「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から最高の評価を受け、全米を震撼させたホラー映画『へレディタリー/継承』。
公開前からマスコミ試写や先行上映会で「常軌を逸した完成度」「怖すぎる」と絶賛され、ホラー映画が多く公開された今年の中でも、本命の一本として期待されていたが、初日以降「噂通りの恐怖」「怖すぎて眠れなくなった」「一人で夜道を歩くのが怖い」と“超恐怖”を体験した観客の感想が相次いでいる。
SNSでは絶賛の声とともに、「ホラー映画は怖くて、リアクションが大きくなってしまうので遠慮している」「一人で怖いシーンで声を出してしまうのが恥ずかしい」という声も上がり、12月21日(金)TOHOシネマズ新宿で、絶叫・悲鳴OKで遠慮なく声を出して怖がることができる“絶叫上映”を実施。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をスタートに、『バーフバリ 王の凱旋』絶叫上映まで、次々と絶叫・応援上映を手がけてきた団体「V8JAPAN」の協力で、同団体のメンバーが本作に登場するチャーリーとピーターに扮し、開映前に前説を行い上映がスタートした。
ラスト付近の怒涛の展開こそ大きな叫び声が上がったが、上映中は絶叫・悲鳴OKにも関わらず、静かに泣き出してしまう人、結局口を手で押さえて怖がる人、小声で「ヤバイ……ヤバイ……」とつぶやく人など、悲鳴を上げる以外のリアクションが見られた。
上映終了後、来場者にスタッフがヒアリングしたところ「叫ぶ気満々で来たのに怖すぎて絶句してしまった」「映画の緊迫感が強すぎて叫ぶ余裕はなかった」などの回答が寄せられた。
”V8JAPAN”のメンバーは、「誰にも気兼ねなく声を出して怖がって良いという企画だったが、映画の恐ろしさに叫ぶどころでは無かった様子。鑑賞していたメンバーたちにも、映画の凄まじさにリピーターであるにも関わらず絶句してしまった者もいた。”絶叫上映”完敗しました。」と見解を述べた。
また、本年度の映画賞レースで、主演女優賞(トニ・コレット)をはじめ、続々と受賞・ノミネートを果たしている本作。(※受賞・ノミネートは下記参照) 天才的な発想と演出で、すべてのシーンがラストへの恐怖の伏線となる計算し尽された脚本と異常なまでの完成度、そしてキャストの鬼気迫る怪演で、ただ「怖い」だけの作品に留まらず、世界から高い評価を受けていることが伺える。来年1月22日(現地時間)のアカデミー賞のノミネーションへ向けてますます期待がかかる。
STORY
グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。エレンは気難しく、謎の多い人物だった。エレンの遺品が入った箱には、「私を憎まないで」というメモが挟んであった。エレンの娘アニーは、過去の出来事がきっかけでエレンに愛憎入り交じる感情を抱いていた。自らの人生を精巧なミニチュアで表現するアーティストであるアニーは、エレンとの暗い思い出をミニチュアにし、セラピーにも通う。夫のスティーヴン、内気な高校生の息子ピーター、祖母に溺愛されていた対人恐怖症の娘チャーリーとともに、家族を亡くした哀しみを乗り越えようとしていたのだ。自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでしまってことに気づかぬまま……。
チャーリーの様子がおかしい。祖母が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめている。
彼女の部屋を覗くと、アニーがミニチュアを作るように、チャーリーも自分の部屋でこっそりと人形を作り続けていた。それは、動物の生首とガラクタでできた狂気のオブジェだった。
やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発する。不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声が聞こえる、暗闇に誰かの気配がする……。そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。
“受け継いだら死ぬ” 祖母が家族に遺した“何か”とは一体?