ヨアン・マンカ監督の長編デビュー作『母へ捧げる僕たちのアリア』の日本版予告編が公開

2021年カンヌ国際映画祭〈ある視点部門〉に正式出品されたヨアン・マンカ監督の長編デビュー作『母へ捧げる僕たちのアリア』が6月24日（金）より上映。あわせて日本版予告編も公開された。

カンヌ国際映画祭〈ある視点部門〉に正式出品された『母へ捧げる僕たちのアリア』が公開

本作は南仏の海沿いの町の古ぼけた公営団地で兄3人と暮らす14歳のヌールが主人公の物語。重篤で昏睡状態の母を兄弟4人で自宅介護する生活は苦しく、まだ中学生ながら夏休みは兄の仕事の手伝いと家事に追われる毎日だ。そんなヌールの欠かせない日課は、毎夕、母の部屋の前までスピーカーを引っ張っていき、母が大好きなオペラを聴かせてあげることだ。そんなある日、教育矯正の一環で校内清掃中だったヌールは、歌の夏期レッスンをしていた講師サラに呼び止められ、歌うことに魅せられていく。

予告編は昏睡状態の母を3人の兄と共に自宅介護する苦しい生活のなか、オペラの魅力に目覚めるも、夢と生活苦に挟まれる主人公ヌールの葛藤とひたむきな表情を捉えた映像に。

また、主人公ヌールには子役として活動していたマエル・ルーアン=ベランドゥがオーディション抜擢。ソプラノ歌手ドミニク・モアティ指導のもと、劇中で歌声を開花させゆく過程が本作にさらなるリアリティを与えた。長男アベルは、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』で殺し屋・プリモを演じたダリ・ベンサーラ。ヌールを世界に連れ出すサラはジュディット・シュムラが演じた。厳しい現実をリアルに映しながらも、清々しさと希望を差し込ませた感動作をぜひ楽しみにしてほしい。