クリカン・ニミパイヴァト」。メンバーの日常生活から海外ツアーまでの成功と紆余曲折の軌跡を丹念に追った抱腹絶倒の音楽ドキュメンタリー。

上映は6月7日(日)17時、6月16日(火)19時から

映画『パンク・シンドローム』特別動画

EVENT INFORMATION

EUフィルムデーズ2015

2015.05.29(金)- 06.21(日)
東京国立近代美術館フィルムセンター
料金:一般 ¥520、高校・大学生・シニア(65歳以上)¥310、小・中学生 ¥100、
障がい者(付添者は原則1名まで)・キャンパスメンバーズ 無料

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text by Qetic