雪が降るほど寒い真冬の日本に対して、南半球にあるアルゼンチンは夏まっさかり。しかもアルゼンチンは高いサッカー人気やステーキが美味しいだけでなく、波もいい。そう教えてくれる映像がこの2本。いずれもアルゼンチンのサーファー、ホアキンとジュリアンのイズレイ兄弟が手がけた意欲作だ。
『GAUCHOS DEL MAR』は南米の太平洋側をロードトリップする模様が描かれる1本。近年、サーフィンへの人気がとても高まっているチリ、ペルー、そしてアルゼンチンといった南米のコーストラインを見られることに、何より大きな価値がある。さらに海岸線をひた走りながら出会う、異文化の人びと、生活、自然や食事といった模様から、日本からは遠く、触れ難い国々の表情がみえてくる。
「GAUCHOS DEL MAR」
その続編といえる『TIERRA DE PATAGONES』は、世界最南端エリアのひとつ、エスタトス島でのサーフィントリップを収録。アルゼンチン南部パタゴニア地方における6 か月に及ぶトリップでは、トラックでの移動やテント生活を過ごすなか、現地の人々と交流し、都会には存在しない大自然と向き合う生活スタイルを学び、旅の途中では固有の植物や動物たちに出会う。そうして目的地の無人島エスタトス島へ。道中も素敵な出会いにあふれつつ、たどりついた地では素晴らしい瞬間が待っていた。
「TIERRA DE PATAGONES」
いずれも日本の真裏にある南米を舞台にしたストーリー。どこか遠い国の話と冷めてしまうのではなく、日本の延長線上にあるいつか訪れるかもしれない異国の話だと思って向き合うと、あまりの日常とは異なる光景の数々に興味がつのっていく。
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